就職活動の面接では、論理的な質問への回答を求められます。
非論理的な受け答えでは、仕事が効率的に進められないため、
面接でもしっかり論理性をチェックされます。
その際に自分自身が企業を選ぶ基準となる就職軸をもっていないと
質問への回答もふわっとしてしまう可能性が高くなります。
今回は、自分の就職軸の見付け方を紹介していきます。
見つけるコツは、長期的に変わらないであろう自分の就職軸を二つの視点で
比較しながら繰り返し探していくことです。
例えば、「給与」と「仕事内容」の二つを自分の就職軸と仮設定してみましょう。
ポジティブな内容とネガティブな内容を組み合わせながら、以下のように選択肢を作って、
どの軸を取捨選択するかをシミュレーションすると良いでしょう。
①「給料は高い」けど、「内容が難しい仕事」を5年以上続ける。
②「給料は普通」だけど、「自分の能力は活かせる仕事」を5年以上続ける。
③「給料は安い」けど、「残業が少ない仕事」を5年以上続ける。
このように比較すると、自分の就職に対する優先順位が見えやすくなります。
人によって選択するものは異なると思いますが、一番近いものを選びましょう。
自分にとって重要だと思う②の「自分の能力が活かせること」をポイントに、仕事に関する
軸を加えて、さらに比較していきます。
①「自分の能力は活かせる」けど、「給料が安い仕事」を5年以上続ける。
②「自分の能力は活かせる」けど、「内容が難しい仕事」を5年以上続ける。
③「自分の能力は活かせる」けど、「残業が多い仕事」を5年以上続ける。
ここでも②を選んだとしましょう。
すると、就職軸としては、「自分の能力を活かせる仕事」を一番に求めていて、
「給料」や「残業時間」が悪いことよりも、「内容が難しい仕事」を自分は受け入れると
整理したことになります。
自分の考えを整理しておけば、面接官に「当社の仕事は、難しい内容だけど大丈夫?」
と質問されても、「御社の仕事は難しくても、自分の能力を活かせるものだと感じているので
大丈夫です。」と即答ができるようになります。
何となく就活している学生は「なんとか精一杯頑張ります!」とふわっとした内容を
面接で答えて撃沈してしまうでしょう。
このように、就職軸に対する自分の考えを整理していると、面接の質問に自信を持って
答えられるようになります。就職活動で自己分析が大事と言われる理由は、就職軸を
見つけることにもあります。
これから何十年も働いていく中で、何か辛いことがあっても、自分の就職軸が満たされている
仕事であれば、乗り越えやすくなるでしょう。
それは、あなた自身が選んだ仕事という事実と納得感が残るからです。
あなたが自分の就職軸をしっかりと見極め、自分の軸とマッチングする会社と出会えた
なら、とても幸せな社会人生活が待っているはずです。
就職活動をすることは、誰かのためではなく、自分自身のためです。
これからの自分の可能性を広げるためのチャンスです。
時には辛い結果もあるかもしれませんが、諦めることは自分のためにはなりません。
就職活動を通して、自分と向き合って、自分の就職軸を見つけ、自分に合った会社に
出会えることを心から願っております。
就職活動、頑張ってください!
(文:丸山 智士 著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム)