業界や領域を超えた新たな価値を創出すべく
デジタル・テクノロジーの可能性を活かす
大手外資系IT企業を経て、金融、製薬を中心に、テクノロジーを軸としたコンサルティングを担当。現在はタレント領域の責任者やデロイト トーマツ グループが進めるCXO Programのリーダーを務める。大学をはじめとする学校での講演や、本の執筆も多数手掛ける
ビジネス×テクノロジーによる新たな価値創出を目にする機会が増え、テクノロジーは企業のビジネス推進にとって必要不可欠となりました。例えば、3~5年前のAIは、大量のデータ分析・解析に用いられることが一般的でした。しかし、ここ1~2年は、生成AIを筆頭に人間の業務を置き換えることを目的に用いられるケースが増えてきています。企業のテクノロジー活用が当たり前になったことで、クライアントの関心は「テクノロジーを自社にどのように導入するか」から「テクノロジーを用いてどのような価値を創出するか」に変化しているのです。必然的に、コンサルティングファームに対する期待も、戦略を立てるだけ、システムを導入するだけではなくなっています。デジタルをいかに経営戦略に組み込むかという構想から、実際にテクノロジーを活用して業務を変革し、新しいオペレーションの遂行状況を踏まえて、次の戦略策定に活かすまでを一連の流れの中で手掛ける。アジャイルでのアプローチが求められる時代に移り変わっているのです。
総合系コンサルティングファームと位置づけられるデロイト トーマツ コンサルティング(以下、DTC)は、範囲を定めずあらゆる経営課題に対応できる高い専門性とノウハウを有していることが強みです。先述したように、企業のテクノロジー活用が当たり前になった昨今、業界の境目は曖昧になっているといえます。だからこそDTCは、あえて特定領域のみに限定せず、多業種・多業界のクライアントに価値を提供します。その中でも、例えば業界という視点で強化していきたいと考えているのが、官公庁などのパブリックセクターと金融業界におけるテクノロジーの推進です。レガシーシステムや業界独自の業務フローなどが障壁となり、DXが難航している官公庁・金融業界。こうした、クライアントが抱える経営課題を解決するためには、以前からDTCが強みとして持つ業界知見や産官学民をはじめとするセクターの枠を超えたコラボレーションに加え、いかに業務の中でテクノロジーを活用するかが重要になります。デジタルやテクノロジーといった横串の能力を持つことで、自社・所属業界といった閉じた領域から脱し、新たな価値の創出につながる。官公庁・金融業界、ひいては他業界や日本社会においても、これまでに実現し得なかった新たな課題解決の糸口が見えてくるでしょう。
業界構造そのものに変化を与えることで
その先にある日本の社会課題を解決に導く
DTCはグローバルで共通の「Makes an impact that matters」をパーパスに、最上流の戦略構想からオペレーションの実行までをEnd-to-Endで伴走しています。私たちが官公庁・金融業界におけるテクノロジーの推進を実現することは、新たな業界構造を形成し、日本経済や社会全体にインパクトを与える可能性があると考えています。クライアントの関心はテクノロジーによる新しい価値の創出であり、単にシステムを導入するだけではありません。DTCは業界、サービスごとに多様な専門性を身に付けたプロフェッショナルが在籍する総合コンサルティングファーム。あらゆる業界や業務の知識を持つわれわれがチームを組み、成果へ導くプランを立てることで、既存の視点にとらわれない新たな提案が可能です。今はまだコラボレーションが実現していない領域に風穴を開けることは、日本企業の生産性やGDPの上昇につながるなど、大規模な変革の足掛かりとなるかもしれません。
これからのテクノロジー時代、クライアントに満足いただくには、コンサルタントは「パープル・ピープル」である必要があります。これは青(ビジネス)と赤(テクノロジー)を兼ね備えた人材のこと。テクノロジーの活用とビジネスが切り離せない現在、知識とスキルの両軸においてテクノロジーに強みを持つ人材の需要は増していくでしょう。もちろん先行きの見えない市況のため、求められる人材像は時代と共に変化するはず。ヒマラヤ登山の案内人である「シェルパ」のように、クライアントに伴走し、責任を持ってゴールへと導ける存在を目指し、変化を続けていきます。
グループのプロフェッショナルが連携し
前橋市の「共助型未来」の実現に貢献
住民が街づくりに自ら参画し、さまざまな思いやサービスがめぶく社会を目指す前橋市とのプロジェクト。予算獲得の時点から伴走し、共通基盤と10以上のサービスの実装をわずか10カ月で構築・自走させた。当初の前橋市は、「めぶく。」という街づくりのビジョンの実現に必要な予算やリソース、専門的な知見の不足が課題であった。特にデジタルで公的個人認証ができる仕組みや官民連携会社の設立など高い専門性が求められる中、 DTCは関係各所を取りまとめ、それぞれが気持ちよく動ける環境を整備。デロイト トーマツ グループ各社のプロフェッショナルが連携し、特別なチームを組成したことで、官民会社の設立、基盤とサービスの実装と自走を成し遂げた
短期間でのデジタル基盤の構築とサービスの実装に貢献したことで、街づくりのビジョン実現に向け、一歩前進した