「電気自動車」や「自動運転」など、自動車のあり方を根本から変えるような先進技術が次々と生まれている昨今、単なるモビリティだった自動車は、より便利で安全な次世代のインフラを形作るサービスへと進化しつつあります。その変革をリードするためには、高度な技術だけでなく、グローバル視点とリーダーシップの2つが欠かせないと私たちは考えます。当社のインターンシップが目指すのは、まさにその2つの要素を身に付けられるプログラムです。
そもそも私たちにとっての「グローバル」とは、単に英語を使って仕事をすることでも、ただ海外に進出することでもありません。語学はあくまでツールですし、当社はすでに海外での売り上げが9割を占めています。では何なのか。それは、ビジネスを世界水準で捉えられているかどうかです。世界でいま何が起きていて、今後どんな影響を及ぼすのか。日本国内だけでなく、世界規模で事象を捉え、その先を読む高く鋭い視点が必要です。インターンシップにおいて、日産が実際に直面した実例を取り上げるケーススタディーや当社役員とのセッションを実施しているのは、世界でビジネスを仕掛けてきた日産ならではの視点を学んでいただくためなのです。
もちろん、視点を持っただけでは成果は出せません。高い視点から見える困難な課題を解決する力こそが「リーダーシップ」です。前に立ち、周囲を引っ張ることがリーダーシップだと思われがちですが、それは一側面に過ぎません。私たちが目指すリーダーシップとは、一人ひとりが課題意識や目的意識を持ち、働く場所や国籍を超
えた多様性の中で成果を出し続けることです。「すべては一人ひとりの意欲から始まる」という日産のコアメッセージは、当社のリーダーシップに対する考え方そのものだと言えるでしょう。
メーカーのインターンシップでは珍しいと言われるのですが、プログラムは文系・理系共通のものです。ダイバーシティを大切にしたいと考えているため、性別も学部や専攻も異なる学生を招き、グループを組みます。
さらに今年は、海外で生活する現地の学生、それも日本に来たことのないような学生にも声をかけ、よりいっそう多様なメンバーでインターンシップを実施するつもりです。難解なテーマに対して短い時間でアウトプットを求める、ただでさえタフなワークを自分と全く異なるバックグラウンドを持つ学生たちと取り組む。互いに膝を突き合わせ、意見を交わす刺激的な三日間は、あなたにとってきっとこれまでにない価値観や視点に触れられる貴重な経験となるでしょう。
私たちはこのインターンシップに、できる限りのリソースを投入するつもりです。だからこそ、参加いただく皆さんにも、課せられたワークをただこなすというスタンスではなく、自分なりの視点や課題意識を持って臨み、最大限の成長を得てほしいと思っています。