「働く」を誤解していた
先輩たちが「失敗」から学んだこと
AIの登場により、私たちは瞬時に「正解」を得られるようになった。一方で、仕事には、効率やタイパだけではたどり着けない学びもある。
一足先に社会人になった先輩たちは、どんな失敗や経験を経て“仕事の本質”を知っていったのか。等身大のエピソードを通じて、「検索して得た正解」をなぞるだけでは見えてこない、働くことのリアルをひも解いていく。
「前例が正しい」という油断が招いた失敗
一つ一つの仕事で最適解を探る大切さ
仕事でどんな失敗した?
金融機関間の資金決済を管理する市場系システムの開発・保守を担当しています。ATMのような個人のお客さま向けのシステムではなく、社員が利用する金融インフラの裏側を支えるシステムです。システムを利用する社員や、開発を担うパートナー会社など、関係者と対話を重ねながら、日々業務に取り組んでいます。入社1年目のある日、とあるプロジェクトのテスト工程の調整を任されました。「これまで問題なく進んできた手順だから、同じように進めれば間違いないはず」。当時の私は、今回の仕様に合わせた細かな見直しをしないまま、過去のやり方をそのまま実行してしまったのです。ところが、テスト開始後に社員から「操作ができない」と連絡が入りました。テスト手順に不足があったため、手順書の再作成やスケジュールの引き直しが発生しました。最終的にはリリースに間に合いましたが、一歩間違えればプロジェクト全体の遅延を招き、〈みずほ〉の金融ビジネスに大きな影響を及ぼすところでした。この失敗を通じて思い出したのが、入社直後に部長から言われた「みずほに染まるな」という言葉です。当時はその本当の意味を深く理解できていませんでしたが、この経験を通して初めて、実感を伴って理解できました。前例を踏襲することが正解ではない。自ら問いを立て、最適解を追求することこそが仕事の本質なのだと気付かされた瞬間でした。
仕事への取り組み方はどう変わった?
あの失敗以来、「過去のやり方に頼らず、関係者と直接対話して最適解を探る」ことが私のルールになりました。技術的な不明点は、自分で調べたり、先輩やパートナー会社の方へ質問したりして解消。信頼関係を深めることで、プロジェクトを計画通りに推進できるようになりました。また、コミュニケーションの手段も変えました。テキストのやり取りだけでは、ニュアンスの違いから認識のズレが生じがちです。だからこそ、できるだけ「対面」で話すことを徹底。直接顔を合わせることで、画面越しでは伝わらない本音や潜在ニーズを正確にくみ取り、相手にとって本当に使いやすいシステムづくりにつなげられるようになりました。
今後どんな仕事に挑戦したい?
現在、市場系システムの全面刷新プロジェクトが動き出しています。銀行間の資金決済を支えるシステムを、全く新しいかたちへ生まれ変わらせる大きな挑戦です。実現したいのは、社員やパートナー会社など、関係者が立場を超えて意見を交わし、全員の知見を結集させて「本当に使いやすいシステム」をつくること。そのための調整役として、最前線で貢献したいと考えています。さらに将来的には、『ジョブチャレンジ』を活用し、ユーザー部門への異動も視野に入れています。開発側と現場側、両方の視点を持つことで、生み出せる価値はぐっと広がるはず。そんなキャリアを目指し、目の前のプロジェクトに全力で向き合っていきます。

資格取得時の報奨金や学習費用の補助など、学びを支援する制度が充実しているほか、『ジョブチャレンジ』や『ジョブ公募』といった新たなフィールドに自らの意思で積極的に挑戦できる制度も特徴的。若手が自分で考えて動ける環境もあり、失敗しても「なぜ失敗したか」を一緒に振り返り、もう一度チャレンジさせてもらえます。上司との一対一の面談では、悩みや不安をじっくり話せる時間があり、気持ちの切り替えにも役立っています。過度に干渉するわけでも、放置するわけでもない。程よいサポートが、成長できる土台になっています。


