面接官から質問を受けて、例えばこのような内容を回答したとします。さて、あなたならどのようなところが問題点だと思うでしょうか。まずは読んでください。質問は「あなたの長所を教えてください。」です。
「私は所属しているゼミの機関誌作りで、全体の進行管理をしているのですが、メンバー全員の進捗状況を確認できるようにスケジュール表を作り、複数の作業をスムーズに進行できるように努めました。このように、私の長所は複数の作業を管理できる要領の良さだと思います。」
さて、どのような問題点を改善すれば良いでしょうか。大きく2点あります。まずは、最も基本的なことになりますが、結論を始めに述べていない点です。上記の文だと「長所は何か?」と聞いています。ただし、その結論である「要領の良さ」が最後の文まで出てきません。面接官からの質問には結論から答えて、それから補足していくように心掛けましょう。そのほうが面接官もあなたの話を理解しやすくなります。
次に改善すべき点は、裏付けのエピソードが弱いという点です。面接官が聞きたいのは、「あなたの長所が当社の仕事に活かせるものかどうか?」になります。もちろん、「要領の良さ」は仕事に活かせる長所になりますが、複数の作業を管理できることをアピールしているにも関わらず、その作業数の量も伝えていません。つまり、長所の根拠となる重要な情報が抜けているのです。長所に対する根拠を意識しながら、裏付けのエピソードを補強しなければダメです。この「結論を始めに述べること」と「裏付けエピソードを補強すること」はとても基本的な面接テクニックとなりますので、必ず取り入れましょう。以下の改善した文章も参考にしてください。
■改善後
「私の長所は要領が良いことです。例えば所属しているゼミでは、機関誌作りの全体の進行管理を担当しております。そこではメンバー全員の進捗状況を確認できるようにスケジュール表を作り、複数の作業をスムーズに進行できるように努めました。作業としては、取材、執筆、編集など、大きく9つの工程があるのですが、各時の役割を明確にして状況を報告するように工夫し、なんとか短期間で納期に間に合わせることができました。私のこの「要領の良さ」は仕事でも必ず活かしていけると確信しています。」
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文:丸山 智士(就活系Twitter:就活生に知られたくないっ!※フォロワー9万以上)
著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム