インドの大手IT企業タタコンサルタンシーサービシズと三菱商事のジョイントベンチャーとして2014年に発足。世界中のプロフェッショナルの豊富なノウハウを強みとしたサービスとソリューションで、顧客のビジネス変革を支援する総合ITサービス企業だ
エンジニア
大学では開発経済学を専攻。アジアの格差問題を研究する中でインドへ留学。現地の経済学や歴史学などを学びながら、実際に使える英語力へと向上させる。世界に通用するスキルを身につけて社会インフラへ貢献したいと考え、2020年に日本タタ・コンサルタンシー・サービシズへ新卒入社
インドと日本のIT技術を融合したインフラ運用を通じ
日本ひいては世界の社会インフラを支える実感を得た
大学時代のインド留学は、私の会社選びに大きく影響しています。私はアジアの格差問題について学びたいと思い、インドへ赴きました。しかし現地で出会った若者たちは、自分の置かれた環境に縛られず、努力で技術や教養を磨き、大きな夢をかなえようとする人ばかり。「私も負けていられない」と思い、世界でも通用するような専門性を身につけようと考えました。
そこで出会ったのが当社です。留学を通じて、改めてインドのIT技術レベルの高さを実感しました。そのような中「インド×日本」のビジネスを展開しているユニークさに興味を引かれたのです。当社で技術を磨き、ITを駆使して世界レベルの社会基盤を支える存在になりたいと決意しました。
実際に入社して驚いたのは、手掛けるプロジェクトの規模感の大きさ。大手小売り、金融、旅客運輸など名だたる企業が取り扱う生活に不可欠なサービスのITインフラを支えているのです。IT知識がないまま入社した私は、自分の仕事にすぐに自信を持つことはできませんでした。しかし当社は、2014年に二つの企業が統合して生まれた組織。ここまでのグローバル組織に成長したのは直近数年の話で、英語を話せるメンバーはまだまだ重宝される存在です。「自分の英語力やコミュニケーション力を役立てることができる」と気付きました。今では、日本人の上司とインド出身のメンバーの間に立ってコミュニケーションをとる機会にも恵まれ、成長することができました。
大きな挫折を機に気付けた
自分の仕事の存在意義
入社してから年数を重ねて、案件のフロントを任せてもらえるようになり、エンジニアとしての自信は着実についていきました。しかし、トラブルは慣れてきた頃に発生するもの。チーム内で私が実施した変更作業の誤りが引き金となり、システム障害が発生したのです。人々の生活の中で広く使われているシステムだったこともあり、取引先にも大きな混乱を招いてしまいました。上司やメンバーと共に対応に追われる中で「私はエンジニアに向いていないのではないか…」とかなり落ち込んだのを今でも忘れません。
しかし、この経験から私は二つの大きな気付きを得ました。一つは、仕事に取り組む際の意識の変化です。ITで自動化が進み便利になっているとはいえ、そのシステムを手動で操作している部分がある以上、ミスが起こる可能性をゼロにはできません。各プロジェクトの目的を明確に意識した上で、きめ細やかな確認作業と、周りとの綿密な情報共有が欠かせないのだと実感しました。
もう一つの気づきは、この仕事の影響力の大きさです。自分の手掛けたシステムがどんな場所でどのように使われるか、“知っているつもり”ではなく、人々の生活にどれだけ深く根差しているか、身をもって“理解する”ことができたのです。見方を変えれば、私が就職活動のときに抱いていた「社会インフラに貢献する」という目標は、かない始めているとも言えます。責任の大きさを再認識すると共に「だからこそ、この道を選んでよかった」と改めて実感できました。
就職活動において大切だと思うのは、「軸を持ち、決意すること」ではないかと思います。“何ができるか”ではなく、“何を成し遂げたいか”という発想です。入社前の私には、IT知識がありませんでした。しかし、インドと日本が共存する魅力を感じ、「世界へ通じる社会基盤を支える」という目標はずっと私のモチベーションであり続けたのです。原点を忘れなければ、いつも前を向いて仕事に取り組めるはず。目標に向かって、私は今日も前進していくつもりです。
過酷な環境下だからこそ学べた 大切なコミュニケーション術
コロナ禍真っただ中での社会人デビュー。オンラインでの対話を余儀なくされ、周りとの関係構築に苦戦しました。そこで、緊急時にも迅速に対応できるよう、スピーディーで明瞭なコミュニケーションを心掛けました
プロジェクトを一人で完遂 仕事が世に出る喜びを味わう
大手小売り企業のサーバー構築案件にて、入社後初めてシステム構築から取引先との調整、リリースまで一人で担当しました。自分の手掛けたサービスが日の目を見たときの達成感は大きなものでした
重大な通信障害を引き起こす 仕事への姿勢を見直す機会に
自分の実施した変更作業のミスによって、システム障害が発生。混乱を目の当たりにして、自分の仕事の影響の大きさを痛感しました。その後はより入念な確認作業と、周りとの丁寧な情報共有を心掛けるようになりました
英語力と“伝える力”を活かし 2カ国間での運用安定化を実現
システム運用を補佐するインド拠点メンバーに向け、英語版の手順作成と引継ぎ業務を担当。作業の方法だけでなく目的を伝えることで相互理解を深めることができました。その結果、システムの運用効率化を実現できています