2025/9/26 更新

ビジネスパーソンの転換点を深掘り

キャリアの成長 Before/After

効率や最短ルートの追求だけが「いい仕事」なのか? ビジネスパーソンとしての成長は、試行錯誤を必要とする困難や挑戦を乗り越えた先にあるはずだ。

本特集では、各企業の第一線で活躍する社員のキャリアにおける成長のBefore/Afterを深掘り。彼らが壁を乗り越え、飛躍を遂げたリアルな姿から、効率だけでは語れない仕事の奥深さと、確かな成長イメージを学ぶ。

みずほリサーチ&テクノロジーズ
  • みずほリサーチ&テクノロジーズ
  • キャリア
  • ビジネス
  • 若手社員
IT本部
第2事業部第4部
稲田博仁
「社会に大きな影響を与える仕事がしたい」という思いから、社会インフラである銀行をITで支える、みずほリサーチ&テクノロジーズに入社。入社後は、ATMシステムの開発に携わり、インターネットバンキング『みずほダイレクト』の刷新プロジェクトでは中核的役割を担当。多岐にわたる職務を通じてキャリアを積み重ねる
みずほ銀行のインターネットバンキング『みずほダイレクト』大規模刷新プロジェクトに参画。ユーザーが使う画面のデザイン変更から、チャットボットといった新機能の導入まで、多岐にわたる業務の統括を担当。企画部門、開発チーム、デザイン担当など、異なる立場の関係者との綿密な意見調整を重ねながら、スケジュール管理と品質確保を両立し、プロジェクトを成功へと導いた
個人に与えられた目の前の仕事を着実に遂行する
プロジェクト成功に向け異なる立場の関係者の思いを一つに束ねる
システムを誰よりも理解し、先手を打つ
自らが起点となり完遂させる力

『みずほダイレクト』刷新の舞台裏で直面した
さまざまな関係者の意見を束ねる推進役の試練と成長

大学時代から抱いていた「社会に大きな影響を与える仕事がしたい」という情熱と、テクノロジーへの興味が交わり、人々の生活に身近な銀行システムに携われるみずほリサーチ&テクノロジーズ(以下、MHRT)のシステムエンジニアの仕事を選択。初めて手がけたATM画面の改修プロジェクトでは、多くの人々が日常的に使うシステムに携われたことに、大きな充実感と喜びを感じていました。

私のキャリアにおける転換点となったのは、入社3年目に担当した、数百万人が利用するインターネットバンキング『みずほダイレクト』の大規模刷新プロジェクト。画面デザインの全面変更から、銀行員が使うシステムの利便性向上まで、多岐にわたる改善を推進する役割を担うことになりました。当初は、一大プロジェクトに携われることに心を躍らせていましたが、すぐに予想を超える困難に直面したのです。無数のシステムが絡み合う複雑さに加え、企画部門、デザイン部署、社外の開発チームなど、立場の異なる関係者間の板挟みに。例えば、企画部門からは「新機能を早くリリースしたい」という要望が出る一方、開発チームからは「品質を担保するには時間が必要」という声が上がりました。双方の意見に対して、私自身も要望を理解した上での十分な説明や提案をすることができず、力不足を痛感する毎日が続いたことを覚えています。かつてのように担当範囲をこなすだけでは、このプロジェクトは前に進まない。このままでは『みずほダイレクト』を世に送り出せないという強い危機感が、私の仕事への向き合い方を変えるきっかけとなりました。

関係者の間に立つ者として、双方に納得感のある判断を示すには、「稲田さんになら任せられる」という信頼が大前提。まずは、自分が誰よりもシステムに詳しくなり、自信をもってその仕組みやできること・できないことを説明できるようになる必要がありました。そのために、システムの設計書を隅々まで読み込み、関係者からの質問にも答えられるように準備。その上で、一人一人と丁寧に向き合い、時に譲歩し、時に粘り強く説得する。地道に行動を積み重ねた結果、『みずほダイレクト』のリリースは成功へつながったのです。プロジェクトを通して、自分の行動次第でプロジェクト全体が変わる手応えを実感でき、かけがえのない経験となりました。

この成功の背景には、若手の成長を後押しするMHRTならではの環境がありました。プロジェクトの一環として、システム利用者の生の声を理解するため、7カ月間みずほ銀行へ出向する機会を頂いたのです。銀行員としてシステムを実際に操作し、第一線で働く行員から改善要望を聞くことで、机上では見えなかった課題が鮮明に浮かび上がりました。この経験を通じて獲得した「利用者視点」は、関係者とのスムーズな意思疎通を実現する何にも代え難い財産となり、プロジェクト成功への大きな推進力となりました。現在は、将来のみずほのビジネスの土台となる、新しいサービスに関わるシステム開発に携わっています。プロジェクトで得た推進役としての経験を原動力に、自身の仕事がみずほ全体の成長につながる影響力の大きな仕事に挑戦していきたいです。

合わせて読みたいこの企業の記事

\type就活限定イベント多数掲載/
新規会員登録はこちら!