2022/9/16 更新

三井住友海上火災保険

日本では未開拓の
市場を切り開き
保険の常識を変えていく

  • 三井住友海上火災保険
  • キャリア
  • 現場社員
船舶営業部 海洋エネルギー室
海洋・再生可能エネルギー開発推進担当
課長代理
松葉 由希子

東京外国語大学を卒業後、2013年に三井住友海上火災保険へ入社。以来、船舶営業部海洋エネルギー室で石油ガス開発や洋上風力などのエネルギー産業におけるリスクサポートや保険の企画・営業に取り組む。20年には産育休を取得し、現在は1児の母として子育てにも奮闘中

成長を加速させる3つの思考法

海外の事象や事例にとらわれすぎず新しい視点を持つ

他国での前例が必ずしも日本の市場に適用できるとは限りません。書籍や提供された情報を過信しすぎず、常に「日本市場にはどう活かすのがいいだろう」と立ち返って考えることが大切です

徹底した「顧客志向力」で真に必要とされることは何かを考える

ただ「保険を売る」ことが、われわれの仕事ではありません。防ぐべきリスクや必要な補償について、お客さまの視点で根本から考えることで、本質的なニーズをつかみ、価値を提供することができます

プロジェクトにおける自分の役割を自覚し必要な行動を起こす

さまざまな企業や人と関わるからこそ、自分の立ち位置や果たすべき役割を見つめ直すことが大切です。そうすることで、自分に求められていることが分かり、実現のために取るべき行動が見えてきます

グローバルな仕事がしたいという軸で、就職活動に取り組んでいた私が損害保険会社である三井住友海上火災保険に興味を持った理由は、数あるグローバル企業の中でも、よりチャレンジングな仕事ができると思ったからです。時代とともに変化し、新しく生まれていくリスクに対応し、常に新たな保険を生み出し続けていく必要があるなど、チャレンジの機会が多いのではと感じました。また当社は、一人一人と向き合うことを大切にするカルチャーがあり、自分のやりたいことに挑戦できそうだと感じ、入社を決意しました。
入社後に配属されたのは、主に船舶に対する保険の提案やリスク分析を行う船舶営業部。実は新入社員の配属先としては非常に珍しい部署だったのですが「グローバルな環境で営業がしたい」と伝えていた私の思いを最大限にくんでいただいた上での配属でした。
海洋の石油ガス開発におけるリスク分析と保険提案を担当しながら、入社2年目で、推進役として洋上風力のプロジェクトチームへ参画することになりました。プロジェクトチームでは、営業部だけではなく、商品部や損害サポート部などの社内の関係者が一体となり、洋上風力に関する知見・ノウハウを向上させるための取り組みを行っていました。当時、洋上風力は欧州では普及が進んでいるにもかかわらず、日本では実証実験の段階。前例のない中で、リスク自体を予測しつつ、それに対応する補償内容や対応策も考案していくという、まさに0から1を生み出すプロジェクトでした。従来の保険提供の枠を超えたスケールの大きな仕事に、新人同然だった自分がコアメンバーとして参画できることに驚きを感じながらも、非常にワクワクしたのをよく覚えています。
配属後は、洋上風力に関する専門書籍を読んだり、海外の企業から直接情報収集を行うなど、知識を蓄えるところからスタートしました。このプロジェクトの難しさは、前例がないことによる契約までの道のりの長さと関係者の多さでした。「洋上風力事業に参画したい」というお客さまも、そもそも事業自体や日本において事業経験がないケースも多いため、随時レクチャーし合いながら、一つずつ疑問や不安をつぶし、一歩一歩進んでいくしかありません。また、多くの関係者を調整しながらプロジェクトを推進していく必要もあります。地道ではありましたが、こうして一つ、また一つと日本の洋上風力の事例をつくり上げていくのは非常に刺激的な経験でした。最近では、事故を未然に防ぐための故障検知機能と保険を一体化させた新サービスもリリースするなど、着実に歩みを進めています。

競合他社とも手を取り合いながら日本独自のマーケットをつくる

先述した通り、日本の洋上風力市場は発展途上ですが、故障や事故に対するリスクヘッジの手法が確立することで、今後急速に普及していくはずです。今は欧州のマーケットに倣う部分が大きいですが、今後日本独自の保険マーケットをつくり上げていくためにも、同業各社が競い合うだけではなく、
時には手を取り合いながら、市場を育てていく必要があると考えています。実際、風力発電の普及推進を担う「日本風力発電協会」には多くの保険会社が参画し、活発に情報交換が行われています。業界で一丸となって、新たなマーケットをつくっていけるのは、この仕事ならではの醍醐味です。
洋上風力プロジェクトに携わり8年がたつ今、ようやくさまざまな施策が花開いてきました。しかしこのプロジェクトはまだまだここからが本番。今後もリスクサポートの側面から新市場に貢献し続けていきたいと考えています。

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