面接では、面接官に自分の情報を言葉で伝える必要があります。今回は、言葉の重要性について考えていきたいと思います。まず言葉は、聞く相手がいるから効力を発揮します。その言葉は、人に影響を与える情報になります。言葉の情報は、人に変化を与えるものかもしれませんし、人の変化を抑えるものかもしれません。いずれにせよ、相手に自分の何かを伝えるための情報になります。例えば、一人しかいない部屋の中で独り言を言うのと、声を全く発さずに頭の中で物事を考えることに大きな差はないと思います。しかし、二人いる部屋の中であなたの独り言を誰かが聞いていた時は、その意味が違ってくるのではないでしょうか。少なからず、相手はあなたの独り言を意識すると思います。その時点で、あなたの言葉は、相手に影響を与えたことになります。普段、何気なく言葉を使っていますが、あなたが思っている以上に言葉の影響力は強いものです。あなたも、今までに誰かに言われた言葉で、心に残るものが一つや二つあるのではないでしょうか。それは、嬉しかった言葉かもしれませんし、傷ついた言葉かもしれません。嬉しかった言葉は、誰かに言われたかった言葉かもしれませんし、傷ついた言葉は、誰にも言われたくなかった言葉かもしれません。もしかしたら、言われてからはじめて、「言われたかった言葉」や「言われたくなかった言葉」だと気付くこともあるのではないでしょうか。就活の面接においては、面接官が「聞きたかった言葉」や「聞いて安心できる言葉」の積み重ねが面接評価に繋がっていきます。しかし、ここに明確な答えはありません。なぜなら、面接官も答えを知らないことがたくさんあるからです。学生の言葉を聞いて、会社側が求めていた答えだと気付くことも多いのです。そのためには、面接官が「気付きやすい言葉」を使う必要があります。「気付きやすい言葉」とは、社会人が使うマナーを守った言葉です。難しく考える必要はありません。単純に学生言葉から脱却することを意識するのです。面接官と話が盛り上がったから「それは、〇〇っす!」と言っただけで、不合格になることもあるのです。普段なら常識の言葉でも、面接では非常識にあたる言葉はたくさんあります。こういった学生言葉のようなミスをすると面接官は面接に集中できなくなります。結果、面接官はあなたの言葉が頭に入りにくくなり、どんなに良いことを言っても気付けない状態になってしまいます。上記を防ぐためにも、社会人が使う言葉に慣れるよう意識してください。知り合いの社会人に会ったり、インターンや就活イベントに足を運んで、積極的に企業の社員と話す機会を作りましょう。そこで、言っていいことや悪いことを肌で感じて、社会人が使う言葉を吸収してください。面接じゃないのですから、いくら失敗しても問題ありません。失敗できる環境を有効活用してください。その経験が面接本番でのあなたの言葉に良い影響力を与えるはずです。文:丸山 智士(就活系Twitter:就活生に知られたくないっ!※フォロワー9万以上)著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム【20卒、19卒向け】就職活動やインターンイベント、セミナーに簡単登録 →新規会員登録・エントリーはこちらから
インターンや就活での最初の選考は、集団面接になることが多いでしょう。企業側にとっては、一度に複数の学生を面接できるので、非常に効率の良い選考方法になります。あなたが集団面接を攻略するために重要なことは、面接時間と学生人数と1名毎の持ち時間を把握することです。例えば、30分の面接で、学生が5名だったとします。面接官からの説明や質問が計5分だとすると、(30分-5分)÷5名にて、1名の持ち時間は5分程度しかありません。集団面接は、この少ない持ち時間の中で、安易なミスはせず、良い印象を与える面接態度を意識することが肝心です。なぜなら、面接時間が短くて、面接する学生の人数が多いほど、面接官はあなたの話の内容よりも、あなたの面談態度を評価しがちになるからです。少ない面接時間の中では、学生の話の真偽を確かめる時間もありませんし、しっかりと評価するだけの情報量を聞くことも難しくなります。そのため、面接官はネガティブチェックとして、面接態度を確認することが多くなるのです。さて、ここで想像してみてください。例えば、今、目の前に、同じ金額の古いコインが5枚あったとします。2枚あげるから、5分で選んでと言われたら、あなたは、何を根拠に選ぶでしょうか。古いのに「保存状態が良いコイン」、「わりときれいなコイン」、「汚れているコイン」、「変な傷があるコイン」、「錆びまみれなコイン」があったとします。選ぶ理由は様々あると思いますが、「保存状態が良いコイン」と「わりときれいなコイン」の2枚を選ぶ人が多いのではないでしょうか?汚そうなものより、きれいそうなものを選ぶのが一般的な理由だと思います。その一般的な理由を集団面接の評価に置き換えると、あなたの面接マナー、言葉使い、表情などの面接態度の印象の良さになります。もちろん、身だしなみも評価対象に含まれます。コインの例えにもどりますが、もし、コインを選ぶ時間があれば、それぞれのコインがどういったものかを詳しく聞けたかも知れません。例えば、変な傷が付いているコインについて詳しく話を聞いたとします。すると、そのコインはどうやら坂本竜馬が持っていた確率が高いことがわかったら、あなたはどう思うでしょうか?詳細がわかれば、自分にとっての価値も変わることが多いと思います。就活において、詳細を確かめるのは集団面接ではなく、個人面接の役割になります。集団面接は、学生の具体的な話の内容を聞いて評価できるような選考ではありません。ネガティブチェックが基本となるのです。そのため、集団面接は、自分の少ない持ち時間の中で、面接態度を意識して、減点されないようにすることが何よりもタイセツです。逆に言えば、自分の持ち時間を守り、しっかり落ちついて話せば良いのです。失敗する学生の傾向は、自分の持ち時間をオーバーして話過ぎる人です。こういった人は、空気が読めないと減点評価されてしまいます。また、加点評価を狙うために、周りの人の話を聞く余裕を持ちましょう。話を聞きながら、うなずくだけでも、面接官の好印象につながります。社会では、人の話を聞くことも、立派なコミュニケーションスキルになるからです。以上のように、集団面接は、少ない持ち時間の中で、安易なミスはせず、良い印象を与える面接態度を意識することが肝心です。是非、参考にしてください。文:丸山 智士(就活系Twitter:就活生に知られたくないっ!※フォロワー9万以上)著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム【20卒、19卒向け】就職活動やインターンイベント、セミナーに簡単登録 →新規会員登録・エントリーはこちらから
あなたは、面接官から質問された際に、どのような順番で答えているでしょうか?回りくどく答えているあなたは、損しているかもしれません。短い面接時間の中で、面接官にあなたの話を理解してもらうには、面接官の想像力を借りるのが一番効率的です。そのためには、質問に対する回答を一言最短で伝えて、その後のストーリーを面接官に想像してもらうのがコツです。例えば、面接官から「会社までの道のりは迷わなかったか?」と聞かれた際に、「駅から出で、しばらく歩いたのですが、細い道があったので、少し迷ってしまいました」と答えるかもしれません。この時、面接官は最後の言葉まで、あなたが迷っていたか不明のまま、話を聞いていることになります。ここでの最短の一言は、「少し迷いました。」になります。その後、「少し迷いました。駅からしばらく歩いたところがわかりにくかったです。」になります。面接官は、回答から少し迷っていると理解した後に、その後の補足を聞くので、迷った理由も理解しやすくなります。同じように、面接官から「志望動機」や「自己PR」、「学生時代に頑張ったこと」を聞かれた際、あなたはどのように最初の一言を話しているでしょうか?回りくどく話せば話すほど、面接官の理解は難しくなります。ただ、はじめに一言最短の結論を伝えておけば、面接官はあなたの言葉足らずの部分も勝手に想像してくれるようになります。伝えたいことは、まず、結論を言ってから、補足情報を加えていくと良いでしょう。面接は友人との楽しい会話ではありません。あなたの良さを面接官に理解してもらうための会話です。面接官を楽しませようと話のオチを最後に持ってこようとして、面接時間終了で話せなかったら、あなた自身も決して笑えないでしょう。あなたが何の話をしようとしているか面接官が不明のままだと、面接官の理解度も低くなります。例えば、マラソンで行き先もわからずに走らされ続けたらどうでしょうか。きっと辛くなると思います。面接官の感覚も同様です。就活生の話の行き先がわからないまま、聞き続けるのは辛いでしょう。ただし、話の結論というゴールが先にわかっていれば、話の長さも予想でき、安心して質問もしやすくなることでしょう。面接は、あなたが先に走って、面接官が追いかけてくる追走です。決してあなた一人で独走しないよう、先にゴールを明確にしてから、補足の情報を伝えていくという順序を心掛けてください。(文:丸山 智士 著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム)【20卒、19卒向け】インターンや就職活動のイベント、セミナーに簡単登録 →新規会員登録・エントリーはこちらから
就活において、一次面接は通るけど、二次面接では落とされてしまう。何度か最終面接まで行ったのに、必ず落とされてしまうという人も少なくありません。その理由の一つを紹介していきたいと思います。さて、選考ステップが進むことで、何が変わるのでしょうか。大きな違いは、面接官の役職が変わってくるということです。一次面接では、若手(中堅)社員が面接官をすることが多く、二次面接では部長クラス。さらに最終面接では、役員クラスというように、だんだんと面接官の役職があがっていくことが基本となります。面接官の年齢層もあがっていくことが多いでしょう。それでは、面接官の役職や年齢が変わると何が変わるでしょうか?実は、面接官の話すリズムが変わってきます。もちろん、人によっての個人差はあります。ただ、大まかな傾向としては、一次面接官のほうが、元気で話すリズムも軽快な傾向があり、最終面接官のほうが、落ち着いていて、話すリズムもゆっくりだと思います。少し想像してください。例えば、あなたが話をゆっくり落ち着いて聞きたいと思っていても、相手がマシンガントークをしてきたら、どう思うでしょうか?少し、嫌な気持ちになるかもしれません。面接も同じです。最終面接に進んでも、あなたが一次面接でうまくいった時のように軽快なリズムで話したら、面接官に嫌な印象を持たれることがあるのです。面接では、面接官がどのようなリズムで話したら聞きやすいかを考えることがタイセツです。そこで一つの攻略ヒントがペーシングです。ペーシングとは、コミュニケーション技法の1種になりますが、相手の話し方や手ぶり身振りに合わせることで相手との信頼関係につなげるテクニックです。特に面接では、相手の話すリズムに自分も合わせることがポイントです。そのためには、あなたも面接官の話しっぷりを観察しましょう。例えば、まくし立てるように早く話す人もいれば、ゆっくり丁寧に話す人もいます。どちらかというと早く話す人はせっかちで、回答を早く欲しがる傾向があります。そんな人に、遠回しに丁寧に説明しても、すぐに飽きられてしまいます。このような人には話す内容の結論を先に伝えてから、テンポよく話すと良いでしょう。逆にゆっくり丁寧に話をする人は、状況をしっかりと把握したい傾向があります。あなたが焦って早口で話しても、相手は話についてこれないかもしれません。そんな人には、時系列等を混ぜながらわかりやすく説明するのが重要となります。もちろん、上記は一例ですが、面接官が聞きやすいリズムを必ず意識してください。さて、あなたは早口でしょうか?ゆっくり話すほうでしょうか?社会人になると、様々な人とコミュニケーションを取らなければならないことや、プレゼンテーションをする機会も多くなります。その時に、相手に合わせた話し方ができない人は、仕事もできないと思われがちです。つまり、面接官は、その視点でもあなたを評価しています。冒頭の話に戻りますが、一次面接官と最終面接官の役員は、同じリズムで話すでしょうか?あなたは、相手のために、話すリズムを考えているでしょうか?もし、今まで考えたことがなければ、そこに評価が下がる理由があるかもしれません。面接では、あなた自身の話すリズムを守ることは重要です。ただし、相手のペースに合わせることは、コミュニケーションにおいて、さらに重要ということを忘れないでください。(文:丸山 智士 著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム)【20卒、19卒向け】インターンや就職活動のイベント、セミナーに簡単登録 →新規会員登録・エントリーはこちらから
言葉で物事を人に伝えるというのは、伝えたいという気持ちだけでは足りないものです。さらに、目の前の相手から第三者にその情報を伝えてもらうとなるとかなり難しくなるでしょう。就活の面接ではこの状況がまさに起きています。面接官は、あなたが話した内容から面接合否を判断し、社内(人事や上司、次回選考ステップの面接官)に説明しているのです。そこで、面接官があなたを合格させたいと思っていても、その面接官が社内でしっかり説明できなければ、不合格になることもあるのです。そうならないためには、面接後の面接官の社内会話をイメージすることがタイセツです。例えば、面接官があなたを合格させようと思い、その承諾を人事部担当に確認するところをイメージしてみましょう。■面接官は合格にしようとして、人事部からはNGがでるパターン面接官「いやー、今日、面接した学生良かったですよ。合格にさせたいと思っています。」人事部「それは良かったです。それでは、この学生を合格にしたい根拠は何ですか?」面接官「何よりも、志望度が高かったですね。想いが伝わってきました!」人事部「なるほど。どのようなところで、志望度が高いと思ったのですか?」面接官「当社のことを熱心に調べていて、私よりも詳しい説明を話してくれました!笑」人事部「それは嬉しいですね。ところで、その学生は当社に入って何ができそうですか?」面接官「熱い思いがあるので、きっとがんばってくれると思います!」人事部「その根拠は当社のことを調べただけですか?」面接官「そうです…。そう言われると当社で活躍できそうなことは聞けてないです。」人事部「残念ながら、その根拠だけだと不合格になってしまいます・・・」いかがでしょうか?あなたの熱意が志望度として面接官には伝わったのですが、その先の人事部には伝わらないという展開です。このように、直接話した面接官の評価は高いのですが、第三者のダメ出しがあるのが面接合否です。それでは、合格させる根拠がある展開はどうなるでしょうか。■面接官は合格にしようとして、人事部からもOKがでるパターン面接官「いやー、今日、面接した学生良かったですよ。合格にさせたいと思っています。」人事部「それは良かったです。それでは、この学生を合格にしたい根拠は何ですか?」面接官「志望度は普通でしたが、学生時代の経験が当社の仕事でも活かせそうです!」人事部「そうですか。どのようなところで、仕事に活かせそうと思ったのですか?」面接官「部活で年間スケジュール作成や合宿先調整などを一人で行っていた点です。」人事部「そうですか。その学生は当社に入って何ができそうですか?」面接官「当社のサービスは年間を通じて提供しますし、外部との調整が多いので、今、お伝えしたような学生時代の経験が活かせそうです。詳しくは〜の経験から〜ができそうです。」人事部「わかりました。次の選考に進めましょう。面接評価シートには、今の点をもう少し詳しく書いておいてください。」先ほどのパターンと比較していかがでしょうか。あなたの良さが面接官に伝わって、さらに人事部にも伝わったパターンになります。面接官があなたの評価を第三者(人事部など)にうまく伝えられて、初めて合格になるのです。面接官とも意気投合し、とても手応えがあったにも関わらず、不合格になることもあるでしょう。この時、その面接官はあなたを合格させようとしたかもしれません。ただ、社内で合格させるための根拠が足りなかったのです。面接では、面接官があなたの評価を社内で説明することを想定して、合格にしてもらうための根拠を自分でも意識しながら伝えることが重要です。(文:丸山 智士 著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム)【20卒、19卒向け】インターンや就職活動のイベント、セミナーに簡単登録 →新規会員登録・エントリーはこちらから
面接でたくさん話せたと思ったにもかかわらず、不合格になることはないでしょうか?もしかしたら、あなたは、余分な情報を面接で話し過ぎているのかもしれません。面接時間は、長くても1時間ぐらいで、早ければ10分くらいで終わることもあるでしょう。その短い時間だけで、あなたが一生働くかもしれない企業の面接合否が決まるのです。本来、余分な情報を話す余裕はない貴重な時間ではないでしょうか。面接官の立場からすれば、あなたに合否を出すための根拠を限られた時間内で確認する役割があります。特に合格を出すためには、それなりの根拠を採用担当者や次の面接官(上司等)に説明する責任も出てきます。「なんとなく元気にしゃべってた・・・」という根拠は、不合格にする根拠にはなりますが、合格にする根拠にはなりえません。もし、あなたが面接で一方的にしゃべり続ける傾向があったら、限られた面接時間を無駄に使っている可能性があるので注意しましょう。また、残念ながら、面接官の中には話の理解力が乏しい方も紛れています。あなたの話す内容が評価すべき素晴らしいものであっても、目の前の面接官が理解できるように話さなければ無意味になってしまいます。それでは、どのように話すのが良いのでしょうか?まずは、一度に話す文の情報を少なくします。そして、話す文と文の間に一呼吸おくと良いでしょう。よく面接で失敗する就活生は、話す一文がとても長いパターンです。例えば、学生時代にやってきたことを聞かれた際に、「サークル中心ですが、他にも色々なアルバイトをしたり、難関な資格を勉強したこともあるのですが、がんばったのはボランティアをやったことです!」と答える学生がいたら、面接官はどう思うでしょう?きっと、情報量が多いだけで、何を伝えたいのかわからないと思います。もちろん、この例は極端ですが、似たような傾向がある方は、改善したほうが良いでしょう。いくら簡単な話であっても、一方的に長々と話をされたら、誰だって内容を理解することが難しくなります。面接では、いっぱいしゃべることが必ずしも良い評価につながるとは限りません。何よりも面接官が話についてこれる情報量とスピードを意識することが重要です。また、話す文と文の間に一呼吸おくことで、面接官が話を遮れるタイミングを作りましょう。あなたの話に興味を持った面接官であれば、そのタイミングであなたに追加質問をしてくるはずです。面接官が質問してくれば、一方的に話し続ける状況は回避することができます。面接官が特に嫌う学生は、面接に向けて事前に用意してきた内容を話すことに集中してしまい、面接官の理解が追いつかないにも関わらず、話し続ける人です。あなたが普段のコミュニケーション能力が高かったとしても、面接官にとっては、勝手に話を続けるコミュニケーション能力が低い学生と評価されてしまうことでしょう。話しながら、面接官の顔を見て、内容を理解してそうかを確認する癖をつけることをおススメします。仮に理解してなさそうなら、わかりにくいところが無かったかを面接官に聞けば良いのです。面接は、一方的に話す場ではなく、会話の延長です。面接では、たくさん話そうと思うまえに、会話の延長ということを意識して面接官の理解が追いつけるスピードと情報量を考えながら話すと良いでしょう。(文:丸山 智士 著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム)
面接で自分のことを伝える際に、一つ安心して欲しいことがあります。それは、学生時代に自慢できる経験をしてなくても、しっかり面接官にアピールできるということです。よく就活生の中に、面接で自慢できるようなことを学生時代に経験してこなかったと嘆く人がいます。そして、自分をよく見せようと面接で話を誇張しすぎて、面接官に突っ込まれて撃沈を繰り返す人も多いのではないでしょうか。面接は自分のことを自慢する場ではなく、面接官に「この学生は入社後にしっかりと働いてくれそうだ」とイメージさせる場であるということを意識してください。仮に学生時代に自慢できることがあったとしても、たまたま上手くいったことだったり、周りとの協調性がそこに見えなければ、面接官に評価されないこともあります。逆に学生時代に自慢できることがなかったとしても、あなた自身がまわりの誰かに対して、意味のある行動や工夫をしていれば、面接で評価されることもあるのです。それでは面接官は、どのような就活生を良い評価にしたいと思うのでしょうか。面接官も一人の人間です。極端ではありますが、一緒に働くことで自分にメリットが感じられる部下を採用したいと思うのではないでしょうか。自分やまわりの仕事を楽にしてくれそうな人材が欲しいのです。サッカーやテニスがどんなに上手い人材よりも、周りのメンバーのことを考えて効果的な練習メニューを作れる人材のほうが、面接で評価されることも多々あるのです。何故なら、効果的な練習メニューを作れる人材は、自分の部署の計画作成にも貢献できる人材じゃないかと期待できるからです。また、練習メニューを作った経験の中で、メンバーの強みや弱味も見極めていたと面接官が聞いたらどう思うでしょうか。入社後の配属先でも同僚の強みを引き出し、弱みをフォローできる人材に成長できるとさらに評価されるかもしれません。このように、面接では自分の自慢をするのではなく、あなた自身の過去の行動事例を話すことで、面接官に「この学生は入社後にしっかりと働いてくれそうだ」とイメージを持ってもらうことがポイントになります。学生時代に自慢できるような経験が無いと嘆き、諦める必要は全くありません。例えば、学生時代の目標に対して工夫したことや困難を克服した経験の中で、仕事に繋がりそうな行動事例を今一度振り返ってみましょう。小さなことでもなんでも構いません。あなたが見過ごしているだけで、仕事に繋がるアピールポイントは必ずあると思います。その延長線上にあなたの働く姿が面接官に見えるはずです。就職活動は、まだまだこれからです。あなたの今までの行動事例が活かせる会社に出会えることを心から応援しております。(文:丸山 智士 著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム)
あなたは就活の面接で、何をアピールしたら良いか、不安に思うことはないでしょうか?面接で自分なりに評価されるストーリーを作って話しても、全く手応えが感じられないということはないでしょうか?就活生が面接で失敗してしまうアピール内容として多いのは、自分が達成した成果の大きさを必要以上に自慢してしまうことです。面接官は、自慢話に付き合っているように感じてしまい、さらに「本当かな?」と疑われてしまうのです。例えば、①部活の部長として、全国大会の優勝に導いた。②バイトではあるが、昨年より売り上げをあげることに貢献した。③ボランティアに参加して、多くの人を助けた。こういった内容自体は、とても良いアピールネタになると思います。ただし、重要なポイントは、成果の大きさを自慢するのではなく、入社後も成果を再現できる行動をしたかどうかになります。何故なら、面接官はその成果をまぐれじゃないかと疑うからです。例えば、①副部長が良い人材だっただけで、肩書き部長だったのでは?②売り上げをあげたのは社員であって、バイトとして手伝っただけなのでは?③ボランティアに参加したけど、言われたことをやっただけなのでは?このように、面接官は成果の大きさだけを聞かされても、入社後に活躍できる人材かどうかは判断できず、かえって「本当かな?」と疑われてしまいます。疑われないためには、自分が達成した成果を入社後も再現できるような過去の行動事例を伝えることが重要です。部活の優勝を例にすると以下のような行動事例を面接で伝えると良いでしょう。例えば、・部活で優勝に導くために、課題と感じたこと。・その課題を解決するために、あなた自身が実際に行動したこと。・行動した中で、一番効果的だった取り組み事例。・効果的な取り組みについて、自ら考えて工夫したこと。 などなど。部活で優勝する確率をあげるためには、メンバーのスキルUPやメンバーのモチベーションをあげることも課題かもしれません。あなたは課題を見つける中で、解決策や実現可能性を考えたことはないでしょうか。そこで、どのような根拠で、どのような工夫をして、どのように行動に移して、その結果がどうなったのかをエピソードによって伝えることをおススメします。面接官は、あなたの上記のようなアピール内容によって、「この学生は物事に受け身ではなく、自分で考えて判断し、行動しているな!」「この学生が入社したら、学生時代の良い行動を繰り返して、働けそうだ!}とイメージしやすくなることでしょう。面接では、成果の大きさ自慢をするのではなく、面接官にあなたが入社後もしっかり働けそうだと判断させることがコツです。そのために、あなたが課題を解決するために行った行動事例とその行動根拠を伝えましょう。是非、上記を参考にして、面接で話す内容を振り返ってみてください。(文:丸山 智士 著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム)
就職活動の面接では、論理的な質問への回答を求められます。非論理的な受け答えでは、仕事が効率的に進められないため、面接でもしっかり論理性をチェックされます。その際に自分自身が企業を選ぶ基準となる就職軸をもっていないと質問への回答もふわっとしてしまう可能性が高くなります。今回は、自分の就職軸の見付け方を紹介していきます。見つけるコツは、長期的に変わらないであろう自分の就職軸を二つの視点で比較しながら繰り返し探していくことです。例えば、「給与」と「仕事内容」の二つを自分の就職軸と仮設定してみましょう。ポジティブな内容とネガティブな内容を組み合わせながら、以下のように選択肢を作って、どの軸を取捨選択するかをシミュレーションすると良いでしょう。①「給料は高い」けど、「内容が難しい仕事」を5年以上続ける。②「給料は普通」だけど、「自分の能力は活かせる仕事」を5年以上続ける。③「給料は安い」けど、「残業が少ない仕事」を5年以上続ける。このように比較すると、自分の就職に対する優先順位が見えやすくなります。人によって選択するものは異なると思いますが、一番近いものを選びましょう。自分にとって重要だと思う②の「自分の能力が活かせること」をポイントに、仕事に関する軸を加えて、さらに比較していきます。①「自分の能力は活かせる」けど、「給料が安い仕事」を5年以上続ける。②「自分の能力は活かせる」けど、「内容が難しい仕事」を5年以上続ける。③「自分の能力は活かせる」けど、「残業が多い仕事」を5年以上続ける。ここでも②を選んだとしましょう。すると、就職軸としては、「自分の能力を活かせる仕事」を一番に求めていて、「給料」や「残業時間」が悪いことよりも、「内容が難しい仕事」を自分は受け入れると整理したことになります。自分の考えを整理しておけば、面接官に「当社の仕事は、難しい内容だけど大丈夫?」と質問されても、「御社の仕事は難しくても、自分の能力を活かせるものだと感じているので大丈夫です。」と即答ができるようになります。何となく就活している学生は「なんとか精一杯頑張ります!」とふわっとした内容を面接で答えて撃沈してしまうでしょう。このように、就職軸に対する自分の考えを整理していると、面接の質問に自信を持って答えられるようになります。就職活動で自己分析が大事と言われる理由は、就職軸を見つけることにもあります。これから何十年も働いていく中で、何か辛いことがあっても、自分の就職軸が満たされている仕事であれば、乗り越えやすくなるでしょう。それは、あなた自身が選んだ仕事という事実と納得感が残るからです。あなたが自分の就職軸をしっかりと見極め、自分の軸とマッチングする会社と出会えたなら、とても幸せな社会人生活が待っているはずです。就職活動をすることは、誰かのためではなく、自分自身のためです。これからの自分の可能性を広げるためのチャンスです。時には辛い結果もあるかもしれませんが、諦めることは自分のためにはなりません。就職活動を通して、自分と向き合って、自分の就職軸を見つけ、自分に合った会社に出会えることを心から願っております。就職活動、頑張ってください!(文:丸山 智士 著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム)【イベント情報】 各業界を代表する厳選大手企業のインターンシップ情報を一日で!「type就活フェア インターンシップ・ラボ」では、働く目的や仕事の醍醐味を体験できる「インターンシップ」の内容や活用法をご紹介いたします。各業界を代表する企業のサマーインターンシップ活用法や選考スケジュールをこの機会にまとめて手に入れましょう。 ■対象者:2020年以降卒業予定の大学生(大学院生、短大生、専門学生を含む) ◆ type就活フェア インターンシップ・ラボ in東京day1 /2018年5月29日(火) ◆ type就活フェア インターンシップ・ラボ in東京day2 /2018年5月30日(水)
2018年卒採用はひと山越えて、2019年卒(現大学3年生)向けにインターンシップの説明会、選考が始まっている。そうした中で最近注目されるのは、「男子学生向け身だしなみセミナー」だ。6月29日に千葉工業大学は、男性化粧品メーカーのマンダム社と共同で、3年生の男子学生向けに「就活身だしなみセミナー」なるものを開催した。 千葉工大が「就活身だしなみセミナー」を開催するのは、今年3月に続いて2回目。3月といえば、就職活動が本格的にスタートした時期だ。就職課に身だしなみの相談に来る学生が多いことから、セミナーを開催したところ盛況だった。そこで今回は、インターンシップに行く前の学生に向けたセミナーとなったのである。 女子学生向けの身だしなみセミナーは珍しくない。が、男子学生向けのセミナーとは、実際いかなるものか。JR総武線津田沼駅近くにある千葉工大キャンパスを訪問した。会場ではマンダムの担当者2人が同社の製品を実際に使いながら講義を実施した。学生が最も気にするのは髪型である。「どんな髪型にすればいいのかわからない」という学生が多い。講師の片岡東氏によれば、就活では「短髪が大前提」とのこと。前髪や襟足が長いと「遊んでいそう」「責任感がなさそう」といったイメージを与えてしまう。 また、面接では顔の表情も重要だが、前髪が長すぎると目が隠れて表情がよくわからず、マイナス評価になってしまう。 それでは短髪ならば、どんなスタイルでもいいのか。若者の間ではここ数年、上の方は長めにして裾を極端に刈り上げる、「ツーブロック」というヘアースタイルが流行している。ただ、短髪ではあるが、ツーブロックはネガティブな印象を与えるという。 なぜなら、「学生気分が抜けない」「遊んでいそう」「芸能人気取り」などの印象を、面接官に与えてしまうから。どうしてもツーブロックにしたい場合は、刈り上げ部分を小さくしたほうがいい。 ワックスなどで”凝った”ヘアスタイルを作り込むのもあまりよくないという。マンダムでは自然な感じで髪をまとめられる整髪剤を勧めている。面接でお辞儀をするたびに前髪が乱れるのを防ぐため、ヘアスプレーで前髪を固定するのもいい。また男子学生は女子学生に比べ、スキンケアへの関心が低い。しかし、ニキビ肌やくすみのある肌は、不規則・不摂生な生活が連想され、面接ではマイナス材料になる。講師の奥啓輔氏は「実は女子よりも、男子のほうが肌が荒れやすいので、男子こそスキンケアが必要」という。男子は日常的に化粧をしないので、外気や紫外線の影響を受けやすい。紫外線はシミ、シワ、炎症の原因となる。女子と比べて皮脂分泌量も多い。とりわけ、額から鼻にかけてのTゾーンは皮脂が過剰なため、テカテカしている人も目立つ。 一方で、あごの周辺は乾燥しているので、ヒゲソリのダメージを受け、カサカサになってしまう。ベタベタとカサカサが同居した状況を放置しておくと、さまざまなトラブルを引き起こすとされる。 人間の肌は約28日間かけて生まれ変わる。肌荒れの学生が次の日の面接のため、肌を整えようとしてもすでに手遅れなので、できるだけ日々のスキンケアが欠かせないだろう。 スキンケアの基本は、毎日の洗顔だが、洗顔にもコツがある。まずは人肌程度(30~35度)のぬるま湯で洗う。温度が高いと皮脂を除去しすぎて、肌が荒れてしまうことがある。夏は暑いからといって、冷たい水で洗顔することもあるが、水温が低いと洗浄力が落ちる。 ソープは泡を立ててから使用するべきだが、泡を立てないでソープを顔に塗るような洗い方をしている学生も少なくない。これでは洗顔の効果が小さい。洗顔した後はすすぎが重要だ。実は、多くの人がすすぎ不足によって肌荒れを招いており、洗顔の意味がない。 日中に就活で動き回っているときは、洗顔できないので、フェイシャルペーパーを常備して使おう。面接前にTゾーンを拭いておけば、テカテカ感が消えて印象が良くなるだろう。 夏の日焼けも禁物。マンダムでは男子も日頃から、日焼け止めを使用することを勧めている。日焼け止めというとベタベタしたイメージがあるが、男性用はサラサラした製品もある。 中でも男子の意識が低いのが「体臭」だ。オフィスでは体臭が大きな問題になっていて、”スメルハラスメント”、略して”スメハラ”という言葉もあるほど。だが男子学生は、あまり体臭に気をつかわないことが多い。2016年11月にマンダムがビジネスパーソン向けに実施した調査では、男性新入社員の身だしなみでいちばん気になるのは、実は服装や髪型ではなく体臭だった。新入社員に対する評価基準は、採用試験での評価基準とほぼ同じ、と見ていいだろう。 日本人は欧米人に比べると、体臭が弱い印象があるが、現実にはそんなことはない。マンダムはこれまで12年間、体臭の研究をしており、日本人男性の3%は「非常に強いワキ臭」があるという。非常に強いワキ臭とは、その人が去った後、においが残るというレベル。33%には「強いワキ臭」がある。強いワキ臭とは、すれ違っただけでにおいがする、というレベルだ。体臭はワキだけでなく、頭皮や胸・腹部からも発生する。 これは皮脂や汗そのものがくさいのではなく、皮脂や汗が雑菌と接触することで嫌なにおいが発生する。そこで体臭を予防するには、皮脂や汗を洗浄するとともに汗を抑え、さらに皮膚についている細菌を殺菌しなくてはならない。 さまざまなデオドラント剤があるが、朝は脇に直接塗り込むタイプがいい。このタイプは消臭の持続力が高いからだ。昼間の就活中は、洗浄・殺菌・制汗の3機能を持つ、ボディペーパーが便利。ボディペーパーで体を拭けば、体臭を抑えるだけでなく、面接前に気分をリフレッシュさせることもできる。 暑い中、オフィス街をスーツで動き回れば、スーツが汗まみれになる。そんなときには、ウエア用のデオドラントスプレーを使う。においを消すだけでなく、クールダウン効果もある。 参加した学生からは、「日本人の体臭が強いとは知らなかった」「今日のセミナーで聞いたことをインターンシップ選考に生かしたい」、といった声が挙がっていた。 面接時の身だしなみは重要。加えてそれと同じくらい、証明写真撮影の身だしなみも重要だ。男性用化粧品「uno」を展開する資生堂では、サイト上で髪型やスキンケア方法などを提案している。 サイト上ばかりではない。実際、同社の総合美容施設「SHISEIDO THE GINZA」(銀座)では、「就活用証明写真プラン」を用意している。 普通のフォトスタジオでは写真の補正はしても、就活生向けメーキャップやヘアスタイリングまで手掛けるところは少ない。撮影枚数はほんの数枚というところだろう。SHISEIDO THE GINZAでは、ヘア&メーキャップアーティストが就活生の顔立ちに合わせた、ヘアスタイリングとメーキャップを行う。資生堂が広告撮影などで培ってきた撮影技術で証明写真を撮影してくれるのだ。 アーティストも立ち会い、ヘアやメーキャップを微調整している様子は、モデルや芸能人を撮影しているかのよう。最近は男子学生も、この就活用証明写真プランを利用している。 就活情報サイト「マイナビ学生の窓口」が2016年9月、企業の採用担当者を対象に実施した調査によると、就職選考で「身だしなみがかなり重要」と答えた採用担当者が25%だった。「まあまあ重要」との回答の63.3%と合わせると、約9割の採用担当者が身だしなみを重要視している。「男は外見でなく、中身で勝負」といっていたのはもはや昔話。今では外見も重要であることがよくわかる。 インターンシップ選考も、就活本番の選考も、蒸し暑い時期に行われる。ぜひとも身だしなみには気をつけて、外見でマイナス評価をされないように気をつけていただきたい。 (取材・文/田宮 寛之 [東洋経済 記者])