2025/4/15 更新

ビジネスプロフェッショナルが解説

「真の企業力」を見抜く方法

会社の良しあしは「知名度」だけでは測れない。これから先も長く発展し続ける会社、急成長を遂げる可能性を秘めた伸びしろのある会社は、どうすれば見極められるのだろうか。企業経営、組織開発・採用のプロフェッショナルたちが、各社の事例を用いて「真の企業力」を見抜く方法を解説。インターンシップで確認すべきポイントも紹介する。

オリックス
1964年に設立されたオリックス。世界約30カ国・地域において、法人金融、産業/ICT機器、環境エネルギー、自動車関連、不動産関連、事業投資・コンセッション、銀行、生命保険などの幅広い領域で事業を展開している
グループ人事部
採用企画チーム
今中 清太郎

千差万別の強みを持った人たちが共存し対話する
そこから新たなシナジーが生まれているかに注目しよう

  • オリックス
  • インターン
  • キャリア
  • 人事

オリックスは、顧客である企業が選んだ商品を代わりに購入してお貸しし、それに対して料金を頂くリース業を祖業として、既存事業と関連性のある別の事業へ領域を広げながら成長してきた会社です。全体を大きく分けると、金融、事業、投資の3分類と、法人営業・メンテナンスリース、不動産、環境エネルギーなど10セグメントに区分できます。オリックスグループは全ての活動の根幹となる『ORIX Group Purpose & Culture』において、「変化に挑み、柔軟な発想と知の融合で、未来をひらくインパクトを。」という存在意義を掲げてきました。時代の要請をいち早く捉え、オリックスがこれまで培ってきた強みを発揮し、新しい事業領域にチャレンジすることで、多角的な事業展開を成功させてきたのです。金融系企業と捉えられることが多いですが、現在リース関連の利益は全体の20%にも満たず、10セグメントそれぞれが約10%弱~20%の利益規模となっています。環境の変化に対応しながら多角的なポートフォリオを構築することで、全体で見るとバランスよく利益を上げている状態と言えます。

オリックスのユニークな点は、企業の課題解決を行う支援者としての面と、世の中に新しい価値を提供する主体者としての面の二つの顔を持ち合わせ、両面で事業を展開していることだと考えています。支援者としての注力事例には、近年社会的にもニーズが高い、中小企業の後継者不足の問題を解決するための事業承継支援があります。M&Aというかたちで会社を売りたい経営者と購入したい経営者をマッチングさせたり、オリックスが当該企業の株式を譲り受け、人材も送り込み、内側から経営を支援したりするなど、複数の支援方法を有しています。これまでもこれからも、さまざまな角度からの事業支援を通して社会に貢献していきます。

一方で主体者としては、2030年の開業を目掛け、大阪・夢洲地区における日本初の統合型リゾート案件に目下注力しています。ホテルやレストラン、ショッピングモール、エンターテインメント施設、国際会議場・展示場、カジノなどの施設が立ち並ぶ、一大リゾートが実現する予定です。不動産・空港・ホテル運営や海外事業などに知見のあるオリックスであれば、大阪・関西地域はもちろん、国の観光や経済の持続的な発展に貢献できると考えています。

オリックスを代表する企業文化『CO-WORK』
部門や世代の垣根を越えて創造を続ける

会社として成長し続けるには、多様な人材が手を取りながら活躍することが必要不可欠です。現にオリックスには、「部門・会社の垣根を越えて人と人が連携し、個々の専門性を最大限に発揮することで新たな価値を生み出そう」という考えから、『CO-WORK(協業する)』という企業文化があり、社員間のコミュニケーションは活発です。先輩・後輩の間で壁もなく、新卒1~2年目の若手であってもアイデアを発信しやすいですし、発信する人にはチャンスが巡ってくるという好循環も生まれています。社内交流が多いことで、社員間、分野間での協業や新規事業が発生しやすいのです。

例えば統合型リゾートや空港運営は、まさに不動産事業と投資事業などのノウハウを掛け合わせて行っています。また、再生可能エネルギーの事業化においては、11年に東日本大震災が起こり、日本のエネルギー事業や電源構成が変化すると予測したことが転機でした。ファイナンスの延長線上の新しい取り組みとして95年に風力発電会社へ出資したことをきっかけに、環境エネルギー分野への知見を深めており、ここに不動産や投資のノウハウも組み合わせて再生可能エネルギーを事業化したという経緯があります。そして14年には、国内トップクラスの太陽光発電事業者となったのです。

制度面では「社内インターンシップ制度」「キャリアチャレンジ制度」というキャリアサポート体制を整えています。社内インターンシップは、希望の部署で原則5営業日業務を行える制度。キャリアチャレンジは、人事部門を経由せずに異動を希望する部門へ直接アピールできる制度です。24年3月期の利用者はそれぞれ約300名・約150名となっており、他部署の業務の魅力を知った上で異動をかなえ、前の部署で培ったスキルを活かして新たな分野で活躍する社員も多くいます。

企業の成長性を読み解くポイントは数えきれないほどありますが、私はやはり見るべきは「人」だと思います。成長性を秘める会社は、人も生き生きと働いている。当社であれば、キャリアチェンジを重ねてカメレオンのように柔軟に色を変えていく人、一つの部門で専門性を極める職人タイプの人など、多種多様な社員がいます。一方で、入社時点で明確にやりたいことが見つかっていなくても、意欲があれば大丈夫。オリックスは、一人一人の個性を受け入れ、それぞれに合った方法で成長を促し、シナジーの発生源を増幅させながら会社としても成長を続けていくことができる会社です。就職活動を始める皆さんにおいても、どのような社員がどのような思いを持って仕事をしているかに着目し、そこで自分が本当に成長できるのかをじっくり考えてみてください。

制作担当/松澤美喜

支援・主体者双方の立場を体感できるインターンシップ。企業の経営課題を解決するコンサルティング型の営業や、太陽光発電事業の海外進出をテーマに実施

インターンシップMUST DOリスト

  • 1

    ワークから企業の
    核心を探る

    ワークショップでは、事業の核となるテーマを扱うことが多いはず。「どんな目的で行われている事業なのか」「この会社でこの事業を行うメリットは何か」など、その会社の持ち味を探ってみてください。そうすることで企業の本質を見抜くことができるでしょう。

  • 2

    複数の視点から
    情報を収集する

    社会人になると、就職活動の時ほど利害関係なしに情報を提供してもらえなくなるもの。インターンシップは企業や社会人と出会える貴重な機会なので、事業のみならず、社風や実際の働き方など、気になったことは率直に質問してみてください。一段と理解が深まるはずです。

  • 3

    商流の中における
    立ち位置を理解する

    日常で人々の手元にサービスが届くまでには、数多くの企業が携わっています。「この会社が担う役割は何か」「後続フローを担う企業に対してどんな価値を提供しているのか」など、さまざまな視点から考えることで、社会全体における立ち位置や影響力に気付くことができます。


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