コンサルタントの仕事と成長は各社でどう違う?
プロジェクト事例で知るコンサル業界
コンサルティングファーム各社の違いを、プロジェクト事例を基に紐解き、紹介していく本企画。20代の若手コンサルタントが挑戦できる仕事とは? そこで得られる成長とは──?
自分にぴったりの企業を探してみよう。
グループ会社を多数抱える大手ホールディングスに対し、DXを推進するための組織構築を支援。
新たな組織構築に向けてのリスク評価からスタートして、グループ会社横断的なプロジェクトに対するDX推進組織のモニタリング活動の態勢整備を支援した
千葉県柏市からの委託事業で、市内のさまざまな事業者と市外の事業者を結び付けるビジネスマッチングで新規事業創出を目指すプロジェクトに参画。市内外の事業者約150社に聞き取り調査し、課題抽出・企画立案を行った。調査から事業として成立するまで一貫したサポートを実施した
売り上げや利益の大きさよりも、若手が意義を感じられることを優先してプロジェクトを選定する。そう言うと、きれい事に聞こえるかもしれません。しかし、新卒採用者数が年々増加しているPwCあらた有限責任監査法人(以下、PwCあらた)において、若手の成長は重要な経営目標の一つ。だからこそ、難易度は高いけれどやりが
いがあるもの、大きな売り上げにはつながらないけれど社会的意義の大きいものなど、若手が意欲的に取り組めるプロジェクトを優先して手掛けています。
最近では、金融機関の最新のビジネス環境やFinTechをはじめとした新しいテクノロジーに関する知見の深さから、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進のプロジェクトが増加してきました。DXの推進には、会社を挙げての取り組みが必要です。そのため、企業全体のプロジェクト、システム、データを標準化し、DX化を成功させるための組織づくりをフェーズごとに手掛けています。DXの専門家として、経済産業省や金融庁から意見を求められることも多く、国が主導となって進めるプロジェクトに参画するケースも年々増えてきました。
また、PwCあらたは単にデジタル化の支援をするだけでなく、被災地域の人材還流をはじめとした復興支援や、地方・中小企業の人材確保に向けた兼業・副業の仕組みづくり、さらには内閣府とともに社会認証制度を推進するなど、社会課題解決に寄与するプロジェクトにも広く取り組んでいます。
大手コンサルティングファームですと、売り上げの大きい案件に偏る傾向がありますが、私たちPwCあらたが、売り上げの大きさに関係なく、社会貢献性の高い案件を手掛ける理由は、監査やセキュリティ、リスク管理、プロジェクト評価、ガバナンスなどの守りのコンサルティングというベースの事業があることが大きいでしょう。だからこそ、テクノロジー関連の案件から社会貢献性の高い案件まで幅広く扱うことができ、若手のあらゆる志向に応えることができているのです。
難易度の高い案件に若手が挑戦することを大切にするPwCあらたでは、入社3年目までの間に、ITガバナンス、サイバーセキュリティ、プロジェクト評価といった多様なテーマの案件にローテーションで携わり、本当にやりたいことの見極めと、専門性を高める仕組みを取り入れています。新卒向けの案件リストがあり、その中から希望に応じたものをアサイン。「教育事業に携わりたい」という声が上がれば文科省の案件へ、というように志向に合った案件を複数手掛けながら進みたい道を見つけていくのです。
私の目から見ても、PwCあらたが手掛けるプロジェクトはどれも刺激的ですので、若手のうちに複数案件の最前線で経験を積むことは、早期成長に直結することは間違いありません。
私が手掛けたプロジェクトで、一つ事例をご紹介しましょう。DXが世間から注目されるようになる少し前のこと。日本を代表する大手企業から「デジタル化に向けてガバナンスを整えたい」というご相談を頂きました。当時、国内でもDXの事例が少なく、企業における国内のDXガバナンスをどうするか、海外のDXガバナンスに対しては……など、一つ一つ手探りで進めていきました。まだ政府機関のガイドラインがなかったため、非常に難易度が高かったですが、そこがこの仕事の面白さだと感じました。PwCあらたには、自らが先駆者になるような新しい案件の相談も絶えません。若手の皆さんには、「難しいけれどやりがいがある」案件にこそ積極的にチャレンジし、ステップアップしてほしいと思っています。
2021年以降は、DXの成功と失敗で企業の明暗が分かれることが予想されます。また地方においては、より深刻な人材リスクが浮き彫りになっていくことでしょう。
これから入社する新卒の皆さんに、濃い経験を積み早期成長していただくことは、これらの日本の課題解決に直結します。2021年以降、最前線で活躍したい方はぜひ、PwCあらたの門戸を叩いてみてください。
BIG4と呼ばれる国内有数の監査法人の一角である、PwCあらた。簡単には足を踏み入れられない敷居の高い組織を想像していたが、いい意味でギャップを感じる取材であった。「アップ・オア・アウト(昇進か退職か)」といった厳しいカルチャーもまだ根強く残る業界において、新卒一人一人の声に耳を傾け、それぞれの志向に合った案件でやりがいを感じてもらうことを大切にする組織は珍しい。監査法人という組織のイメージを覆すフラットな風土も非常に印象的だった