リーダーたちが語る、変化の時代を乗りこなす人物像
ビジネスプロフェッショナルの条件
AIの進化、働き方の多様化。ビジネス環境が目まぐるしく変化する時代に、ビジネスプロフェッショナルへといち早く成長するには、どんな経験を積み、どのような力を養うことが必要なのだろうか。
経営層や人事・採用責任者へのインタビューを通して、これからビジネスの世界に飛び込む学生たちが「価値を発揮できるプロ」になるためのヒントを学ぼう。
 
        共同CMO マーケティング 営業管掌
 
          新しい価値を創造できる人材に
            生活者の価値観は多様化し、市場は予測困難な状況が続いています。生理用品や紙おむつなどのパーソナルケア商品を扱う当社にとって、国や地域ごとに異なる生活習慣や文化に寄り添い続けることは不可欠です。先の読めない環境下でも、事業を進める上で堅持してきたのは「消費者に始まり、消費者に終わる」という徹底した顧客視点です。人々の声をかたちにした当社の商品は、世界約80以上の国・地域で愛され、特に近年は、アジア・中東・アフリカなど人口増加が進む新興国での事業拡大が顕著です。この多様な市場で成果を持続的に生み出せる背景には、ユニ・チャーム独自の「共振の経営」があります。これは、経営陣の戦略と現場の知見を結び付け、情報を振り子のように行き交わせることで、地域に適した商品開発や的確な意思決定を可能にする仕組みです。全員が主体的に考え行動することで高い目標を実現し、海外売上比率は約65%に達するまで拡大しました。現在も、世界各地の1300を超えるスクラムというチームが、週単位で市場の反応やニーズに合わせながら戦略を修正し続けています。
こうした事業成長の先に目指す未来は、すべての人が自立し、互いに助け合うことで自分らしい人生を送ることができる「共生社会」の実現です。その具体的な目標が、2030年までに世界一の企業になることです。この世界一とは、売上やシェアといった数字的な「相対価値」だけではなく、我々でなければ創造できない「絶対価値」の両方でNo.1を達成することを指します。例えば、使用済み紙おむつ(紙パンツ)の世界初の水平リサイクルを実現した『RefFプロジェクト』や、AIを活用して体調とホルモンの変化を可視化することで、多くの女性が抱える課題を解決する『ソフィBe』アプリの開発などが代表例です。さらに、育児に奮闘する両親を励ますために、紙おむつに「だいすき」という言葉を添えることで、育児の時間を彩る工夫や、アラブ地域の風習に合わせたオリーブオイル配合ナプキンを開発するなど、個人のライフスタイルや地域の文化に根差した商品を提供してきました。独自価値を創造する上で欠かせないのは、「変化をチャンスと捉え、自ら行動できる人材」です。消費者の声を起点とする当社の事業では、各国・地域の拠点で得られる一次情報をもとに課題の本質を見抜き、自ら意思決定し行動する力が不可欠です。そのために私たちは、状況の変化を察知し、試行しながら最適な方法を模索する「OODA-Loop」という思考と行動のプロセスを徹底しています。常に柔軟にやり方を見直し、新しい価値の創造や自身の成長へとつなげる姿勢こそ、これからの時代のビジネスプロフェッショナルに求められる素養です。          
          地球規模の課題に目を向け 
社会貢献と自己成長をかなえる        
         
          学生の皆さんがキャリアを考える上で大切なのは「何をするか」よりも「誰の、どんな課題を解決したいか」という目的を持つことです。生活者の声からニーズを探り答えを導く姿勢が、独自価値を生む創造力につながります。この自律的な行動は、社員の挑戦を尊重する社風と「出る杭を伸ばす」文化によって育まれます。失敗を恐れずアイデアを提案し実行できる環境こそ、成長と価値創造の両立の好循環を生み出します。さらに、社員の挑戦を後押しする土台として、自分でキャリアを描く『私のキャリアビジョン&キャリアプラン』を全社員が毎年更新する制度があります。全社員が自身の10年後の理想像を描き、実現に向けたキャリア開発計画を自ら立案することで、主体的に未来をデザインします。この制度を活用し、新たなキャリアや海外赴任に挑戦する社員も多くいます。そして、誰もが前向きに取り組めるよう、「志・経済・心身の健康」の三つの豊かさも人事方針の基盤に据えています。学生の皆さんは、ぜひ地球規模で起きている世界中の課題に目を向け、自分ごととして捉える習慣を身に付けてください。そこで得られた課題意識を、ユニ・チャームというフィールドを活用して解決する。自分の成長と会社の成長が一体化できる未来が実現できれば、素晴らしい社会人生活になると確信しています。
 
                      
                       
                      
                       
                      
                       
                      
                       
                      
                       
                      
                       
                      
                       
                      
                       
              
		     
                
               
                
               
                
               
              
            

