2024/11/01 更新
技術を駆使する
現場にフォーカス
現場にフォーカス
ITエンジニアプロジェクト図鑑
「エンジニア」といっても、その仕事内容は千差万別。
関わるプロジェクトによって、難しさもやりがいも違う。
チーム体制、扱う言語、そしてプロジェクトの目的は?
4人のエンジニアが、自社の注目プロジェクトを徹底解説。
技術で価値を生み出す現場の最前線をのぞき見してみよう。
デロイト トーマツ アクト
プロジェクト名
ユーザー対応の自動化を促進するシステム改修
概要
大手企業向けにシステム導入支援から開発、運用保守まで、End to EndでITサービスを提供しているデロイト トーマツ アクト。今回のプロジェクトは、大手電機メーカーの子会社が手掛ける、製品修理の受付やユーザーからの各種問い合わせ対応を効率化するものである。従来の顧客管理システムを顧客管理の効率化に強い『Salesforce』に移行し、顧客データを一元管理することで、データの処理や標準化、分析をしやすくし、業務プロセスの自動化を実現した。2023年10月にシステムの移行が完了した後は、運用保守フェーズに入っている。現在は、ユーザー対応業務をさらに効率的に進められるよう、追加機能の開発やシステム改修、不具合対応に取り組んでいる。
チーム編成
15名
プロジェクトマネジャー3名、
リードメンバー4名、
メンバー8名
少数精鋭のメンバーにて安定稼働に向けた改修に励みつつ、追加機能の開発プロジェクトが立ち上がった際には、短期間での追加機能開発対応ができる精鋭のメンバーがそろった
リードメンバー4名、
メンバー8名
少数精鋭のメンバーにて安定稼働に向けた改修に励みつつ、追加機能の開発プロジェクトが立ち上がった際には、短期間での追加機能開発対応ができる精鋭のメンバーがそろった
開発期間
3年 1ヵ月
2021年6月~2024年6月
使用言語・フレームワーク
Apex / JavaScript / HTML / CSS / Lightning Web Components (LWC) / Salesforce / DataSpider Cloud 他
運用保守を担当
Customer Division
デリバリーコンサルタント
デリバリーコンサルタント
東海林 篤氏
2021年に某大手IT企業へ新卒入社。『Salesforce』の開発エンジニアとして従事した後、より大規模なプロジェクトへの挑戦を志し、転職を決意。23年にデロイト トーマツ アクトへ中途入社。現在はCustomer Divisionにて、大手クライアント向け『Salesforce』関連システム設計の導入開発から保守運用までの一連を担い活躍している
指示された開発ではなくニーズをくみ取る
追加機能で顧客に寄り添った貢献を実感
このプロジェクトの難しいところ
クライアントの業務内容を理解し、開発に反映することは業務効率化の実現に不可欠ですが、難しい作業でもあります。FAXでユーザーからの問い合わせを受信した際に、届いた文書をデジタル化し、自動で情報処理を行う機能を追加開発したときのこと。従来、FAXで受信した情報は人の手で処理しており、その手順への理解が不十分な状態で開発を進めると誤った自動処理が発生し、現場に混乱を招きました。追加機能によりエラーが生じて業務がストップしてしまっては意味がありません。自身になじみのない業務や業務環境を正確に理解することは難しく、技術力を発揮する前段階から多くの時間を要したことを覚えています。業務理解を深め、実業務と適合する仕組みを実現する難しさを痛感した経験です。
このプロジェクトのやりがい
クライアントの課題に対する技術的な解決方法が委ねられ、ユーザー対応業務の効率化に直接貢献できることがやりがいです。例えば、FAXの自動処理機能の開発。受信した文書は画像データとデジタル化したテキストデータへと処理されます。問い合わせに即時対応するため、2種類のデータを同時に処理する仕組みを新規で構築。もともと複雑な仕組みだったため、同時処理機能を構築しながら、既存業務の正確性を損なわないシステムを設計することには苦労しました。だからこそ実現できたときにはクライアントへ価値を提供している手応えを実感。デロイト トーマツ アクトならではの大規模案件で培った技術とアイデアで一連の開発を手掛け、業務効率化に貢献できたときは大きな達成感があります。
このプロジェクトで得られた成長
プロジェクトにおけるゴールをクライアント視点で捉えられるようになった実感があります。このプロジェクトに携わる前は、技術的な仕組みを重要視していた自覚があります。業務効率化に貢献する意識が強まった今では、システムを利用するクライアントの業務フローを重視するようになりました。結果、開発において現場での業務運用のしやすさにも一層配慮するようになったと感じています。そのため、開発を進める中で少しでもクライアントの業務に対して疑問が生じた際には必ず詳細を確認し、疑問を解消した上で開発に反映することを心掛けています。我々のミッションは、システムを通じてクライアントの業務効率を最大限に高めること。今後も、クライアントに確実に貢献できる技術を提供し続けたいです。
制作担当/宮嵜夏南子
制作担当/宮嵜夏南子
社内向けAIチャット機能の開発
生成AIを活用し、大手金融機関における資料作成や社内照会などの業務効率化システムを開発。チャット形式で回答する機能を提供し、社員の約7割が活用。Azure OpenAI Service、Python、Reactを使用し、アジャイル開発で2-3名のチーム体制で進行
大手金融機関サイトの開発
AWS、TypeScript、Next.jsを使用し某大手金融機関向けのポータルサイトを開発。顧客企業のDX化とイノベーション創出への貢献の礎となるシステムの構築に貢献した。5チーム、30名超の体制で開発し2024年9月にカットオーバー