2013年の上場以来、顧客やビジネスパートナーとのジョイントベンチャー立ち上げなど、新事業の開発および運営に進出し、注目を集めるシグマクシス。事業領域を拡大しつつも、コンサルティングスキルの強化にこだわり続けている。15年に入社した中薗沙紀さんは、同社のインターンシップに参加した理由を、こう振り返る。
「学生時代から、仕事は一生続けたいと考えていました。そのためには手に職を付けるのか、福利厚生が整った環境を選ぶのかに迷い、自らの就職の基準を見極めるべくインターンシップに参加しました」
シグマクシスのインターンシップは、個人およびチームで企業の経営課題を解く、2つのワークショップで構成される。中薗さんが参加したタームのテーマは「某大手コーヒーチェーンの売上向上」だった。
「個人ワークで捻出したアイデアを持ち寄り、チームでは長い時間をかけて議論。その結果、コンビニエンスチェーンの市場参入など数々の課題を挙げ、異業種とのコラボレーションや価格帯の変更といった解決策に至りました」
最終プレゼンで受けたフィードバックは「この程度の案を、経営のプロであるお客さまが考えないと思ったのか?」という厳しい内容。「時間をかけた」「頑張った」だけでは評価されず、成果に繋がらなくては意味がないという、コンサルタントの価値観を知った瞬間だった。
シビアな経験を通じて、中薗さんが実感したのは、コンサルタントの思考力や問題解決力の高さ。
「顧客の経営課題を解くという難度の高い仕事をやり遂げるために、徹底的に自らのスキルを磨いていることが分かりました。だからこそ圧倒的な速さでキャリアアップを実現している。自分も挑戦してみたいと思いました」
また、同社のオープンな環境と文化にも刺激を受けたという。例えばインターンシップの集大成である最終報告は、オフィスの中央にあるオープンスペースで開催される。業界で名の知れたトップクラスのマネージングディレクターを筆頭とする、さまざまなクラスのコンサルタントを前にプレゼンを行うのだ。
「この上ない緊張感でしたが、思いもよらない視点からのコメントに驚きました。そして先輩達は相手がインターン生であろうと、いつも本気。ある意味フラットです。どんなお客さまとも堂々と議論できるスキルは、こうした環境でこそ磨かれるのだとも感じました」
働く上で大切なものがクリアになったことが、中薗さんとシグマクシスの縁。ファーストキャリアを同社で踏み出し、現在は大手自動車メーカーでのコンサルティングに従事している。顧客に価値を届けるべく、自らの成長に挑戦し続ける姿が輝いていた。