採用の求める人物像は会社によって異なります。また、面接の評価軸は、会社によって様々あります。
基本的に面接官は会社で作られた評価シートを手元に持ち、それにそって、就活生を評価していきます。ただ、どの会社も、どの面接官も共通に見ている評価軸があるのをご存知でしょうか。
それは、「自分の会社にこの応募者はマッチングするだろうか?」という根本的な評価軸です。
このマッチング度は、「当社は、どのような会社だと思いますか?」などの面接質問により探られます。これらは、あなたの企業理解度を確認している質問なのです。
それでは、なぜ、企業理解度を確認するのでしょうか。
まず、就活生が企業を選ぶためのセルフフィルターを通って、選考に臨んでいるのかを確認しています。
もし、企業理解度の質問に対して、的確にその会社の情報を伝えられる学生であれば、最低限、何をやる会社だと受け入れて、興味を持って選考に臨んでいることが確認できるからです。事前に企業研究することは当たり前のことかもしれませんが、就活が忙しくなり、しっかりと企業研究もしないで、面接に臨む学生が毎年多いのです。
会社のことを知らずに面接にくる学生に、「私は御社で〇〇ができます!」と言われても、面接官には説得力がありません。仮に1次面接で合格したとしても、評価シートには「企業理解不十分」という申し送りが掛かれ、2次面接でもチェックされるでしょう。
なぜなら、学生の企業理解不足は、途中選考辞退や内定辞退、入社後の早期退社に繋がりやすいからです。
もし、あなたにご縁があって、企業理解が乏しい会社に入社したとします。
ただ、「想像していた会社や仕事が違った!自分に合わない!」とあなたが感じたらどうでしょう。きっと、「辞めたいなぁ」と感じやすくなるでしょう。そうやって、辞めていく新入社員を何人も見ている面接官は、正直コリゴリしているのです。そのため、面接官は企業理解度が低い学生の評価を低いと判断します。
さて、あなたは今、企業研究をしているでしょうか?興味ある会社を調べているでしょうか?
例えば、あなたが見知らぬ人から、愛の告白を受けたとします。さて、「君のことはあまり知らないけど、好きです!一目惚れです。付き合ってください!」と言われて、信用できるでしょうか。また、過去にそういった一目惚れと言われて、なんとなく付き合った人がいて、その人に騙されていれば、どう思うでしょうか。なおさら、付き合わないと判断するはずです。
面接も同じです。あなたの企業理解度が、面接官の信用を高めることに繋がるのです。
企業のことを理解するのは、最初は大変で面倒臭いかもしれません。ただ、同じように面倒臭いと思い、企業理解を疎かにしている就活生はたくさんいるのです。その企業理解不足が就活においては、致命的であることを忘れてはいけません。一つの企業を深く研究すれば、他の企業の調べ方や比較もできるようになります。
毎日、少しでも良いです。企業に興味を持って、企業の知識や理解を広げる努力をしてください。
それが、就職活動の第一歩であり、面接を切り抜ける最初の信用構築に繋がります。
文:丸山 智士(就活系Twitter:就活生に知られたくないっ!※フォロワー9万以上)
著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム