NTT西日本(西日本電信電話)
SNSから交通システムなどの社会基盤システムに至るまで、日常生活のあらゆるシーンを支えるICT技術に強みを持つ電気通信事業者。近年ではICT技術を幅広く活用し、地域課題の解決などにも取り組んでいる
インフラの先に見えた人々の暮らし
顧客視点で新たな価値創出を目指す
研究員 Coクリエーター
大阪大学工学部電子情報エネルギー工学科卒業後、大学院に進み情報科学研究科でセンサネットワークについて研究。2012年にNTT西日本に入社後、さまざまな部署を経験した後、現在は地域創生Coデザイン研究所に出向している
入社後は、NTT西日本が保有するルーターやサーバーの遠隔工事を行う部署に配属されました。インフラ構築を通じ、お客さまに安心してサービスを使ってもらうこと、新たなサービスを届けることが主な業務です。目の前の業務をいち早く覚え、正確に進めることに精いっぱいだった私に、転機となる事件が起こりました。担当していたシステムにトラブルが発生し、お客さまに提供しているサービスが停止してしまったのです。取引先企業のみならず、その先でサービスを利用するお客さまにまでご迷惑をかける事態となりました。トラブルによる影響の大きさを知った私は、これまで、自身の業務の先にあるお客さまの姿がきちんと見えていなかったことに気付きました。安定したインフラ構築だけでなく、人々の暮らしまで視野を広げる大切さを学んだのです。
自分の価値観を明確にして
ビジョンに共感できる企業を選ぶ
この失敗から、もっとお客さまの近くで働ける部門への異動を希望し、中小企業のお客さまのPC操作やソフトに関するお悩みを支援する、テクニカルサポートセンターのマネジメント部門に異動となりました。集積したお客さまの声を数値化し、サービスの質向上のための仕組みづくりを行うことで、お客さまの存在をより身近に感じ、サービスを通じて誰かを喜ばせたいという気持ちが一層強まりました。
また、同じ頃に出産を経験し、私生活では大好きな子どもを喜ばせることに夢中になりました。子育てをきっかけに、社会には困難を抱えた子どもが多いことを知り、ライフワークとしてこの課題に取り組むために個人としてNPOに参画。活動を進めるうちに、公共性の高いNTT西日本だからできることがあると気付き、会社を巻き込んで取り組もうと決意しました。
そこで、地域に寄り添い地域の方々と共に課題解決を行う『地域創生Coデザイン研究所』へ出向を希望。現在は、地方での人材流出の課題を解決するために、地元企業と大学生をマッチングさせる仕組みづくりに注力し、企業と学生の声を集め、双方への使いやすさを意識した設計を行っています。並行して、自己実現につながる子ども支援プロジェクトも進行しており、「児童養護施設などを出た後の子どもが頼れる場所が少ない」という課題の解決に向けて、地域に子どもたちが頼れる場所をつくるため、パートナーと検討を始めています。
これらの仕事を通じて強く感じるのは、長きにわたり人々の豊かな暮らしを支えてきたNTT西日本だからこそ、地域企業とのつながりを強みに、実現できることが多いということ。子ども支援の取り組みに対しても、関連する団体や当事者の方から「私たちだけではできなかったことをぜひ切り開いてほしい」と期待の声を頂いています。
部署や業務は変化していますが、入社以来ずっと変わらない、「お客さまに喜んでほしい」という思いをかなえ続けられているのは、大きなくくりで自分と会社の目指す方向が一緒だからです。ぜひ就職活動では、まず自分の価値観を明確にして、その思いを一緒にかなえられるようなビジョンを持つ企業を探してみてください。