2023/9/27 更新
コンチネンタル・ジャパン
次世代製品の可能性を切り開き
自動車業界の未来に貢献したい
技術系専門職
システム要求エンジニア
Architecture and Networking
Product Line 3,
System requirment engineer
Product Line 3,
System requirment engineer
水原志暢氏
早稲田大学大学院先進理工学研究科にて、生物物理学を専攻。分子動力学計算を用いた、たんぱく質の研究に励む。2017年にコンチネンタル・ジャパンに入社。入社後に博士過程修了。現在はフランスをベースに開発が進むデジタルキーシステムの案件に携わり、仕様整合および仕様解析、詳細仕様の作成を担当
現在の仕事内容は?
自動車に搭載されるデジタルキーの開発を手掛けています。簡単に言うと「鍵が近づいたらドアが開く」というように、従来のキーと同じように、スマートフォンなどのデバイスを通して自動車の施錠・開錠ができるものです。近年デジタルキーの機能は、複数人での鍵のシェアリングや、シチュエーション次第で子どもによるエンジン誤起動を防止するための機能制限など、進化を続けています。よりスマートで効率的に自動車を利用できる未来を実現するべく、私は開発工程の中でも、デジタルキーの仕組み自体の設計を担っています。従来の鍵の役割を超えた性能を生み出し、形にすることで、未来の自動車の可能性を切り開ける、影響力の大きい仕事です。
この仕事を選んだ理由は?
もともと新し物好きで、自動運転という先進的な技術にも引かれていました。就職活動ではさまざまな企業を検討した結果、飾らない言葉で仕事を語るコンチネンタル・ジャパンの先輩方の姿に魅了され、のびのびとものづくりに携われそうだと感じて入社を決めました。当初、配属部署の希望は漠然としていましたが「J.DRIVE」という、入社後2年間で3部署へ仮配属される独自の研修で、現場を経験。最終的にデジタルキーを含む車両エレクトロニクス、そして自動車のコネクテッド領域を幅広く扱う部署への本配属を選択しました。このデジタルキーのプロジェクトを扱う部署を選んだ理由は、当時業界内でも特に新しい技術で、まだ手掛ける人が少なかったから。未開の領域だから、専門知識を持たない私でも挑戦できるだろうと考えました。新しいものづくりへ挑戦したいという思いを自由に発揮できるのが、デジタルキー開発だと感じたのです。
仕事のやりがいは?
新機能を搭載した製品の開発に携われることです。仕様検討の段階から積極的に意見を出し、日本の顧客ニーズに合わせた製品開発につなげていきます。外資系サプライヤーでありながら日本で裁量ある開発ができるのは、仕事のやり方において自律・自立を大事にする環境があるからだと感じています。
仕事の大変なところは?
国内外で連携して、各意見を仕様書にまとめながら開発を進めることです。ポジションや経歴、育った環境などによって、考えや価値観は変わります。多様な意見が行き交いますが、流れに身を任せていては、私が案件に関わる意味がありません。案件をより良い方向へと進めるために、大変さから逃げずに向き合うことを大切にしています。
今までで一番印象的だった仕事は?
デジタルキーの位置検知データの取得を目的に、日本でデモカーの製作・実験を行いました。従来、デモカーの製作やプロジェクトのメイン開発は海外で行うことが基本とされていました。日本で計測した高精度の実験データがあれば、製品の品質を重視する国内の顧客からより強い信頼を獲得できるに違いない。そう考え、自ら国内での製作・実験を提案し実現させました。実験中は、これまでにない測定方法に挑戦し、苦労もありましたが、無事データ取得に成功。想像以上の出来に顧客からは驚きの声が上がるほど、デジタルキーの性能の高さを示すことができました。国内でデジタルキーの未来につながるデータをそろえられた、うれしい思い出です。
仕事を通じてどんな成長ができた?
プロジェクト全体の動きを意識したタスクの進め方や考え方ができるようになりました。担当しているのは機能の仕様作成や整合であり、いわゆる開発の上流工程です。顧客の期待値を自ら引き出して指し示し、開発をリードしていく。裁量を持ち、全体を見渡しながら、どうしたら良い結果を生み出せるのかを常に考え取り組んでいます。
今後の目標は?
後輩の育成に注力したいです。なぜなら日本の顧客次世代製品の可能性を切り開き自動車業界の未来に貢献したいに向けた開発は日本がリードすべきだという考えを後輩へ共有したいからです。法規制などを背景に、日本特有のニーズが存在しますが、ニーズを一番理解できるのは日本の私たちです。同様の考えを持ち一緒に挑戦できる仲間を増やしたいと考えています。
自分らしく働ける仕事はどう選ぶ?
ゆとりある働き方ができるコンチネンタルの自由な風土と、新しいものづくりへ挑戦できる環境のバランスが、私には合っています。希望する業界や職種、学生時代の専攻だけで選択肢を絞るのではなく、得られる待遇やワークライフバランスも踏まえ、総合的な観点で「自分に合っているのか」を見極めることが一番大切なのではないでしょうか。