2023/4/07 更新

今の会社・仕事を選んだ理由は?

私たちの「自分らしいキャリア」の選択軸

生き方も、働き方も、性別を問わず自由に選べる時代。選択肢が増えたからこそ、迷ってしまうこともある。そこで本特集では、さまざまな業界で活躍する女性社員がどのように「自分らしいキャリア」を選択したのか紹介する。

三菱総合研究所
三菱創業100周年記念事業として、1970年に設立された日本屈指の総合シンクタンク。創業以来、豊かで持続可能な社会の共創を目指し、企業経営、社会インフラ、資源・エネルギー、最先端技術などの幅広い領域でお客さまの課題を解決に導いている
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最先端技術を社会に実装し
次世代に「明るい未来」を残せる

セーフティ&インダストリー本部
イノベーション戦略グループ 研究員
磯貝レオナ

東京農工大学で物理学を専攻。物事の根本を突き詰める物性物理学のとりこになり、東京大学大学院で研究の道へ進む。研究過程で抱いた科学技術の社会実装を実現すべく、2021年に三菱総合研究所へ入社。現在は内閣府が推進するプロジェクトに参画し、量子技術の社会実装を目指している

私のキャリアの選択軸

自分が研究に取り組む科学技術を駆使し
ビジネスを展開できる環境を探す

最先端技術を社会実装するためには、社会への影響力を持つ場所で働く必要があると考え、官公庁やシンクタンク、コンサルティングファームを検討していました。その上でさらに自分の理想に近づくため、科学技術を扱うプロジェクトを推進しているか、各分野における高い専門性を有する社員がいるかを判断軸としていました

物理学を専攻していた学生時代、私が夢中で取り組んだのは、物性物理学分野の研究でした。研究成果次第で、まだ社会に存在していない先端技術を生み出せる可能性を秘めており「私の研究が社会にイノベーションを起こすきっかけになるかもしれない」と思ったことが、この研究領域に興味を持った理由です。
その思いがさらに強くなったきっかけは、タイへの留学経験でした。現地の学生がタイの将来の発展に希望を抱いている光景を目にし、日本の未来に危機感を覚えたのです。自分の子どもや若者たちの将来のために、未来に誇れる日本社会を残したい。この思いを実現すべく、私が研究で得た技術を用いて、日本社会の発展に貢献できる仕事がしたいと考えるようになりました。
しかし、希望する仕事に携われるかは、会社紹介などの公開情報だけでは分かりません。そこで私は、会社の事業や仕事をより深く理解するために、さまざまな企業のインターンシップに参加。企業ごとに業務内容の一部を経験し、入社理由や業務における具体的なエピソードを先輩社員に質問することで、本当にやりたい仕事ができる会社かを見極めるようにしました。

高い専門性と志を持つ仲間たちと
社会を変えることができる

さまざまな企業のインターンシップに参加する中で三菱総合研究所(以下、MRI)への入社を決めたのは、インターンシップを通じて仕事のイメージが湧き、自分が携わりたい仕事ができると確信したからです。MRIのインターンシップでは、現在私が所属しているセーフティ&インダストリー本部イノベーション戦略グループでタスクに取り組みました。このグループでは、科学技術起点のイノベーションおよび産業競争力の強化を主対象にさまざまな業務を行っています。社員の方々へのヒアリングを通じて分かったことは、新しい研究開発や制度検討・運営支援のプロジェクトにおいて、関係する省庁や政府機関の役割の違いを加味した上で制度・評価の体制を検討したり、研究開発の伴走支援をしたりするということ。社会に新たな技術を実装する支援ができると想像できたのです。
また、部署内外のMRI社員の方々との会話を通して、自分と同じ日本の未来を描く方や、さまざまな分野で専門性を持つ方などが活躍していることを知りました。「社会に変革を起こすには、現在の仕組みを抜本的に変え、新たな仕組みを構築しなければいけない」という考えを持つ社員の方々と一緒に働けるMRIは、私にとってまさに理想の環境でした。
現在は、内閣府が推進する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の一つ「先進的量子技術基盤の社会課題への応用促進」のフィージビリティスタディーに参画しています。量子技術とは、膨大な計算量・秘匿性の高さやコンピューティング性能の飛躍的な向上などが特徴の技術。DX化が加速する現代社会で扱われる膨大なデータ量・通信量のセキュリティー対策や、カーボンニュートラル社会に向けた新たな環境材料の開発などに大きく貢献する技術として注目を集めています。この量子技術が安心安全なかたちで日本社会へ実装されれば、既存産業の成長・新産業の創出・量子技術の利活用の促進に役立ちますし、生活サービスや医療、物流、エネルギーなどの社会インフラ全体が一気に発展すると言っても過言ではありません。量子技術の先進性や社会に及ぼす影響の大きさは、まさに私が思い描いていた「社会にイノベーションを起こせる」仕事です。
私が携わる最先端技術は、社会実装までに長い年月を要するでしょう。しかし、着実に社会実装へ近づいている過程を実感できる毎日にワクワクしながら働いています。この先も今の業務を通して、社会にイノベーションを起こすきっかけをつくり続けたいです。

この会社の
女性活躍推進の取り組み

男女を問わず、多様で多彩な人財が生き生きと働き、相互に高め合う会社であるために、キャリア形成やダイバーシティ推進を目的とした研修、交流会、面談機会、勤務制度などを整えている


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