2023/6/21 更新 P&Gジャパン

ITからデジタルマーケターに。P&Gジャパンの若手社員が感じた成長機会
「裁量の大きさは想像以上だった」

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職種別で専門性を高めるキャリア形成や、入社1日目からのリーダーシップ経験、グローバルに広がる活躍のステージなど、P&Gジャパン(以下、P&G)には人が育つ環境が整備されている。

現在同社で活躍中の若手社員は、どのような視点から今の仕事を選び、P&Gに対してどのような魅力を感じているのだろうか。

P&G IT(情報戦略部門)でメディアマーケティングテクノロジストとして働く、入社4年目の脇野華香さんに話を聞いた。

P&Gジャパン合同会社
IT(情報戦略本部)マネージャー、メディアマーケティングテクノロジスト
脇野華香氏

大学では工学部で有機化学を研究。2020年、P&Gジャパン入社。情報戦略本部に所属し、大人用おむつ『ウィスパー』担当のマーケティングテクノロジスト、ビジネスアナリストを経て、22年4月から現職

※社名、所属部署名、および役職名については取材当時のものです。


ITの知見はほぼゼロ。それでもテクノロジーで新しい体験をつくる仕事がしたかった

——IT(情報戦略本部/以下、P&G IT)とはどういう部門で、脇野さんはどのような仕事をしているのでしょうか。

脇野:P&G ITは、ITテクノロジーを駆使してP&Gのビジネスに革新をもたらすことをミッションとした部門です。その中で私はマーケティングとテクノロジーの融合分野を担うマーケティングテクノロジストとして仕事をしています。

入社後は大人用おむつ『ウィスパー』の担当として、ウェブサイトの構築やデジタルキャンペーンの立案などを行っていましたが、その後コーポレートの担当に異動し、現在はマーケティングチームと連携してメディア戦略の立案・実行に携わっています。

——学生時代からIT系の勉強をしていたのですか?

脇野:いえ、大学での専攻は化学です。そのため、選考中も入社時もITの知識はほぼゼロで、Excelで簡単な関数を組める程度でした。

家族が化粧品に関わる仕事をしていたことをきっかけに化学に興味を持ち、大学では化粧品の研究をしたいという想いから有機化合物の合成の研究をしていました。

ただ研究に明け暮れる傍ら、就活時に自分の進路と向き合った際、研究職よりも、もう少し消費者に近いところで仕事をした方が自分のやりがいにつながると考えるようになりました。

——P&G ITを知ったきっかけは何でしょう?

脇野:まず就活では、自分なりの軸が三つありました。

一つ目はグローバルに活躍できること。二つ目は裁量の範囲が大きく、成長できる環境であること。そして三つ目は、仕事を通じて社会にプラスなインパクトを与えられることでした。

三つ目については、テクノロジーを活用して、何かしら消費者の新しい体験をつくるような仕事をイメージしていました。今後どのような領域でもITは必ず必要になるだろうと考えていたので、面白そうだと思ったのです。

この三つの観点から、業界を絞らずいろいろな会社を見て回ったうちの一つがP&Gでした。もともと社名は知っていて、何となく「マーケティングに強い会社」というイメージでしたが、採用イベントでP&G ITという部門があることを知り、自分が目指すキャリアがあるのか、そもそも自分が活躍できるフィールドなのかを実体験として確かめるべく、インターンシップに参加しました。

インターン生なのに、プロジェクトメンバーとして協業先へのプレゼンを担当

——P&G ITのインターンシップに参加した感想を教えてください。

脇野:一番驚いたのは、「こんなに信頼してもらえるのか」ということでした。

実際に進行中のプロジェクトから課題が与えられ、Excelを駆使してなんとかデータ分析をすると、今度はプロジェクトメンバーの一員として協業先企業へのプレゼンテーションを担当することになったんです。

そうやってインターンにも関わらず仕事を任せてもらい、働き方のイメージがつきましたし、何よりも風通しの良さを感じました。

メンターについてくれた社員の方に「この点が分からなくて悩んでいます」と相談すると、詳しい人を紹介してくれたり、いろいろな意見を聞かせてくれたり。

——当時の脇野さんにはITのバックグラウンドはなかったと思います。そこへの不安はなかったのでしょうか。

脇野:不安は少しありましたが、使ったことのないツールや機能を自力で調べてものにしていくのはむしろ楽しかったですし、新しいテクノロジーを学んでいくことへのワクワクした気持ちの方が強かったです。

インターンをきっかけに、IT業界に軸を絞り他企業もいろいろと見て回りました。しかし最終的には、グローバルスケールや、今後消費財メーカーにおいてITがもたらす事業の革新、そして他社では類をみない裁量権に魅力を感じ、迷わずP&Gへの入社を決めました。

——実際に入社して、ギャップを感じることはありませんでしたか?

脇野:いい意味のギャップでいうと、裁量の大きさは想像以上でしたね。入社してすぐ、立ち上げたばかりの自社ウェブサイト改修プロジェクトを任されることになりました。

社内の他チームのメンバーと一緒に海外ベンダーとやり取りしながら開発を進めていくのですが、私はIT用語自体が分からない状態。

しかも当時はちょうどコロナ禍でリモートワークに入ってしまったので、どうしたらいいのか悩むこともありましたが、チャットなどを通じて先輩たちにサポートをしてもらい、上司とも定期的な1on1でコミュニケーションを取りながら、なんとか道筋をつけていきました。

ただ大きな裁量を与えられるだけでなく、同時に周囲の皆さんの支えがあったからこそ、プロジェクトをかたちにすることができたのだと思います。

——これまで特に成長を実感したエピソードがあれば教えてください。

脇野:1年目の10月に担当した、『ウィスパー』の販売促進を目的としたデジタルキャンペーンです。

ウェブサイト上でドラッグストアなどで使えるデジタルクーポンを発行したのですが、企画から運用方法の提案、実際の仕組みの構築など、マーケティングチームと連携してつくり上げていきました。

初めて担当した大きなプロジェクトで、ファイナンスチームやセールスチームなど、部門横断的に関係者が多く、人を巻き込んで仕事を進める難しさを実感しましたね。

それぞれの立場にそれぞれのミッションがあるので、単に技術的な機能やコストの観点から提案するだけではなかなか動いてもらえません。相手の立場や目線を理解しようと努めつつも、私自身もまたIT部門の代表だという自覚をもって参画しました。

相手の立場に立ったコミュニケーションを心掛けたり、施策を決め打ちせず、オプションを含めた柔軟性のある提案をしたりと、試行錯誤しながら人の巻き込み方を学んでいったように思います。

目指すはデジタルマーケティングのプロフェッショナル

——現在は主にメディア戦略の立案・実行に携わっているとのことですが、具体的にはどのようなお仕事なのでしょうか。

脇野:ITと聞くと、コードを書いたり、システムを作ったり、というイメージが一般的にあると思います。そのイメージとは少し異なっていて、デジタルマーケティングに私は携わっています。例えば、自社サイトやアプリに新しいツールを導入することによって、リーチしたい層に広告を届けたり、コスト削減を図ったりしています。

また、そこで得られた消費者のデータを分析することで、効果測定を行い、より広告効果の高いマーケティングプランの提案につなげていきます。

脇野:この仕事の面白さは、取り組みの結果が数値として明確に見えることですね。

お悩みを抱えている方、その商品や情報を本当に必要としている方に広告を届けたい。そんな思いを持って仕事をしているので、データから確実に届いていることが分かったときは、一番やりがいを感じます。

——今後の目標があれば教えてください。

脇野:ITとして入社して、自分がマーケターとしてのキャリアを築くとは想像していませんでしたが、P&Gでは自分でキャリアをデザインしたり、広げることができるため、今はデジタルマーケティングのプロフェッショナルを目指しています。

特にデジタルメディアはトレンドの変化も激しいので、新しい技術の動向をキャッチして、挑戦を恐れずにいろいろな可能性を追求していきたいです。
そのためには、ビジネスの知見をさらに深めていくことも大切だと思っています。

——最後に、就活生の皆さんにメッセージをお願いします。

脇野:P&Gでは、リーダーシップを重視しています。

部活で主将をやっていたとか、サークルの会長を務めていたとか、そういった人に限らず、私は誰でもリーダーシップを発揮することができると思っています。

例えば私のように研究に携わっていた場合でも、目標を立てて、その達成のために逆算して研究の方法を考え、周囲を巻き込んで物事を前に進めていく力は必ず必要です。

そうした経験をしていきたい人に、P&Gをおすすめしたいですね。多様性のある環境で、好奇心を持って新しい挑戦をしていきたい人には最適な会社だと思います。


取材・文/瀬戸友子 撮影/吉永和久 編集/天野夏海

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