ビジネスプロフェッショナルが解説
「真の企業力」を見抜く方法
会社の良しあしは「知名度」だけでは測れない。これから先も長く発展し続ける会社、急成長を遂げる可能性を秘めた伸びしろのある会社は、どうすれば見極められるのだろうか。企業経営、組織開発・採用のプロフェッショナルたちが、各社の事例を用いて「真の企業力」を見抜く方法を解説。インターンシップで確認すべきポイントも紹介する。

人事部 採用グループ
企業のビジョンと事業内容の一貫性を確認
同じ志を持った社員の熱量を肌で感じてみよう
当社は、『NOLA&DOLA』という企業理念の下で、生活者がさまざまな負担から解放されるよう、心と体を優しくサポートする商品・サービスを80を超える国・地域で提供し、世界中の人とペットの一生を支えています。『NOLA&DOLA』には、不快を不快ではない状態、いわゆるマイナスをゼロにするという思いと、不快ではない状態を心地良いものに変えるゼロからプラスへの価値創出という二つの思いが込められています。そしてこの企業理念の延長線上にあるのが、昨年打ち出した新たなコーポレートブランドエッセンスの「Love Your Possibilities」であり、誰もが自らの“可能性”を解き放ちながら利他の心で支え合うことのできる「共生社会」の実現を目指しています。当社は、生理用品を日かげの存在から日なたの存在に変え、紙おむつの普及によって育児の負担を軽減し女性の社会進出を後押しし、またリハビリパンツによって高齢者の自立を支援するなど、従来の常識にとらわれず、人々の“可能性”を広げる新たな価値を創造してきました。そんな当社が目指すのは、2030年までに世界一の企業になること。この世界一とは、売上・利益・シェアといった、競合と比較した際の「相対的価値」に加え、ユニ・チャームにしか生み出せない商品やサービスを提供することで生きる喜びや楽しさの実感、夢の実現に貢献する「絶対的価値」も含めた世界一を指しています。高齢化の進展により需要の高まりが加速しているウェルネスケアと、ペットの飼育頭数増加による市場拡大が見込まれるペットケアを注力事業としつつ、過去からの強みであるベビーケア・フェミニンケアも含めて事業成長を加速させていきます。当社は現地に生産・販売拠点を持つ「経営の現地化」に強みがあり、その国や地域のニーズに合った商品・サービスを展開しています。国内では、大人用紙おむつでの夜間良眠ニーズを捉えた夜専用品の上市や、ペットのヒューマニゼーションニーズを捉えた飼い主とペットが一緒に楽しめるフードや副食を上市することで新たな市場を創造。海外では、女性の経済的自立に向けた起業家支援や生理の啓蒙活動の実施、現地の商習慣に合わせた入り数の商品やデング熱から子どもを守るアンチモスのおむつの販売に加え、昨年からアフリカに本格進出。今後は、こういった取り組みをさらに広げるとともに、紙おむつの水平リサイクル技術『RefF』など、持続可能な社会の発展への貢献にも深く関わってまいります。
10年先を見据えたキャリアビジョン・プランを策定
自分でキャリアを切り開くことができる環境がある
当社に入社する社員は、会社が目指す方向や企業理念に共感し、仕事を通して実現したい夢を持っているケースがほとんどです。その夢の実現に向けて、社員が自分自身の可能性を解き放ちながら働き続けられるようキャリアの自立を大切にしており、「10年キャリアビジョン/キャリアプラン」という将来のキャリア設計を全社員が行っています。具体的には、3年後、10年後のタイミングで、どんな部署・役職・業務内容を経験していきたいのかを策定。上司とすり合わせながら、理想のキャリアの実現に向けて主体的に努力していきます。また、若手が裁量を持って活躍できる環境が整っているのもポイント。熱意と素直な向上心さえあれば多彩な経験を早期から積むことができます。意志のある人が自ら仕事を創り出し、役割を拡張することでキャリアを切り開いていく。その過程で生まれたエネルギーが、個人としてはもちろん、会社の成長にもつながっているのです。
私自身もユニ・チャームの制度を活用し、理想のキャリアを築いてきた一人。私の仕事の軸は、「世の中に笑顔を増やすこと」でした。そのためにまずは、消費者との接点である売り場を創造して消費者に価値を届けきるとともに、小売業様の実績拡大、ひいては市場そのものの拡大を目指す営業職からキャリアをスタートしました。入社2年目から、支店トップの大手ペットケア企業を担当させていただき、若手が活躍できる風土を体感したのを覚えています。その後、戦略的な思考や経営の視点がより求められる営業企画で経験を積み、現在の人事職へ。ユニ・チャームと親和性のある人材を採用し、活躍を推進することで、社内外問わず全ての人に笑顔を増やせるよう取り組んでいます。
こうした経験を踏まえてお伝えしたいのは、企業の成長可能性は、会社のビジョンと事業内容に一貫性があると同時に、社員全員が同じ志を持って働いているかどうかに表れるということ。だからこそ、社員一人一人が成果にこだわり、会社と自らの理想を重ね合わせ、主体的にキャリア自立を目指している環境が、ユニ・チャームの強みだと言えます。ぜひ皆さんも、就職活動において企業を選ぶ際には、まず自分が人生で何を成し遂げたいのかを整理し、実際にその企業の事業内容でかなうのかどうかを照らし合わせてみてください。その上で、インターンシップや会社説明会への参加を通し、企業の風土やビジョンと自分とのマッチング度を確認してみましょう。そうすることで、本当にその会社に入社したいのかが見えてくるはずです。
制作担当/向川巧真

ユニ・チャームは、仕事を体感するインターンシップとして、商品開発など職種ごとにカリキュラムを用意。会社や社員の雰囲気を肌で感じられる絶好の機会だ
インターンシップMUST DOリスト
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企業理念と事業内容の
一貫性を確かめる企業が掲げる理念やビジョンと、事業内容の一貫性を確認することで、正確に企業を理解することができます。会社が誰に対してどのような価値を提供し、世の中に貢献しているのかを読み解くことで、自分のやりたかったことがその会社で実現できるかが分かるはずです。
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2
働いている社員の
熱量を体感する実際に働いている社員の熱量や、会社の理念の浸透度合いを感じてみてください。働く上での夢や思い、やりがいなどを直接聞く中で「この人と一緒に働いてみたい」と思える瞬間があるはずです。そうした体験を経て、その会社に自分が合っているかが分かります。
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3
理想のキャリアビジョンを
描けるかイメージする自分自身が社員として働く姿を想像し、インターンシップに臨んでください。その上で、その会社で理想のキャリアが実現できるかどうかを確かめましょう。事業内容はもちろん、職種や業務内容も含めて、実際にキャリアを描いていくイメージを持てるかが大切です。