面接でたくさん話せたと思ったにもかかわらず、不合格になることはないでしょうか?もしかしたら、あなたは、余分な情報を面接で話し過ぎているのかもしれません。面接時間は、長くても1時間ぐらいで、早ければ10分くらいで終わることもあるでしょう。その短い時間だけで、あなたが一生働くかもしれない企業の面接合否が決まるのです。本来、余分な情報を話す余裕はない貴重な時間ではないでしょうか。
面接官の立場からすれば、あなたに合否を出すための根拠を限られた時間内で確認する役割があります。特に合格を出すためには、それなりの根拠を採用担当者や次の面接官(上司等)に説明する責任も出てきます。「なんとなく元気にしゃべってた・・・」という根拠は、不合格にする根拠にはなりますが、合格にする根拠にはなりえません。もし、あなたが面接で一方的にしゃべり続ける傾向があったら、限られた面接時間を無駄に使っている可能性があるので注意しましょう。
また、残念ながら、面接官の中には話の理解力が乏しい方も紛れています。あなたの話す内容が評価すべき素晴らしいものであっても、目の前の面接官が理解できるように話さなければ無意味になってしまいます。それでは、どのように話すのが良いのでしょうか?
まずは、一度に話す文の情報を少なくします。そして、話す文と文の間に一呼吸おくと良いでしょう。よく面接で失敗する就活生は、話す一文がとても長いパターンです。例えば、学生時代にやってきたことを聞かれた際に、「サークル中心ですが、他にも色々なアルバイトをしたり、難関な資格を勉強したこともあるのですが、がんばったのはボランティアをやったことです!」と答える学生がいたら、面接官はどう思うでしょう?きっと、情報量が多いだけで、何を伝えたいのかわからないと思います。もちろん、この例は極端ですが、似たような傾向がある方は、改善したほうが良いでしょう。
いくら簡単な話であっても、一方的に長々と話をされたら、誰だって内容を理解することが難しくなります。面接では、いっぱいしゃべることが必ずしも良い評価につながるとは限りません。何よりも面接官が話についてこれる情報量とスピードを意識することが重要です。また、話す文と文の間に一呼吸おくことで、面接官が話を遮れるタイミングを作りましょう。あなたの話に興味を持った面接官であれば、そのタイミングであなたに追加質問をしてくるはずです。面接官が質問してくれば、一方的に話し続ける状況は回避することができます。
面接官が特に嫌う学生は、面接に向けて事前に用意してきた内容を話すことに集中してしまい、面接官の理解が追いつかないにも関わらず、話し続ける人です。あなたが普段のコミュニケーション能力が高かったとしても、面接官にとっては、勝手に話を続けるコミュニケーション能力が低い学生と評価されてしまうことでしょう。話しながら、面接官の顔を見て、内容を理解してそうかを確認する癖をつけることをおススメします。仮に理解してなさそうなら、わかりにくいところが無かったかを面接官に聞けば良いのです。面接は、一方的に話す場ではなく、会話の延長です。面接では、たくさん話そうと思うまえに、会話の延長ということを意識して面接官の理解が追いつけるスピードと情報量を考えながら話すと良いでしょう。
(文:丸山 智士 著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム)