「働く」を誤解していた
先輩たちが「失敗」から学んだこと
AIの登場により、私たちは瞬時に「正解」を得られるようになった。一方で、仕事には、効率やタイパだけではたどり着けない学びもある。
一足先に社会人になった先輩たちは、どんな失敗や経験を経て“仕事の本質”を知っていったのか。等身大のエピソードを通じて、「検索して得た正解」をなぞるだけでは見えてこない、働くことのリアルをひも解いていく。
カスタマーサクセス本部
一人で成果を出す=仕事ができるという誤解
属人化を脱して誰もが再現できる仕組みへ
仕事でどんな失敗した?
私の失敗は、業務ノウハウやシステム構造を自分にしか分からないやり方のまま後輩に任せ、連携ミスややり直しを、何度も発生させてしまったことです。現在は、製造業におけるお客さま向けの人事系システムの運用や改修を担当しています。入社当初は先輩の下で、思考プロセスや業務の基礎を教わり、実務の基礎を固めた後、一人で案件を担当するように。当時はお客さまからの依頼に対し、ミスなくスピーディーに完結させることで、確かな自信を感じていました。そんな中、チームに新人を迎え、初めて作業の分担を開始。自身の感覚に頼ったやり方のまま仕事を任せた結果、認識のズレが生じ、多くの不具合や修正作業が頻発してしまいます。この失敗を経て初めて、業務ノウハウや複雑なシステム構造が自分の中にしか存在しない「属人化」の状態に陥っていると思い知らされました。長期にわたり運用し、次世代へ受け継ぐシステムだからこそ、一人にノウハウが閉じた状態では立ちゆかないと気付けたのです。そこから私は、他案件の手法を学びながら、プロセスの標準化やマニュアル作成に取り組み、ノウハウを周囲へ共有する仕組みづくりに向き合いました。この取り組みを通じ、仕事の本質とは一人で成果を出すのではなく、誰もが再現可能な仕組みを構築し、チーム全体で価値を生むことだと、認識が大きく変化しました。
仕事への取り組み方はどう変わった?
標準化の大切さを痛感した私は、一人で抱え込まず先輩や他案件の知見を頼りながら、蓄積されたノウハウを自分たちのプロジェクトに合うかたちで活用することにしました。作業前に影響範囲を漏れなく確かめる手順の定義や、定められた手順の背景にある考え方をチームへ共有し、メンバーが目的を理解しながら実践できるように取り組んだのです。同時に、お客さまと対話を深めて設計段階から認識を擦り合わせ、開発後のやり直しやトラブルを未然に防ぐ工夫を凝らしました。その結果、新しくチームに参画したメンバーも即座に戦力として活躍できるよう改善。チーム全体で安心してプロジェクトを進められるようになりました。
今後どんな仕事に挑戦したい?
次のステップとして、人事系システムの追加開発でプロジェクトマネジャーを務める予定です。最新のAI技術も活用しつつ、責任ある役割を果たし、自らの担当領域や権限の幅をさらに広げていきたいと考えています。
その挑戦を果たす上で大切にしたい軸が二つあります。一つは、正しい問いを立てる思考力です。AI時代だからこそ前提を疑い、「真の課題はどこか」と考え抜く視点が欠かせません。もう一つは、課題や人に誠意をもって向き合う姿勢です。大きな失敗をした際、責めることなく親身に寄り添ってくれた先輩方のように、私も目の前の頼まれ事に誠実に応え、チームで大きな成果を生み出していきたいです。

当社には、若手社員の「自分で深く考える力」をじっくりと育む温かい育成風土が根付いています。指導の際には、単に答えを教えるのではなく、「なぜそう考えるのか」「他に方法はないかな」と対話を重ねることで、思考プロセスそのものを徹底的に鍛えてもらいました。筋道を立てて考える力に加え、「本当にこれで正しいのか」と根本から疑い直す大切さを学んだ経験は、現在の自分を支える大きな基盤となっています。挑戦する機会の提供とともに、社員一人一人の自律的成長を親身に後押ししてくれる、素晴らしい環境です。


