2018/10/27 更新 日産自動車

【日産自動車】車を中心に世界が変わっていく 100年に一度の変革を牽引する

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Tech領域で仕掛ける「Newチャレンジ」を一挙公開!
日本の未来を変える、最新ビジネストレンド
近年、「デジタルトランスフォーメーション」という言葉が注目を集めている。人工知能やIoTなど、先端技術の活用によってビジネストレンドは一変し、世の中には新たな価値が数多く誕生。テクノロジー領域の進化を担う企業の成長は目覚しい。そんな、“日本の未来を変える”現場で働く技術分野のプロフェッショナルたちは、何を見据え、どんな挑戦に挑んでいるのか。各社のミッションを聞いた。

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人事本部 日本タレントマネジメント部 採用・リソースプランニング 担当部長 山田 敏文氏

やまだ・としふみ/1992年に京都大学工学部を卒業後、日産自動車に入社。北米市場向けのガ ソリンエンジン開発を中心として、20年以上にわたりさまざまなエンジン開発に従事する。チ ーフエンジニアを務めた3年間のフランス赴任の後、帰国して開発戦略や新エリアへの経営戦 略の策定に関わり、2014年から人事部門へと異動。ルノー・三菱自動車とのアライアンス組織 におけるストラテジックワークフォースプランニング(戦略的な適正人材配置)を手掛けた後、 18年4月から採用領域にシフト。日本拠点の採用全般を担当している

自動車業界は現在、100年に一度と呼ばれる大きな変革期を迎えています。ガソリンやディーゼル燃料ではなく電気の力で自動車が動く。人間が運転操作をしなくても自動で走る。車がネットや車同士でつながる。個人で所有していなくても利用したい時にいつでも車に乗れる。「EV(電気自動車)」「自動運転」「コネクテッド」「シェアリング」の4つを軸に進化を遂げています。「自動運転」を突き詰めた「無人運転」もすでに実用化一歩手前。例えば、運転手のいないロボタクシーがスマートフォン一つで呼べるようになり、乗車者の希望をくみ取っておすすめのスポットまで連れて行ってくれる、なんて未来もすぐそこまで来ています。自動車は今や、単なる移動のための道具ではありません。私たちの生活を、より便利に、よりワクワクしたものへと変えてくれる新たなモビリティとしてインフラの一部となりつつあるのです。
技術革新の波が押し寄せる自動車業界において、私たち日産はどんな存在か。一つは、EV領域の先駆者だと考えます。量産型電気自動車の草分け的存在として2010年に発売を開始した『リーフ』は、18年6月末時点で累計販売台数34万台以上を突破し、世界トップのシェアを誇っています。市場で最も売れているということは、それだけ多くのユーザーがいるということ。未知の領域を切り拓き、リードし続けるためには、多様なお客さまによる使われ方をデータ化して、常に進化していくことが何より重要です。少なくともEV市場における優位性においては、右に出るものはいないとの自負があります。
次に、世界的に極めてユニークな事業体系を持つ企業であること。現在、日産はルノー・三菱自動車とアライアンス(事業提携)関係にあります。大型車・中小型車・SUVといった車型や、EV・ガソリン・ディーゼルといったパワーソースごとのノウハウなど、三者三様の強みを結集し、柔軟で多彩な製品開発が可能になっています。しかも、アライアンスによるシナジーは技術領域にとどまりません。日産は北米、中国に強みがありますが、ルノー、三菱自動車と、得意とする市場が異なります。三社が組み合えば実質的に世界を網羅するような市場戦略が展開できる点も、強力な武器となっているのです。
最後に、グローバル市場で成長を続ける企業ということも、当社を語る重要な要素です。日産は日本に軸足を置きながらも、実は9割の売り上げを海外で上げています。一般に「グローバル」というと、本国から一方向に海外に進出する企業が想起されがちですが、日産は少し違います。海外の仲間とリモートで仕事をすることはもちろん、日本の本社や開発センターでも多くの外国籍の仲間と席を隣にしています。会議に一人でも外国籍のメンバーがいれば自然と英語が使われる。国境線も国籍も越えて一つにまとまる組織、それが日産が体現する「グローバル」です。


会社も国籍も専門も飛び越え車という形を作り上げる面白さ

日産では現在、中期計画として「ニッサン・インテリジェント・モビリティ」を掲げています。この実現のためにメインプレイヤーとなる技術者に焦点を当てていて、これまで以上に採用や社内教育に注力しています。それはどんな技術者なのか。求められる素養を二つ挙げるならば、一つは国籍・文化などの多様性を受け入れるクロスカルチュラルなマインドセットです。私自身、技術者時代にルノーのフランス人技術者と共同で開発をしていた経験がありますが、当初は衝突ばかりでした。国も違えば会社も違う。お互いが自分のやり方が正しいと信じているのですから無理はありません。しかし、私たちは敵ではなく、良い車を作りたいという思いで一つのプロダクトに向かう仲間です。ロジカルに話し合えば、合意に至るシナリオは必ず見つかります。お互いを尊重しながらも、衝突を恐れずアイデアを出し合い、ベストな解を探る。その姿勢こそが良いものづくりに つながるのだと確信しています。
もう一つの大切な素養が、自身の専門領域を超えた広い視野です。車作りに求められるものが、機械・工学系が主役だったのは過去の話。先進技術の拡大に伴い、機械系技術者でもITリテラシーは必須です。さらには電気・電動の専門技術、AI(人工知能)をはじめとする制御系やセンサー系の技術など、多種多様な技術が絡むようになりました。今後ますます、技術は幅広く、かつ急速に進化していくため、専門外の分野も積極的に学ぶ姿勢が求められていると言えます。では、各技術領域専門の企業ではなく、自動車メーカーでそのスキルをどう生かせるのかと問われれば、その答えは「車があること」に尽きます。あらゆる分野の技術やサービスが有機的に絡み合い、最終的に一つの形になって世の中に出て行く。その始めから終わりまで一貫して関われる規模感と達成感は、自動車会社でしか味わえない醍醐味だと思っています。
これからの数十年は、自動車業界が想像もつかないスピードで変わっていくかつてない大変革の時代です。大げさではなく、世界を変えることだってできるかもしれない。その当事者こそ、まさに皆さんなのです。

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