2022/4/08 更新

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富士フイルムビジネスイノベーション

2021年4月1日に「富士ゼロックス」から社名を変更。時代とともに多様化、グローバル化するビジネスにおいて、より効率的なビジネスソリューションを提供することを目指し、新たな価値の創出にまい進している

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働く人々の未来を創造し誰もが働きがいを得られる社会に

複合機主体のビジネスからDXノウハウを活用したソリューションを提供

DX推進部
部長
土屋敬司

1994年に新卒入社。同社の技術開発センターにて、複写機の現像プロセス技術開発からキャリアをスタート。新規事業を担う部署を経て、2006年からは経営企画部門にてM&Aやグループ再編等の企画・実行に従事。21年7月から現職

複合機メーカー各社が抱える共通課題をキーワードにすると「紙からの脱却」になると思います。なんだか正反対のことを言っているように感じるかもしれませんが、複合機が時代とともに、その時々の最新技術を駆使しながら進化してきた製品であることを考えれば当然の流れです。例えば、古くはフルカラー印刷に始まり、電子ファイルをデータ化する機能、コンビニへデータを転送し、遠隔地からプリントする機能の誕生など。時には、複合機にとらわれないソリューションを展開しながら働く人の効率化に貢献し、可能性を広げてきました。近年は、コロナ禍でリモートワークが広まり、オフィスに出社せずとも働ける人が増えました。次の展開としては、こうした「新しい働き方」にどう対応していくのかが各社の課題となるでしょう。働く人々の生産性と創造性を高め、誰もが働きがいを持てる社会の実現を目指し、既存の枠組みにとらわれることなく、サービス開発を継続していきます。

成長と学びをアップデートし続け
新しい挑戦に立ち向かえる人

2021年、当社は「複合機の会社からビジネス革新を実現するデジタルイノベーションカンパニーへ」なるべく、新社名へ変更しました。具体的にはクラウド、AI、IoT技術を活用したDXソリューションの提供を加速させていきます。

実を結び始めたDX事例を二つご紹介します。一つは、米国シリコンバレーのスタートアップ企業と共に設立したジョイントベンチャーの富士フイルムRIPCORDが提供する、ロボティクス技術で億単位にも上る大量の文書を高速で電子化するサービス。これは、ホチキスでとじられた書類を自動で外し、印刷機にセットするところから、文書をデータ変換・自動分類・現場で活用できるようデータ展開するところまで一気に完了させるサービスです。従来のリードタイムを3倍~4.6倍程度改善させる圧倒的な性能は、大量の文書を保有する官公庁や大企業に活用される可能性を秘めています。

二つ目は「Marketing Cockpit」です。近年、企業と生活者の接点は店舗やダイレクトメールをはじめとするオフラインから、WebサイトやSNSなどのオンラインまで多岐にわたり、企業は顧客の興味や行動特性を把握し、適切な内容・タイミングで一貫性のある顧客体験を提供することが求められています。しかし、多くの企業では顧客接点ごとにデータが分断された状態で管理されており、データ利活用が進まないという課題を抱えています。そこで当社がクラウド上に開発した独自のシステム基盤を用いて、オンラインとオフラインそれぞれから得られる購買履歴や行動履歴、顧客属性などのデータを統合し、顧客行動や販促効果を可視化・分析するサービスを開発したのです。このサービスを先行導入したアパレルメーカーはECサイト経由の売上が150%増加、ハウスメーカーの資料請求率が2倍と好実績を上げています。
 あまり知られていませんが、複合機の進化を支えてきた言語処理技術や画像処理技術はAI技術によって支えられています。長年この分野で研究を重ねるAIエンジニアが多数在籍していることも当社の大きなアドバンテージでしょう。AI技術に関するナレッジをイノベーションに変えて、社会に実益をもたらしていきたいと思います。

また、21年7月にはDX推進に特化した新部門も立ち上がりました。既存の部門と力を合わせ、変革へ突き進もうという機運が高まっている今必要なのは、新しい挑戦にワクワクできる人です。常に成長を意識し、学ぶことをやめず、共に道を切り開いていける人と一緒に会社を、業界を、そして世界を変革させていきたいですね。


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