「働く」を誤解していた
先輩たちが「失敗」から学んだこと
AIの登場により、私たちは瞬時に「正解」を得られるようになった。一方で、仕事には、効率やタイパだけではたどり着けない学びもある。
一足先に社会人になった先輩たちは、どんな失敗や経験を経て“仕事の本質”を知っていったのか。等身大のエピソードを通じて、「検索して得た正解」をなぞるだけでは見えてこない、働くことのリアルをひも解いていく。
プロジェクトコントローラー
間違いを恐れて黙っていては仕事にならない
素朴な疑問がお客さまの気付きにつながる
仕事でどんな失敗した?
現在、クライアント企業のプロジェクトに参画し、課題解決や進捗管理など、マネジメントの面からプロジェクトを円滑に進めるための支援をしています。しかし入社当初は、実務経験が浅く、「自分が発言して、間違えたらどうしよう」という不安から、会議でもほとんど発言できずにいました。当時担当していたお客さまは、新卒1年目の私にも「気になることがあれば率直に言ってほしい」と立場に関係なく意見を求めてくださいました。それでも私は、間違えることを恐れて「特に大丈夫です」と答えるばかり。せっかくの機会にも、自分から一歩を踏み出せずにいました。そんな私に、上司がかけてくれたのが「黙っているだけでは、何の価値も提供していないのと同じ。怖ければ事前に一緒に準備するし、何かあってもフォローするから、思い切ってやってみな」という言葉でした。そこで初めて、間違えること以上に、何も発言しないことのほうが問題なのだと気付きました。
お客さまの課題を解決するためにその場にいるのに、自分を守ることばかり考えていては、本来の役割を果たせません。完璧でなくても、「自分に何ができるか」を考えて一歩踏み出してみる。上司の言葉から「プロとして向き合う姿勢」に気付き、仕事への向き合い方や行動が少しずつ変わっていきました。
仕事への取り組み方はどう変わった?
まず始めたのは、完璧な発言を目指すのではなく「小さくアウトプットしてみる」ことでした。自分の考えをまとめたメモを事前に上司に見てもらい、会議では一言でも自分の意見を伝える。そうして行動を重ねるうちに、お客さまと対話できるようになり、任せてもらえる業務が少しずつ増えていきました。中でも印象に残っているのが、新人だからこそ抱いた素朴な疑問を口にしたときのことです。お客さまから「その視点はなかった」と言っていただき、自分の発言が新たな気付きとなり、議論が前進したことを実感しました。知識や経験が十分でなくても、自分なりに考え行動することで、相手の役に立てることがあると気付けました。
今後どんな仕事に挑戦したい?
大好きなエンターテインメント業界のプロジェクトに挑戦し、お客さまを支えるパートナーとして、プロジェクトを円滑に進める力を磨きたいです。そして、コンサルタントとして成長するとともに、自分が失敗から学んだ「間違いを恐れず一歩を踏み出し、必要な時には周囲を頼ることの大切さ」を後輩たちにも伝えたいと思っています。入社当時、上司や先輩方が「失敗してもフォローする」と、私の挑戦を温かく支えてくれたように、次は私が後輩の新たな挑戦を支える番。失敗を恐れず一歩を踏み出せるように背中を押し、その「やりたい」という気持ちを大切にしながら、挑戦や成長を支えられる存在を目指しています。

入社1年目の冬、全社で行われるビジネスコンテストで「イベント運営を学びたい」と手を挙げたところ、「やってみなよ」と企画リーダーを任せてもらえました。右も左も分からない中、先輩方が計画の立て方から教え、伴走してくださったことで、社内表彰を頂くことができました。この経験から学んだのは、一人では難しいことも、周囲を頼りながら取り組むことで実現できるということ。意欲のある若手に挑戦の機会を与え、その一歩を周囲が支えてくれる。そんな環境があるからこそ、失敗を恐れず、新しいことにも挑戦し続けられます。


