2022/9/16 更新

変貌するコンサルティング業界

今求められる
次世代型コンサルタントとは?

DX、カーボンニュートラル、ESG、SDGsなど、昨今の経営トレンドの変化を受けて、業界のビジネスモデルやクライアントニーズにはどのような変化が起きているのか。多彩なビジョンと打ち手で経営課題の解決に挑むコンサルティングファーム各社に、現場で起きている変化と、今求められる次世代型コンサルタントの姿を聞いた。

リブ・コンサルティング

「論理的思考」×「デザイン思考」で
顧客が事業価値を生み出すまで伴走できる

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  • 企業理解
代表取締役社長
関 厳

東京大学卒業後、大手経営コンサルティング会社に入社。幅広い業界のコンサルティングに従事し、事業責任者も担った後、2012年に「“100年後の世界を良くする会社”を増やす」を理念とし、リブ・コンサルティングを設立。現在はImpact Venture Capitalの代表も兼任

大学卒業後は、大手コンサルティング会社に入社し、コンサルタントやマネジャー、コンサルティング部門の事業責任者を経験しました。事業責任者を担ったのは、ちょうどリーマンショックの頃。プレーヤーとしてだけでなく、逆風吹き荒れる中で経営にも従事できたのは、私にとって非常に貴重な経験でした。リブ・コンサルティングを設立したのは2012年。32歳の時です。
当時は、力のあるスタートアップが世界のビジネスの勢力図を塗り替え始めた頃でした。日本でも勢いのあるスタートアップが存在感を放っていましたが、コンサルティングビジネスが対象にしていたのは大手企業ばかり。この状況を課題と捉えた私は、あえてスタートアップやイノベーションを起こしたい成長企業にフォーカスしたコンサルティング会社をつくる決断をしたのです。
スタートアップは大手企業のように資金が潤沢ではないため、「どのような事業価値を生んだのか」という結果にシビアです。どんなに新しいチャレンジをしても、価値を生み出さないコンサルティングは選ばれない。この厳しいフィールドで結果にコミットし続けた当社は、SaaS領域で時価総額トップ10に入る多くの企業をはじめ、名だたるスタートアップから選ばれる存在へと成長しました。
ここ数年で、大手企業においても「成果にこだわる」という傾向が強まってきました。DXがトレンドとしてもてはやされた時期を通り越し、現在は「この施策は本当に価値を生んだのか」といった本質を検証するフェーズに入っています。したがってコンサルティング会社に求められるものも、「価値を生む事業づくり」へと変化しており、10年前からこの領域で心血を注いできた当社には、大手企業からの相談が増加し続けています。スタートアップ支援で培ってきたノウハウを、イノベーションに取り組む大手企業の支援に活かしていく。それが当社が掲げる新しいミッションです。
このような背景を踏まえると、コンサルタントに求められる資質も当然ながら変化していることが分かります。事業価値を創出するには、従来型のコンサルタントが強みとしてきた論理的思考はもちろんのこと、ユーザー視点に立ち、成果を生む事業をつくり上げていく「デザイン思考」も欠かせません。これらを両面で持ち合わせる人こそが、次世代で求められるコンサルタント像だと言えます。

実務ベースの研修に加え経営視点を養う機会もつくり
新時代に適応できるコンサルタントを育成

当社では「“100年後の世界を良くする会社”を増やす」という理念のもと、コンサルティング事業を展開してきました。この理念に共感し、結果にこだわり走り抜ける。そのようなマインドは、当社に限らず、今後のコンサルティング業界で活躍する上でも必要不可欠となるはずです。
さらに当社には、そのようなマインドを持つ人材が、論理的思考・デザイン思考の両面を鍛えられる環境があります。論理的思考については、外資系コンサルティングファーム出身の方による実務ベースでの研修を実施。また、ビジネスの基礎・応用知識習得をサポートする社内大学も整備しています。
他方、デザイン思考にはビジネス実体験が必要になるため、若手のうちは肌感覚をつかみづらい面があります。しかし、目線を変えると当社自身も「事業会社」。フルオープンにしている自社の経営情報をもとに課題を見つけ、事業戦略を考え、実行するという経験を若手のうちからできる環境を用意することで、デザイン思考も鍛えられるようにしています。
業界平均と比べて、案件への参画人数が少ないことも早期成長を促す要因の一つです。若手も「資料作成に従事するだけ」ということは起こらず、必然的に裁量権を持ってプロジェクトの全てに関わるため、総合的な力が身に付きます。
このような育成環境のもと、ただアウトプットをするだけのコンサルタントではなく、「本当に価値を創出できる」コンサルタントを育てていくこと。これもまた、私たちが果たしていく使命の一つです。

2024年以降に注力する領域

スタートアップ支援

大手企業や老舗企業では踏み切れない大胆な事業や挑戦を仕掛け、成果にこだわり抜く。そのようなスタートアップの支援に、長年蓄積してきた知見を総動員し、社会課題を解決に導く

サステナビリティー

未来を見据えたサステナビリティー・ファーストなコンサルティングの提供を強化。社会課題の解決に挑む企業を増やすことで、間接的にSDGsにも貢献していく

大企業の事業変革支援

スタートアップ支援で培った、成果の伴う事業改革ナレッジを大手企業にも積極的に提供。大規模組織でもスピード感を落とさず、イノベーションが生まれるように支援する