2023/11/01 更新
デロイト トーマツ グループ
DTC
DTakt

連携強化でかなう価値創出自己成長

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2019年にDTaktがデロイト トーマツ グループの一員となって以降、連携を強化しているDTCとDTakt。両社が強みを生かし合うことで、プロジェクトの現場にはどんな変化が生じているのだろうか。顧客に提供できる価値、現場の成長実感……。DTC・DTakt両社の若手社員2名の話から、現場のリアルが見えてきた。

取材・文/久保佳那 撮影/桑原美樹
デロイト トーマツ コンサルティング
シニアコンサルタント
増田

2020年4月、デロイト トーマツ コンサルティングに新卒入社。自動車メーカー、官公庁、大手金融機関のプロジェクトやM&A・設立支援のプロジェクトを経て、現在は自動車メーカーの管理連結業務プロジェクトに携わる

ビジネススキルとITの知見を掛け合わせた
コンサルティングで顧客の期待を超えていく

就職活動時、やりたいことが明確に決まっていなかった私は、幅広い業種の企業にアドバイザリー業務を行う総合コンサルティングファームで経験を積み、市場価値を高めたいと考えていました。DTCへの入社を決めた理由は、研修が充実していて人材育成を大切にする文化に引かれたからです。
現在は、大手自動車メーカーの管理連結業務プロジェクトでアドバイザリー業務を担当しています。管理連結業務とはグループ全体のデータをまとめて、レポートを作成する業務です。担当している企業は連結子会社を200社以上抱える大企業。各社からバラバラとデータが届いたり、そのデータの粒度が異なっていたりと、運用面で課題を抱えていました。私たちに託されたミッションは、システムを導入することで、子会社からのデータ収集から連結処理・レポート作成・分析・シミュレーションまでの流れをリアルタイムで実現できる仕組みをつくること。現在は、クライアントの課題をヒアリングし、システムにどのような機能を付加して解決するかを提案しているフェーズです。

このプロジェクトは、エンジニアリングに強みを持つDTaktと連携し、戦略立案からシステム導入、運用・保守、アフターサポートまで「END to END」で担っています。実装・導入フェーズでDTaktにバトンタッチするのではなく、クライアントの課題をヒアリングする要件定義の段階からDTaktのエンジニアと共に進めていくのが、私たちのスタイル。DTCがクライアントの実現したいことをかなえるアイデアを提案し、DTaktがシステムでの実現方法を考えます。

DTCのコンサルタントは、技術のスペシャリストではないので、クライアントの要望を実現するために、どのようなシステムの仕様とするのがベストかを、要件定義の段階で明確に示すことはできません。しかし、DTaktとの連携があれば、早い段階から具体的な道筋を示せます。このプロジェクトではDTaktが1週間程度でクライアントの要望をシステムで実現した場合のデモモデルまで作成。クライアントも、見本となるシステムを見ながら実際の業務イメージと照らし合わせることができるため、具体的な要望を出すことができていました。このように、見本があると要件定義の段階でミスマッチをなくせることもメリットの一つ。DTaktと連携することで、クライアントの期待を超えるスピード・クオリティーでコンサルティングサービスを提供できているのを実感しています。

DTaktと連携するメリットは、もう一つあります。DTaktのエンジニアたちはコンサルティングフェーズからプロジェクトに入っているため、クライアントの業務についての理解が深い。だからこそ、システム側の視点だけでなく、業務内で運用することを踏まえた提案が可能です。例えば、「システムに落とし込むより業務の運用でカバーした方がコストが抑えられる」など、導入後を見据えた提案ができるんです。これは両社の連携が生んだ大きな強みですね。

DTCとDTaktはグループ会社なので、上下関係があると思われるかもしれませんが、両社は共に課題を解決していく対等なパートナーです。むしろ、DTaktの社員を見ていると、「こんな短期間で業務要件をシステムに落とし込めるのはすごいな」「こんな風に機能を実装できるのか」と驚きや学びの連続。自分にはないスキルや能力を持つ人たちとお互いの知識を共有し、蓄積できる環境は、すごく刺激的です。

ビジネスもITも分かるコンサルタントへ
技術のスペシャリストとの協働で高まる市場価値

デロイト トーマツ グループでは、ビジネス視点とITの知見を兼ね備えた人材を目指すことが推奨されています。DXが一層進んでいく今後、特にITの専門知識を持つことは大きな強みとなるでしょう。私自身、入社したばかりの頃は、ITに対して苦手意識を持っていました。しかし、DTaktと共に働くことで、ITの知見を養うことができ、ソリューションの引き出しも増えています。一歩一歩、ビジネスとITの両軸から提案できる人材に近づいている。そんな実感がありますね。また、連携を強化したことでより経営課題に深く踏み込んだ提案ができるようにもなりました。DTaktとの連携によって業務側の戦略考案に時間を費やせるようになったことが理由の一つ。短期スパンでPDCAを回しながら提案のレベルを高めていくことができています。

DTaktと共にプロジェクトを進めるようになったことで、関与する人の数は大幅に増えました。そのため、各分野のプロフェッショナルたちを巻き込みながらプロジェクトをリードしていく必要があります。気が付けば、マネジメント力も鍛えられていました。若手のうちからそんな経験ができるのは、急速に成長を遂げているDTCならではだと思います。

今年入社から3年を迎えますが、大規模なプロジェクトに参画して、ビジネスとITを掛け算したソリューションを提供できるコンサルタントとして成長することが目下の目標です。ここなら、入社時に抱いていた「市場価値を高めたい」という思いを実現できるはず。今、そう強く感じています。

連携の
価値を高める
アクション

互いのスキルや特性、長所を生かし合う

お互いの強みを生かし合える関係を構築することを心掛けています。DTaktはシステムに強いですが、クライアントの業務や要望を一番理解しているのはDTC。DTaktの能力を最大限引き出せるよう、クライアントの情報を事前にしっかり伝えてすり合わせることを意識しています

デロイト トーマツ アクト
シニアデリバリーコンサルタント
名取

前職ではベンチャー企業でバックオフィスのマネジャーを経験。2021年12月、デロイト トーマツ アクトに入社。入社後は、DCH DX Divisionに配属。大手消費財メーカーのGHG排出量可視化プロジェクトを経た後、大手自動車メーカーのプロジェクトにITコンサルタントとして従事

顧客やDTCの理想を実現する道筋を
技術で具現化していく唯一無二の存在に

ITスキルとコンサルティングの融合で
DXを推進できる人材を目指して転職

前職ではベンチャー企業でバックオフィス・PR業務を担当していました。社員数30人程度の企業だったため、クライアントの電話受け付けから始まり、請求、入金管理からIPO準備、SNS運用、ウェビナー開催まで全て一人で行っていて。社内にバラバラと存在する顧客情報や会計情報を一貫して把握しており、「本来意味がつながっているはずのこれらのデータをひとまとめにできたら、どれだけの価値や利益を生み出せるんだろう」と常々考えていたんです。これがDXに興味を持ち、コンサルタントを目指したいと思うようになったきっかけ。転職活動をする中で、コンサルタントとして市場価値を高めるには、大規模案件に携わる経験とITの知見が必要になってくるだろうと考え、どちらも得られるDTaktに入社しました。

現在は、産業車両の生涯収益を算出する大手自動車メーカーのプロジェクトに携わっています。産業車両は新車を販売して終わりではなく、定期的に整備をするなど長期的に取引が続くのが特徴です。このプロジェクトの目的は1台販売すると数十年間を通してどれだけ利益が出るかを『Anaplan(アナプラン)』というツールを活用して算出すること。現在は半年間の検証期間を終えた段階です。システムの初期稼働から、クライアント自身がメンテナンスできるようになるまで伴走していく長期のプロジェクトです。

今回のプロジェクトは、DTCのコンサルタント6名と共に参画しています。DTCの役割はクライアントの実現したいことや、やるべきことを整理していくこと。それに対し、われわれDTaktの役割は要件定義から参画し、クライアントとDTCが思い描いているゴールまでの道筋を、ITスキルを用いて明確に示していくことです。システムに必要な仕様や機能をまとめた要件定義書がない状態で、クライアントとDTCの話を聞いてイメージしたシステムをどんどん作り、実際に物を見ながらすり合わせていく。そんな進め方をすることで、手触り感のある要件定義が可能になります。

「生涯収益」という概念はまだ世の中であまり浸透していません。そのため、クライアントも私たちも正解が分からない状態で「おそらくこういうことだろう」と手探りで話し合いを進めているのが現状。そんな中で、クライアントやDTCが思い描いていたものをくみ取り、実際のシステムで具現化することで、クライアントの期待を上回った価値の提供につながっています。

私がDTCとの協働プロジェクトに手応えを感じたエピソードを一つ紹介します。今回のプロジェクトに私が参画したのは、検証が始まった3週間後。生涯収益を知りたいというゴールはあるものの、どう具現化していくか道筋が見えていない状態でした。そこで私はその時点でそろっていた情報を整理し直し、生涯収益のシナリオを立てるシステムを作成。新車の単価や原価、修理代はどの程度になるのか。為替の影響はどのくらい受けるのか。それぞれのシミュレーションを行い、全ての結果を組み合わせて一つの画面に表示するシステムを1週間程度で完成させ、関係者全員に見てもらいました。すると、クライアントから「やりたかったのはまさにこれだよ!このスピードで精度高く作ってくれてありがとう」という言葉をいただいて。自分の介在価値を実感できた出来事でした。

大規模案件での経験×専門家に囲まれた環境で
成長を加速させていく

DTaktに入社して今年で2年。この短い期間でもDTCとDTaktの連携が強まっているのを感じます。私が所属しているAnaplanチームでは、今年から新卒向けの研修もDTCと合同で実施することになりました。それまでDTaktだけで研修を行っていたのですが、どうしても実装寄りの目線になってしまうことが課題だったんです。そこにDTCの目線から見たツールの利用価値を体感することで、ビジネス視点も取り入れられるようになったのは、育成において大きなメリット。お互いの強みを融合した人材育成ができるのは、連携強化がもたらす恩恵の一つです。

DTCとの連携が強まることで、私自身の成長にもつながっています。まず、大規模な連携プロジェクトで、20代のうちから責任あるポジションを任せてもらえること。「私みたいな若手が、こんな重要な仕事を任せてもらえるの?」なんて最初は驚くことも多々ありました(笑)。また、プロジェクトの中で実現したいソリューションがあった時、それをかなえられるだけの豊かな人材がDTCには在籍しています。このような刺激的な経験ができるのは、価値のあることだなと思います。

もう一つ成長を実感する場面として挙げられるのは、要件定義のフェーズからプロジェクトに携われること。要件を理解し提案しながらシステムの実装まで手掛けられる人材は、IT業界ではすごく重宝されます。コンサルタントの道を歩むにしても、エンジニアの道を歩むにしても、武器になる能力を磨けている充実感がありますね。

今後は、より高い難易度・幅広い領域にチャレンジし、ITスキルもコンサルティング力も高めていきたいと考えています。欲張りかもしれませんが、どちらの力も伸ばしていくのは、まさにDTaktだからこそ実現できること。ここで得られるものを、最大限吸収していきたいです。

連携の
価値を高める
アクション

キャッチアップ力とアウトプット力を磨く

クライアントやDTCが実現したいことをITでかたちにするには、相手の要望を正確にキャッチアップすることが重要。そのためには、要望とバックグラウンドの理解と想像力を深めておく必要があります。その上でアウトプットの幅を広げ、同時に精度も上げることを意識しています

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