2024/11/01 更新
技術を駆使する
現場にフォーカス

ITエンジニアプロジェクト図鑑

「エンジニア」といっても、その仕事内容は千差万別。

関わるプロジェクトによって、難しさもやりがいも違う。

チーム体制、扱う言語、そしてプロジェクトの目的は?

4人のエンジニアが、自社の注目プロジェクトを徹底解説。

技術で価値を生み出す現場の最前線をのぞき見してみよう。

NTTデータ
  • NTTデータ
  • エンジニア
  • キャリア
  • ビジネス
プロジェクト名
シニア層向けのスマートディスプレー開発
概要
金融・製造・通信・公共など幅広い領域で、社会課題解決を目的としたITサービスを世界50カ国以上に提供するNTTデータ。同社が2023年12月にリリースした『ボイスタ!(R)』はシニア向けのサービスで、音声を活用したタッチ式の小型パネルだ。Amazonが個人ユーザー向けに開発したAIアシスタント『Alexa』のビジネスユーザー版となる『Alexa Smart Properties』の機能を、23年の日本上陸と同時にいち早く取り入れている。介護・看護事業者を中心に国内で数百台導入済みで、端末に話し掛けるだけでテレビや電気をつけたり、室温を適温に保ったりできるなど多数の機能を搭載し、施設で働く人々の困り事の解決や業務効率化に貢献。企画・開発・運用と一貫して同社が担っている。
チーム編成
11
プロジェクトマネジャー1名、
プロジェクトリーダー2名、
メンバー8名

企画・営業・開発部門が合体した製販一体の組織。全国の信用金庫向けにシステムの提供を行うしんきん事業部だが、信用金庫のお客さまの多くがシニアであることから、本プロジェクトの企画に至った。開発に関してはアジャイル開発をベースにしている
開発期間
0 4ヵ月
2023年9月~2023年12月
使用言語・フレームワーク
JavaScript/Python/Node.js
プロジェクトリーダーを担当
しんきん事業部
開発エンジニア
山本莉子
2022年に大学の経営学部を卒業後、同年に新卒でNTTデータに入社。新規事業特化のチームに配属となり、シニア向けにビジネスを展開する事業者が利用できるサービス『ボイスタ! (R)』の新規開発・運用に従事。入社2年目にして本プロジェクトの開発を主導し、要件定義策定や開発における優先順位決定など、プロジェクトリーダーの補佐の役割を担っている

日本初上陸の機能の導入に挑戦
顧客の声を反映しより良い社会を目指す

このプロジェクトの難しいところ
『ボイスタ! (R)』の開発開始は私が入社する前の2018年でしたが、機能のベースにしていた他社製品に仕様変更があり、23年にAmazonのAlexa Smart Propertiesの機能に急きょ刷新することになりました。当時日本にこの機能の有識者がほとんどおらず、機能の理解をゼロから始めることに。加えて、導入方法の検討と試作品の完成が私にとって大きな課題となったのです。

本来は5カ月かけて仕上げるところ、迫り来るリリース日に向けて約3カ月の短期間で行う必要がありました。新たな知識や開発方法を習得するのに苦労しましたが、新卒2年目で日本初上陸の機能の導入に挑戦できると前向きに捉え、Amazonと連携を取り、上司からアドバイスをしていただきながら粘り強く頑張りました。
このプロジェクトのやりがい
自分がリードしたプロジェクトでユーザーから直接喜びの声を頂き、社会貢献ができている実感を得られたことがやりがいです。

開発前や試作品の導入後に、多い時は週1~2回、複数の介護・看護施設を訪問し、ユーザーである入居者やスタッフにヒアリングを実施。開発前は、高齢の入居者が見たこともない機械を使うのは難しいのではという不安な声もありました。しかし導入後は、想像以上にポジティブな感想を多数頂けたのです。「ミニゲームで遊んだり、動画を見て体操したりすることが良いリハビリになる」「声だけでいろいろできて、まるで魔法みたい!」など……。絵を添えた感謝のお手紙を頂けたこともうれしかったです。今のプロジェクトはユーザーと距離が近く、リアルな声を聞けることが醍醐味です。
このプロジェクトで得られた成長
新規サービスの創出とプロジェクトの管理は、新卒2年目の私にとって初めての経験。そうしたITサービスを提供するまでの一連の流れを早い段階で経験できたのは、今後のキャリアにおける大きなアドバンテージとなりました。

当社には、年齢や経験にかかわらず裁量権を持って挑戦させてくれる環境があります。そのおかげで、今の自分は何ができて何ができないのか、どうあるべきなのかなど、高い視座でプロジェクトを進行し、かたちにしていく面白さを実感することができました。

また、自ら考え提案するなど自発的に行動しつつ、分からない部分はすぐに周囲にサポートを求めることを徹底。双方を並行してプロジェクトを進行することが大切だと実感し、仕事をする上での自身の基盤となりました。

制作担当/松澤美喜
保険販売・管理におけるDX推進
顧客の経営課題に迅速に対応するため、保険に関わる多くの機能(保険販売・契約管理など)をアセット化したデジタルサービスプラットフォーム『InsureMO』を提供。高度な技術力を競争優位に、保険会社を起点に、銀行、カード、通信業界などにもサービスを拡大中
不正取引自動検出システム開発
国内金融機関大手のゆうちょ銀行向けに、アンチマネーロンダリングシステムを開発。国際的なマネーロンダリング対策の旗艦となるナショナルプロジェクトとして、最新AI技術を導入し、対策の高度化に寄与。向上心の高い若手の活躍が成功の鍵となった

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