2017/11/1 更新 「自分らしく働く」ということ

【KPMGコンサルティング】納得するまで答えを追い求め、クライアントの課題解決を図る

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「自分らしく働く」ということ
エクセレントカンパニーで活躍する、20代・30代のビジネス・プロフェッショナルたちの就活エピソードと入社後のキャリアをインタビュー。就職活動時、何を目指し、就職先となる1社を選択したのか? また、実際に入社後どんな仕事に携わって成長を遂げてきたのか? そして彼らが見いだした「自分らしく働く」ことの本当の意味に迫る。

KPMGコンサルティング株式会社
Business Transformation Professional CONSULTANT
田中勇輝さん

 学生時代から、知的探究心が旺盛だった田中勇輝さんは、物事の課題を掘り下げ、解決策を導き出すコンサルタントの仕事に興味を持っていた。特にエネルギーやインフラへの関心が強く、そういった仕事を担えるコンサルティングファームを就職活動の軸に置き、事業変革、リスク&コンプライアンス、テクノロジーの3分野で横断的に企業を支援するKPMGコンサルティングを活躍の舞台に選んだ。

 田中さんは入社直後から、都市ガス会社の構造改革プロジェクトに参画。2016年に始まった電力自由化と17年のガス自由化を見据え、新規参入企業との差別化など、既存の都市ガス会社はグループ全体で戦略見直しが必要だった。

「担当したのは、都市ガスおよびプロパンガスの拡販戦略の立案でした。複数ある事業に対し、一人ずつ専任担当が付き、私も先輩と同様の裁量を任されました」

 田中さんは過去の営業実績から、競合他社の営業戦略まで情報を収集し、分析を重ねた。しかし、社内のマネージャーのレビューでは、提案資料の作り直しが続いた。「誰に、何を伝えたいのか。そのための資料構成になっているのか」。繰り返し、レビューで指摘された。

「提案相手である経営層に対し、分析の意味付けが不足していました。分析からどう経営判断に向けたメッセージを出すのか、どうすれば最も効果的に伝わるのかを考えることが重要だと学びました」

正論で人は動かないと知り、探究心に火が付く

「で、本当にできるの?」。クライアントへの中間報告の場で役員から返ってきた一言だ。多くの子会社を抱えるクライアントが求めていたのは、事業再編における具体的な実行策。さまざまな数字から情報を読み取り、理屈を組み立てただけの正論では、ビジネスは変えられないことを痛感した。確実に遂行できる策として、改革を実行に移すために何が課題となるのか、社員の声の収集にまい進した。

「グループ子会社含む、都市ガス会社の役員と議論を重ねました。新たな事業方針を説明すると、やはり抵抗の意見が多かったんです。同時に、変化に対する不安の大きさも知ることができました」

 さらに田中さんは、他社に対する新戦略の優位性を示せるよう、追加で情報を収集。その分析結果も踏まえ、グループ企業の役員に新しい事業方針への理解を求めた。

 データとリアルの両側面から情報を収集し、田中さんは運用段階まで提案内容の推敲を続けた。開始から半年、田中さんは最終プレゼンの場にいた。情報を集め練ってきた企画に対するクライアントの反応は、意外なものだったという。

「準備した提案に対し、知りたかった情報をよくここまで調べてくれたという感謝の声を頂きました。社長含む経営層の意思決定の場にも同席し、自分の提案が経営判断に使われたという責任を感じると同時に、達成感を感じました。プロジェクトを通し、客観的なデータと現場の生きた情報を取り込み、納得するまで答えを追い求めることが、クライアントと自分の満足につながると実感しました」

 田中さんは現在、自動車部品メーカーの事業戦略の立案を任されている。激動する自動車業界における成長戦略の策定がミッションだが、今までの学びを活かし、最初からリアルな情報を求めてクライアントの顧客を訪問し、また、同業他社へのインタビューも行った。さまざまな人と対話し、新たなビジネス戦略の切り口も見えてきた。

「IoTやカーシェアリングなど業界を取り巻く環境が変化している中で、新事業を検討するプロジェクトも発足し、企画段階から任されることになりました」と笑顔で語る田中さんは、今後もクライアントの満足を追い求めるだろう。

PROFILE
たなか・ゆうき/ 2015年3月、国際基督教大学(ICU)教養学部を卒業し、同年、KPMGコンサルティングに入社。戦略チームに所属し、初年度よりエネルギー関連企業のプロジェクトに従事。事業戦略の策定や組織再編を担当後、保険業界での新市場への参入戦略を経験。現在、製造メーカーにて事業戦略を広く手掛けている

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