2025/9/26 更新

ビジネスパーソンの転換点を深掘り

キャリアの成長 Before/After

効率や最短ルートの追求だけが「いい仕事」なのか? ビジネスパーソンとしての成長は、試行錯誤を必要とする困難や挑戦を乗り越えた先にあるはずだ。

本特集では、各企業の第一線で活躍する社員のキャリアにおける成長のBefore/Afterを深掘り。彼らが壁を乗り越え、飛躍を遂げたリアルな姿から、効率だけでは語れない仕事の奥深さと、確かな成長イメージを学ぶ。

セイコーエプソン
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人事部 新卒採用担当
(元 DX推進本部所属)
竹村 悠
2019年セイコーエプソンに新卒入社。入社後は、DX基盤(デジタルプラットフォーム)構築を通じて、全社のIT基盤を最適化し、仕事や業務プロセスを変革するDX推進本部に配属。クラウドサービスを用いたビッグデータ構築などを担当する。24年3月、社内公募を活用し、人事部に異動。現在は新卒採用を担当している
社内の多様なデータを収集し、データドリブンな意思決定を支えるビッグデータ基盤構築を担当。必要とするデータの粒度や形式、業務プロセスの中でデータが発生するタイミングなどを各部門の担当者に丁寧にヒアリングしながら構築を進めた。このプロジェクトを通じて培った、システムを使う側の視点に立って物事を考える力や自ら課題を見つけて提案する姿勢は、現在の自分にとって大きな財産となっている
与えられた要件に効率的かつ正確に応えることに力を注ぐ
対話を重ねて相手を理解 潜在的な課題を発見し積極的に解決策を提案
要求に応えるだけでは不十分
利用者にとっての最適を追求する姿勢

全社横断のビッグデータ基盤構築を通して
利用者視点でシステムを作り上げる重要性を実感

セイコーエプソン(以下、エプソン)に入社したきっかけは、インターンシップに参加した際に、仕事も私生活も充実している先輩の姿を見て、安心して働き続けられる会社だと感じたこと。また、大学で学んだ情報系の知識を活かせる多彩なフィールドが広がっていることも大きな魅力でした。

入社後は、社内のDX基盤構築を通じて、全社のIT基盤を最適化し、仕事や業務プロセスを変革するDX推進本部に配属。私が所属していた部署では、SNS上のユーザーの声やAmazonの口コミを収集・分析し、マーケティング戦略に活用する取り組みや、プリンターにIoT技術を組み込み、稼働実績のデータをもとに故障の未然防止につなげるプロジェクトなど、多様な取り組みが行われています。

そうしたDX推進本部に身を置く中で、私の大きな転換点となったのが、全社横断のビッグデータ基盤の構築・運用に携わった経験です。当時を振り返ると、社内データが現場ごとに点在している状況で、例えば、工場における製品の生産プロセスや在庫管理に関するデータなどは全社横断した活用が十分にできていませんでした。そこで私の部署が取り組んでいたのが、部門の枠を超えてデータを一元管理できるビッグデータの構築。データをもとに的確な意思決定を行えるようにすると同時に、データを有効活用することで業務の効率化や改善、より良い製品開発につなげることを目指しました。

AWSやGoogle Cloudといったクラウド技術の習得やクラウド内の新規サービスの導入検討など、私にとってこのプロジェクトは挑戦の連続でした。中でも最も困難だったのが、部門ごとに異なる課題やニーズをくみ取りながら、全社最適の視点で調整を進めること。エプソンというとプリンターの印象が強いかもしれませんが、実はプロジェクターや産業用ロボットなど多彩な製品を展開しており、事業はグローバルに広がっています。各現場のデータベースの種類やデータ定義が異なるため、正確な理解を得るには綿密なヒアリングが欠かせませんでした。今振り返ると、当初は相手の要望に応えることばかりに注力していたと思います。しかし、何度も打ち合わせを重ねるうちに「ビッグデータ構築の担当として、自らの提案を加えながら遂行する力が大切」だと意識が変化。表面的な要望にとどまらず、その背景にある課題まで捉えて提案できるようになったことは、自分にとって大きな変化でした。若手のうちからこうした成長機会を得られたのは、挑戦を後押しし、年次に関係なく責任ある仕事を任せてくれるエプソンの企業文化があったからこそだと感じています。

社内SEとして5年間経験を積んだ後、私は社内公募制度を活用して人事部へ異動。現在は、エンジニアとしての経験を活かし、採用領域におけるデータ活用に着目し、人材戦略にデータ視点を組み込む挑戦をしています。今後は人事領域でキャリアを深めることも視野に入れつつ、ITの知見が活かせる環境にも引き続き関心を寄せています。例えば、人事部門のシステムチームや製品のアプリ開発部門など、エプソンには多彩な選択肢が広がっているので、一つの部門や専門性にとらわれることなく価値を発揮し続けていきたいです。

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