例えば、頭が良い人とはどのような人をイメージするでしょうか。
様々なイメージがあるかもしれませんが、何でも知っていて質問に答えられる人というイメージはないでしょうか。
学校の授業で、先生からの質問にぱっと答えられる人を「頭が良いなぁ」と感じたことがあると思います。また、先生が生徒に質問をしようとする際に、「自分じゃわからないから指さないで!」と願った経験もあるかもしれません。
そこには、答えを知らないという劣等感や皆の前で答えられない羞恥心もあるかもしれません。
ただ、就活の面接において、その劣等感や羞恥心を持ってしまうと必ず失敗してしまうでしょう。今回は、面接に対する気構えについて、紹介していきます。
就活で失敗しやすい人の傾向として多いのが、面接官の質問に嘘で答えるというケースです。
面接官に、何かわからないことを質問された時に、そのわからないことを面接官に気付かれるのが怖いから、嘘をついてしまうのです。もっと簡単に言えば、評価が落ちないように嘘でごまかそうとしてしまうのです。
一度、面接で嘘をつくと、その嘘の内容についても質問されて、どんどん嘘を重ねざるを得なくなります。その結果、話の辻褄が合わなくなり、テンパって、最後には支離滅裂になってしまうのです。そんな就活生を面接官は見逃すはずはなく、不合格になってしまいます。
学校の先生の質問と面接官の質問には、決定的に違うことがあります。それは、質問に対する答えの違いになります。
学校の先生からの質問については、必ず正解があります。知識があれば、ほとんどの質問に回答できるでしょう。ただし、面接官からの質問には、正解がないのです。面接官が同じ質問をしても、就活生によって答え方が異なりますし、面接官によっても、求める答えに違いがあります。
それにも関わらず、学生は会社の求める人物像や誰かに合わせた答えを演じてしまう。あなた自身で答えをひねり出すのではなく、他人が作った答えに自分を当てはめて、答えようとしてしまうのです。
さて、「自分で考えた答えを持つ人」と「誰かの答えに便乗する人」では、どちらのほうが、劣等感や羞恥心を感じるでしょうか。
そもそも、面接には決められた答えなどありません。だから、質問に答えられなくても、恥ずかしいものありません。あなた自身がひねり出した答えが、あなただけの正解になるのです。
そして、
社会で求められるのは、必ずしも頭が良い人ではありません。如何なる時でも、自分の答えを探して、積極的に問題に対処できる人材です。
是非、面接官からの質問に対しては、焦らずに自分の答えを探してから、回答しましょう。
面接官からの質問に答えられなくても、劣等感を感じることはありませんし、ましてや羞恥心を感じる必要もありません。それよりも、会社で求められる自分なりの回答をひねり出すことが、面接官の好印象につながることでしょう。
また、質問がわからなくても、無理して答える必要はありません。わからないことを伝えたり、質問の意味を聞き直す勇気を持ちましょう。それが誤った回答を防ぐコツになります。
文:丸山 智士(就活系Twitter:就活生に知られたくないっ!※フォロワー9万以上)
著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム