PC操作もままならなかった私が理工学部に進学したのは、高校時代に、IT業界を舞台にしたドラマを見たことがきっかけです。ITサービスで世の中に変革を起こしていく主人公の姿に魅了されたこと、そして大学の講義で、最前線で活躍するエンジニアからサービスの開発秘話を聞いたことを通じて、「IT業界で働きたい」という思いが強まっていきました。そんな私のキャリアビジョンが定まったのは、祖父との何げない会話を通して、高齢者はITの利便性を感じる機会がまだまだ少ないと気が付いた時。ユーザーが若年層に集中するようなITサービスではなく、老若男女問わず多くの人に利用されるITサービスをつくりたい。そう決意した私は、人の生活に密接した公共分野のサービス開発に携われる会社を見つけるために就職活動を始めました。理想のキャリアを歩むためには、事業内容はもちろん、大きな裁量を持ってアイデアを実行に移せる環境があること、そして自分の仕事の影響範囲が広いことが大前提だと考え、ITコンサルティング企業やシステムインテグレーターを中心に検討することに。企業説明会では、事業の幅広さや影響範囲について積極的に質問。インターンシップに参加した際には社員に仕事のエピソードを伺うことで、個人にどれ程の裁量を与える会社なのかを見極めました。

私がエヌ・ティ・ティ・データに入社を決めたのは、世の中をより良くしたいという社員の思いとお客さまに並走する熱い姿勢に共感したからです。インターンシップで『古い言語で構築されたシステムを現代のものに移行するための仕組みをつくる』というテーマに取り組んだ際に、私のアイデアを斬新だと評価していただき、実際のプロジェクト内で実装してもらえることに。より良いサービスをつくるためであれば、一学生のアイデアをも取り入れる先輩たちの積極性と、技術面で劣っていた私を全力でサポートしてくれた優しさに触れ、一気に志望度が上がったことを覚えています。また、先輩社員からは、お客さまと何度もコミュニケーションを重ねて信頼関係を築いた結果、潜在的な課題や胸に秘めた展望を引き出して解決まで導いた経験談を伺い、仕事に全力で取り組む姿に憧れました。その結果、ここであれば私が理想とする「年代を問わず全ての人にITの便利さを届けられるサービスづくり」に全力になれると確信しました。
入社後はまず、プログラミングをほとんど行わずにシステム開発ができるローコード開発に関するプロジェクトに参画。就活生時代に描いていた、新しいサービスを世の中に提案するような仕事とは異なりましたが、予算や発注先の都合に左右されずに、クライアント自身の手で理想のITサービスが容易に開発できる環境を整えることで、間接的にエンドユーザーの生活を豊かにできるサービス開発に貢献できるやりがいを感じました。その後もシステムの品質管理体制を自動化したり、プロジェクトの業務効率を高めるためのツール選定を行ったりと、さまざまな仕事に挑戦。クライアントとのやり取りを通してITサービスを世の中に発信するために必要なビジネスの筋道を学ぶことができました。
学生時代に描いていた漠然としたキャリアビジョンは、入社を経てさらに現実的な目標へと変化してきています。新しいアイデアを社内で共有し、100人以上のエンジニアで意見を出し合いながら育てていくことができる環境に身を置くうちに、自分自身の成長を実感できるシーンも増えてきました。エヌ・ティ・ティ・データであれば、いつか私が新しいITサービスのアイデアを持ったときも、仲間と共につくり上げていけるに違いないと確信しています。