もし自信過剰だと思う就活生がいたら自身を振り返ってください。面接を完璧に演出しようとし過ぎていないでしょうか。面接のネタで、必要以上に調子の良いことばかり話していないでしょうか。例えば、野球部マネージャーとして部活をマネジメントして、甲子園に連れていくなどそんな夢物語がないことを社会人はよく知っています。偶然にも、物事が上手くいくこともあれば、その逆も必ずあります。その悪い部分を面接で必要以上に蓋を被せると、なんとも嘘臭い話になってしまうのです。いわゆる「できすぎ」というやつです。いくら本当のことでも、「できすぎ」の話を聞くと、面接官はこう思います。「苦労もせずに、簡単にできてしまうようなことだったのかなぁ」と。たとえあなたがいかにハイレベルであっても、そう思ってしまうのです。
基本的に、社会人は自らの経験上、「学生時代は、何からでも逃げられる環境だったな…」と思っています。つまり、苦手な人がいれば、その人と話さなければ良いだけ。部活の部長だったけど、先生や仲間がうまくやってくれただけ。アルバイトの売り上げは、正直俺には関係なかったな、等々。だから、面接で調子の良いことばかり言う学生にこう思うのです。「あなたは面接で良いことばかり言うけど、本当は、嫌なことからは逃げていたんじゃないの?学生時代に力を入れたことだったら、普通は困難にぶつかって、迷って、考えて、なんとか対応するんじゃないの?何か、辛いことの一つぐらいはあるだろう。」「コミュニケーション能力が高いって言うけど、あなたの周りは良い人だけで、単に苦手な人と付き合ってないからじゃないの?」と。
ここで、一番伝えたいことは、良いことばかりの結果を話すのが、面接ではないということです。社会は、責任から逃げられない環境なのです。逃げてばかりいたら、周りから冷たい目で見られてしまいます。もし、嫌なことをあなたや他の人に押し付ける人がいたら、だんだん孤立するでしょう。共存という意味を社会人は、学生よりも、身に染みて分かっているのです。だから、面接官に響く言葉は、あなたが問題点をしっかり発見し、逃げずに向き合って解決したエピソードなのです。問題点とは、マイナスの状況でも、現状からの改善点でも良いでしょう。何故、それを問題点と思ったのか?解決するために、どのような行動をあなたは取ったのか?何故、複数ある手段からその行動を取るのが得策と思ったのか?その後、結果はどうなったか?
上記のようなことをしっかりと伝えられれば、面接官は、「きっと当社に入っても嫌なことから逃げずに、解決策を考えて、主体的に行動してくれるに違いない」と思ってくれるでしょう。行動には一貫性と根拠があります。あなたの過去のエピソードで、面接官にあなたの入社後の活躍ぶりを想像させるのが、ポイントなのです。調子が良すぎる結果だけでなく、あなたの物事への取り組み方も面接でアピールしましょう。
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文:丸山 智士(就活系Twitter:就活生に知られたくないっ!※フォロワー8万以上)
著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム