山田コンサルティンググループ株式会社2021/5/14 更新
経営の転換期が到来
コンサルタントの使命とは?
コロナショック以降、企業経営は大きな転換期を迎えている。そんな中、コンサルタントの使命はどのように変化するのか。各社で活躍する現役コンサルタントたちの想いを聞いた。
※この記事は特別冊子「インターンシップ・ラボ2021」のweb転載です
理系大学院出身、学生時代は物理特性の研究に没頭していた私が、コンサルタントを目指した理由は、「もっと世の中を知りたい」という純粋な興味でした。研究室の仲間たちがメーカーの研究職として就職していく中で、自分の将来を考えた時、私は研究者を目指すのではなく、経営や世の中の仕組みに対する理解を深め、研究者が生み出す素晴らしい成果を世に広めることで、社会に貢献したいと思いました。しかし、その思いをかなえるには、世の中を知らなすぎる。そこで就職活動中は、社会勉強も兼ねてメーカー、金融など幅広い業界を見ていました。
多くの企業を知るうちに、個の力を発揮することで、一つの企業にとどまらず複数の企業に広く貢献できるコンサルタントに強く引かれていきました。中でも、いわゆる大手ではなく、山田コンサルティンググループ(以下、山田コンサル)を選んだ理由は二つ。一つ目は、裁量の大きな環境で1年目から覚悟を持って働きたいと思ったこと。一つのプロジェクトに2〜4名体制で挑む山田コンサルであれば、必然的に若手から経営者と接点を持つことができます。経営者と共に、企業の未来について議論するという、難易度が高く影響力の大きな業務にいち早く挑むことで、圧倒的な成長を遂げられると思いました。二つ目は、当社が強みを持つ事業再生に引かれたこと。伸びている企業の成長を促すよりも、事業存続が難しい企業の体制・収益構造などを抜本的に改変し、事業を再生するという、レベルの高い経営視点を習得したいと思ったのです。
入社後初めて参画したのは、熱望していた事業再生プロジェクト。水産加工卸業を営むお客さまに対して、私を含めた3名が担当に就きました。私のミッションは、先輩たちが作成した再生計画の進行をモニタリングすること。当時は自分より年齢が一回り以上の社長を目前にして、何を話せば良いのか分からず、押し黙ってしまうという苦い経験もありました。入社前から経営者と対等な立場で議論する自分を思い描いていましたが、理想と現実とのギャップを突きつけられましたね。しかし、事業再生できるか否かの切迫した状況においては、落ち込んでいる暇などありません。先輩たちが行う再生計画の見直しや、社長との経営方針に対する妥協のない議論に必死に食らいつきました。幸いなことに、社長は先輩たちへの信頼が厚く、私に対しても親切でした。「やるからには10年は続けないとな」と、熱心にアドバイスしてくれたこと、経営の基礎を教えていただいたことを今も覚えています。
同じく1年目に担当したプロジェクトでは、コンサルタントとして、当事者意識を持ち、企業の命運を握る覚悟を学びました。あらゆる手段を尽くした上で、企業の自力再生が困難になり、存続のための支援者としてスポンサー企業を入れることに。その上で経営体制を一新することになりました。経営責任を取るために社長が退くケースも多いのですが、この時は、社長の縁で売上が成り立ってきたという事実から、社長退任は現実的ではありません。最適解を見つけるため、先輩たちとあらゆる可能性を吟味して議論を重ねる日々。最終的に社長から代表権を無くし、会長として在籍してもらうことで売上を維持したまま事業存続が可能になり、社長、スポンサー双方から喜びの声を頂けました。事業再生と聞くと、全ての企業が元通りになると思われがちですが、もちろん例外もあります。その時に、企業にとっての最適解を自ら導き出し、決断しなくてはならない厳しさ、また、自身が介入したことで企業、従業員、その家族を救えたという影響力の大きさを身をもって知りました。
また、あるプロジェクトでは、社長が「部外者であるコンサルタントに経営の決定権を握られたくない」と全く話を聞いてもらえなかったこともありました。私は社長に信頼してもらうために思いつく限りのアクションを行いました。多い時は2日に1度、企業に足を運び、社長や現場で働く社員の方々と向き合い続けました。あらゆる部署を横断し、部署単位での課題を洗い出すことで、社長が把握していない課題を認知してもらうことから始めました。また、第三者として企業だけでなく、競合企業、取引先の金融機関まで視野を広げた見解で、社長に新たな気付きを与えるなど、さまざまな行動を取りました。すると、「そこまで見てくれているのか」と心を開いていただけるように。最終的には酒を酌み交わしながら将来の展望について相談を受け、事業計画への反対意見をも、聞き入れていただけるまでになりました。改めて、コンサルタントには、一歩引いた広い視点と冷静な判断が必要であること、また事業再生において表面的な付き合いは通用せず、相手の経営に対する思いや価値観など、核心的な部分に触れずして、信頼を得ることはできないのだと強く実感しました。
経営者以上に企業理解を深め当事者意識を持ち解決に導く
課題の異なる複数の企業に向き合い続けてきた今、私が思うコンサルタントとして働く意義は、数々のプロジェクトで得た経験を武器に、より多くの企業の成長に貢献できるということ。個性的かつパワフルな経営者の方々と膝を突き合わせ、さまざまな価値観や視点、経営術を身に付けることで、私自身の能力を高め、お客さまの経営課題を解決に導くことができます。目の前の状況を打開すべく、時には先輩や仲間に頼りながら、答えが出るまで徹底的に議論を重ね、愚直に実行することで次々に立ちはだかる課題を乗り越えることができました。この濃密な経験と、これまでに関わった全ての人々の価値観が私の糧となり、圧倒的な成長を実現できているのです。
現在、私は学生時代からの思いを実現するため、「メーカー」をキーワードに研究者と経営者の視点を持ち合わせ、企業を成長に導くコンサルタントを目指しています。そして、将来的により多くの企業の成長に貢献すべく、出版物などで広く世の中に影響を与えたいです。目標達成に向けて、今後も目の前のお客さまに向き合い、ひたむきに個の能力を高め続けていきます。
この会社で働く魅力
1
仲間や上司と情報を共有し
最適解を導き出せる
コンサルタント同士の情報共有やチーム内での議論で最適な答えを生み出せる環境です。未踏の領域においても、山田コンサルに蓄積された知見やノウハウを活かし、答えを導き出します
2
コンサルティングスキルと専門性を併せ持つ人材に
お客さまが持つ課題一つ一つに向き合い、解決する山田コンサル。根本にあるコンサルティングスキルと、個人の専門領域を磨くことで、専門性の高いスペシャリストへの成長を促します
3
人の本質を見抜く力を磨き個の人間力で信頼を得る
お客さまは人であり、信頼関係なくして心を動かすことはできません。入社1年目からひたすら経営者に向き合える環境で人の心を動かす力と、実績による自信を得ることができます