就活において、一次面接は通るけど、二次面接では落とされてしまう。何度か最終面接まで行ったのに、必ず落とされてしまうという人も少なくありません。その理由の一つを紹介していきたいと思います。さて、選考ステップが進むことで、何が変わるのでしょうか。大きな違いは、面接官の役職が変わってくるということです。一次面接では、若手(中堅)社員が面接官をすることが多く、二次面接では部長クラス。さらに最終面接では、役員クラスというように、だんだんと面接官の役職があがっていくことが基本となります。面接官の年齢層もあがっていくことが多いでしょう。
それでは、面接官の役職や年齢が変わると何が変わるでしょうか?実は、面接官の話すリズムが変わってきます。もちろん、人によっての個人差はあります。ただ、大まかな傾向としては、一次面接官のほうが、元気で話すリズムも軽快な傾向があり、最終面接官のほうが、落ち着いていて、話すリズムもゆっくりだと思います。
少し想像してください。例えば、あなたが話をゆっくり落ち着いて聞きたいと思っていても、相手がマシンガントークをしてきたら、どう思うでしょうか?少し、嫌な気持ちになるかもしれません。面接も同じです。最終面接に進んでも、あなたが一次面接でうまくいった時のように軽快なリズムで話したら、面接官に嫌な印象を持たれることがあるのです。面接では、面接官がどのようなリズムで話したら聞きやすいかを考えることがタイセツです。
そこで一つの攻略ヒントがペーシングです。ペーシングとは、コミュニケーション技法の1種になりますが、相手の話し方や手ぶり身振りに合わせることで相手との信頼関係につなげるテクニックです。特に面接では、相手の話すリズムに自分も合わせることがポイントです。そのためには、あなたも面接官の話しっぷりを観察しましょう。例えば、まくし立てるように早く話す人もいれば、ゆっくり丁寧に話す人もいます。どちらかというと早く話す人はせっかちで、回答を早く欲しがる傾向があります。そんな人に、遠回しに丁寧に説明しても、すぐに飽きられてしまいます。このような人には話す内容の結論を先に伝えてから、テンポよく話すと良いでしょう。逆にゆっくり丁寧に話をする人は、状況をしっかりと把握したい傾向があります。あなたが焦って早口で話しても、相手は話についてこれないかもしれません。そんな人には、時系列等を混ぜながらわかりやすく説明するのが重要となります。
もちろん、上記は一例ですが、面接官が聞きやすいリズムを必ず意識してください。さて、あなたは早口でしょうか?ゆっくり話すほうでしょうか?社会人になると、様々な人とコミュニケーションを取らなければならないことや、プレゼンテーションをする機会も多くなります。その時に、相手に合わせた話し方ができない人は、仕事もできないと思われがちです。つまり、面接官は、その視点でもあなたを評価しています。冒頭の話に戻りますが、一次面接官と最終面接官の役員は、同じリズムで話すでしょうか?あなたは、相手のために、話すリズムを考えているでしょうか?もし、今まで考えたことがなければ、そこに評価が下がる理由があるかもしれません。面接では、あなた自身の話すリズムを守ることは重要です。ただし、相手のペースに合わせることは、コミュニケーションにおいて、さらに重要ということを忘れないでください。
(文:丸山 智士 著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム)
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