JERA2021/5/14 更新

世界最大級の発電会社が挑むのは
CO2排出ゼロ、脱炭素社会の実現

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リーディングカンパニー37社の人事に聞く
学生が知らない成長企業の真実

就職活動に臨むにあたって、企業研究を行う学生は多いだろう。その時に気になるポイントの一つが、会社の成長性だ。では、会社の成長とは何か。その成長を支えるものとは何なのか。そして、成長企業に新卒入社し、働く醍醐味とは……? 国内リーディングカンパニー37社の人事・採用担当者に、各社の事例で“成長企業の真実”を聞いた。

※この記事は特別冊子「インターンシップ・ラボ2021」のweb転載です

JERA

東京電力と中部電力の国内外の燃料・火力発電部門が統合され設立。世界最大級の発電規模と燃料取扱量を誇る。燃料資源の採掘・調達から輸送、発電、電力・ガス販売に至るエネルギーの商流全てに世界中で取り組んでいる

ビジネスサポート&ソリューション本部 労務人事部 人財育成室
溝上泰明

みなさんはどのように電気がつくられているかご存じですか。例えば、天然ガスや石炭、石油などの燃料を燃やしてできた熱や圧力を使う方法は火力発電と呼ばれ、国内発電需要の8割はこの火力発電が支えています。当社も火力発電を主力事業とし、日本の電気の約3割をつくる国内最大の発電会社であり、海外と比較しても世界最大級の発電容量を有しています。

ただ、近年は世界的に「脱炭素」、いわゆる二酸化炭素(以下、CO2)削減の動きが強まっており、火力発電のあり方も問われています。

なぜなら、日本の発電所などで排出するCO2は、国内CO2総排出量のうち約4割を占めるほどその量が多いからです。世界的にみても排出量の多い日本にとって、火力発電におけるCO2削減は脱炭素化に向けて避けては通れない道なのです。
そんな中、当社は2020年10月に日本の電力会社としては初めてCO2排出ゼロを目指す宣言「JERAゼロエミッション2050」を公表しました。これは年時点で国内外の事業で排出されるCO2を実質ゼロにするというもの。いわば、現在の主力事業を縮小すると宣言したようなもの、と言えばそのインパクトがお分かりいただけるかもしれませんね。

30年までに保有する全ての非効率石炭火力発電所の停廃止を約束したのも日本では当社が初めて。業界はもとより、脱炭素社会の実現に向けて日本をリードしていくんだという覚悟をあらわした宣言となりました。

では、火力発電の割合を減らす分、どうやって電力需要を支えるのか。当社ではまず再生可能エネルギー(太陽光・風力)へ注力していきます。すでに海外では4カ所の国と地域で再生可能エネルギーのプロジェクトに参画しており、近年は台湾の洋上風力発電事業「フォルモサ」に注力しています。参画を表明している「フォルモサ3」が運転開始すると、出力は約200万キロワットと世界最大級の洋上風力発電事業に。日本国内では、今後成長が見込める洋上風力発電開発の知見と実績を世界トップレベルの現場で培い、ゼロエミッション実現の布石にしたいと考えています。また、燃焼時にCO2を排出しないグリーン燃料(アンモニアや水素など)への切り替えにも挑戦していきます。21年度には日本で初めてとなる火力発電所におけるアンモニア混焼に向けた実証実験を開始する予定です。今後の展望として、グリーン燃料を調達・貯蔵するためのサプライチェーンを構築する必要がありますが、世界最大級の規模でLNG(液化天然ガス)を取り扱う当社だからこそ、国内外のエネルギー企業との協力関係や技術ノウハウが優位性に。業界のリーダーとして果敢に挑戦したいと思います。

現状に満足せず自分を磨き
未開の道を率先して歩めるか

ひと昔前の電力会社であれば、電力の安定供給が重要でしたが、現在は安定供給は大前提。その上で、変わりゆくエネルギー市場に対し、率先して新しい挑戦をしていかなければいけない。安定供給し続けるためにも、挑戦が不可欠という時代になりました。

だからこそ、お会いしたいのは「卓越」や「アントレプレナーシップ」という言葉にふさわしい人財です。例えば、海外とも渡り合える専門性。技術分野に限らず、文系でもいいですし、必ずしも入社前から専門性を身に付ける必要はありません。入社後、誰にも負けないと言える得意分野やスキルを自分で築ける方がいいですね。アントレプレナーシップは、新しい試みや目の前の課題に好奇心を持ち、取り組める素養です。

JERAはまだスタートを切ったばかりなので、組織や制度はまだ発展途上。新卒採用も22年度から始めたばかりです。真新しい環境だからこそ、社員のアイデアや意見が形になりやすく、自分たちで会社や事業を形づくる貴重な経験が積めるはずです。


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