企業は今、新卒に何を期待しているのか
リーダーたちが語る「これからの採用基準」
AIの労働力化が進み、人に求められる役割も大きく変わりつつある。先を見通すのが難しいこれからの時代、どのような人が選ばれ、活躍していくのだろうか。
各界をけん引する企業の経営層が捉える「事業環境の変化」や「新卒への期待」から、企業理解を深めよう。
出会いがお客さまに信頼される対話力を育む
英国発祥の両面型の人材紹介
本音を引き出す人が選ばれ続ける
昨今、人材業界においてはAIを活用した大量マッチングが台頭していますが、私たちは、50年以上変わらないスタイルでお客さまに価値を提供してきました。英国での創業以来、徹底してこだわり続けているのは、企業と求職者の双方を一人のコンサルタントが一貫して担当する両面型の人材紹介。他社が導入しているプラットフォームを用いた機械的なマッチングとは明確に一線を画し、膝を交えた対面での深い対話を何よりも大切にしてきました。そんな当社だからこそ、AIの進化に左右されない「人と向き合う力」を養う土壌は、数十年前から存在していました。そのため、AIがいかに進化しようとも、当社にネガティブな影響はありません。
企業の経営陣が解決したい事業課題の切実さや、求職者が胸の奥底に秘めた仕事への思いといった本音は、整然とした文章の裏側に隠れています。こうした「実は…」とふとこぼれ出る本音は、メールや画面越しでは決して引き出せません。何に困っているのかという課題の本質を本人が自覚していないケースは多分にあり、だからこそ私たちの出番があるわけです。あくまでAIはデータ収集や作業負担を削減する高度なアシスタントとして使いこなす。それによって創出された時間は、企業や求職者とより深く対話し、思考を深める高度なコンサルテーションに充てています。私たちが行う両面型の人材紹介は、まさにAIがカバーできない人間だけの領域。相手の思いに真摯に寄り添うことを重ね、「あなたに相談したい」と思われる信頼を築く。AIの台頭により生まれた時間が、人としての価値を高め、コンサルタント自身の深みにもつながっていく。この姿勢こそが、時代を超えて高く評価される当社の確固たる価値なのです。
多くの人に会って経験を積む
プロ化への第一歩は不格好でいい
私たちが思うプロフェッショナルとは、単に成果を出す人ではなく、高い専門性と、相手の表情の変化を読み取る感性を備えている人のこと。もちろん、プロフェッショナルとして相手の本音を引き出せるようになるのは、決して容易ではありません。だから私は、社員たちに「とにかく人と会いなさい」と常々伝えています。どうしても初めは「失敗したくない」という思いが先行してしまいがち。考えすぎることで思考ばかりが先行し、思い迷い、行動を止めてしまう人もいます。どんなビジネスパーソンも、はじめは皆新人。現場で壁にぶつかりながら何度も実践を重ねることでしか、本物の技術や感性を身に付けることはできないのです。真の対話力も全く同じで、現場で踏んだ数多くの場数によってこそ磨かれます。かく言う私もそうでした。英国での事業の立ち上げ当時は大きな覚悟を持って挑みましたが、初めから順風満帆だったわけではありません。それでも「やり切る」という覚悟があったので、試行錯誤を楽しみ、前に進み続けることができました。最初からうまくやろうとするからギャップに苦しむのです。求められるのは完璧さではなく、挑み続ける覚悟。最初の3年間は不格好でもいいのです。思考はいったん横へ置いておき、人と会い、話すことを大切にしてください。きれいに整理されただけの情報は、時に無味乾燥なもの。画面上のデータに頼る頭でっかちな思考は捨て、目の前の人との出会いを積み重ねる。泥くさい対話と試行錯誤を通してしか、相手の感情や真意といった「人の機微」は読み取れないのです。当社は入社1年目から一人のプロとして担当を任される環境があります。企業の事業の本質を聞き出し、求職者からはキャリアを赤裸々に明かして信頼を寄せてもらえる。そんな経験を若いうちから積めることは大きなやりがいになります。
学生の皆さんは、身近にあるSNSや動画などから間接的に情報を得るだけでなく、“人との関わり”をできる限り増やしてみてください。多様な人と出会い、社会の動きに好奇心を持って視野を広げてほしいです。自らを研磨し続ける、「ambitious(大志がある)」な挑戦者を心から待っています。


