2018/8/20 更新 挑戦者たちの人生論

【正能茉優氏の人生論】好きなものを、好きなだけ。ビュッフェキャリアが幸せの基本

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挑戦者たちの人生論~仕事がくれた、彩り豊かな景色の数々~
目まぐるしく社会環境が変わっていく中、固定観念や常識に縛られ、安定を追い求めていては、これからの時代を生き抜くことなど到底できない。常に新たな挑戦を続ける者だけが、しなやかに力強く、自分らしい人生を手にすることができるのだ。トップビジネスパーソンたちの挑戦の歴史を振り返りながら、真に豊かな人生とは何かを考えてみたい。

株式会社ハピキラFACTORY
代表取締役社長 大手電機メーカー勤務
正能茉優氏

しょうのう・まゆ/1991年生まれ。慶應義塾大学総合政策学部卒業。在学中の2012年に『小布施若者会議』を創設。同年、「かわいい」を入口に、地方を元気にしていく会社、ハピキラFACTORYを創業。卒業後は、自身の仕事を続けながら広告代理店に勤務。現在は転職し、大手電機メーカーの商品企画に携わる。経済産業省『兼業・副業を通じた創業・新事業創出に関する研究会』の委員でもある

自分の価値は何をするかより どこに身を置くかで決まる

私にとって“豊かな人生”とは、「好きな人と、好きな場所で、好きなことをして暮らすこと」です。

ミレニアル世代の価値観って、仕事中心に生きたバブル世代とは少し違う“バランス重視型”。私たちの世代は、学生時代にリーマンショックでリストラされる人々の姿を見て衝撃を受け、東日本大震災では、人生いつ何が起きるのか分からないことを肌で感じてきました。だからこそ、仕事も趣味も、家族や友人と過ごす時間もバランス良く大切にしていきたい。仕事のみ頑張って100点を取ることより、何も捨てることなくトータルで120点を取る方が大事なんです。

現在は、電機メーカーで次世代商品の企画に携わっていますが、それと並行しながら学生時代に起業したハピキラFACTORY(以下、ハピキラ)の仕事も続けています。「パラレルキャリアは大変そう」って言われますが、どちらも楽しいと思ってやっていることだから、つらいと思ったことはありません。ホテルのビュッフェに行ったら「あれもこれも食べたい」となりますが、キャリアも同じ。好きなものを好きなだけ食べるのって幸せの基本ですよね。私が自分の事業のみに特化せず、会社員を続けているのは、まさにその発想からです。「ビュッフェキャリア」と呼んでます。

自分の仕事人生を振り返り、最もチャレンジングだったのは、ハピキラで手掛けた最初の仕事。長野県小布施町の名物菓子『栗かのこ』を若者に広めるプロジェクトです。町を代表する名産品なのですが、地味なパッケージのせいで若者の目に留まらないのが課題でした。そこで、見た目を今風にかわいく変えて、『かのこっくり』という商品として若者向けに売り出すことにしたのです。

「勢いだけの挑戦」は若手の特権 行動を続ければ成果につながる

当時の私は、マーケティング知識も何もないただの女子大生。手始めにマスコミに取り上げてもらおうと行動し、女性誌の取材を受けることになったのですが、パッケージも何もできていない状態で取材前日を迎えてしまいました。慌てて美大の友人に応援を頼み、紙やノリを買い込んでハート型のパッケージを手作りし、ギリギリ間に合わせたのはいい思い出です(笑)。

いざ商品を本格的に販売するために、パッケージメーカーに「これと同じものを100個作って」と見本を渡すと、「2000個からじゃないと受注できない」と言われました。ロットというやつです。結果、予定外に大量発注することに。2000個のお菓子をどこで売れば若い女性に注目されるかを考え、渋谷PARCOを思いつき、すぐに同社に交渉しに行き、OKを頂きました。ここまで、綿密な計画なんて皆無(笑)。全てが行き当たりばったりでしたが、とにかく行動し続けて、たくさんの人の協力を得ながら最終的に10日間の催事で2000個の『かのこっくり』を売り切りました。自分が好きなことをやって、それが誰かの役に立ち、成果としてお金をいただく。「こんなに楽しい仕事があるのか」と思ったし、このチャレンジが自分の価値について考える機会をくれました。

意に反する挑戦をわざわざする必要はないと思いますが、お金を稼いで生きていく以上、自分という人間の価値を発揮できる場所を、私たちは見つけていくしかありません。では、自分の価値が最大化される場所をどう見つけるか。それは実は簡単で、自分と同じような人がいないところに飛び込んでいくこと。例えば、私はメーカーのチームの中で一番若く、モノづくりの知識も先輩たちに比べたらありません。でも、だからこそ、その商品を使う一般ユーザーに最も近い視点を持っているとも言えます。そこで率直に商品に対する意見を伝え続けることで、私が会社にいる意味が生まれると思うのです。

ハピキラの仕事も同じ。かわいいものが溢れている東京を舞台にしても、私たちの事業は価値にならなかった。本質的にいいものは多いのにかわいいものが少ない地方を舞台にしたからこそ、誰かの役に立つことができたわけです。やりたいことをただやるなら趣味。それが価値になる場所を探し、お金を生み出してようやく仕事になる。

学生時代の私は、SNSで友人の投稿を見ても、幸せそうな姿がうらやましくて、素直に「いいね」ボタンを押せなかった。けれど、仕事を通じて数々の挑戦をクリアしていくと、自分には「こんなに楽しいことがある」と実感できるようになって、誰かのことをねたましく思ったり、「あの人はキラキラしてていいな」なんてネガティブになることもなくなりました。心がすっと軽くなった感じです。仕事で成功体験を積むことが、「自分が人生の主役だ」と気付かせてくれたんだと思っています。

※2017年11月1日発売のtype就活プレミアム・マガジンの情報を転載しています。記事内の情報は取材当時のものです。

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