シンプレクス・ホールディングス
先端技術研究に億単位の予算を投資
前例のないDX支援にも一気通貫で果敢に切り込む
COO
2021年3月にシンプレクス・ホールディングスの取締役副社長に就任。同年4月に創設したコンサルファーム、Xspear Consultingの代表取締役社長にも就任している
シンプレクス・ホールディングス(以下、シンプレクスHD)は、フィンテックの分野でビジネスを展開。1997年の創業以来、時間をかけて金融分野のコンサルティングにおいて一定の地位を築いたと自負しています。しかしシンプレクスHDは、自ら金融に特化したわけではありません。ITの進化が一番早いフィールドに軸足を置こうとしたら、それが金融だったというだけの話です。システム上の画面のレスポンスが遅く、3秒を1秒に縮めたいというのはよくある話ですが、シンプレクスHDのエンジニアは0.003秒を0.001秒にする技術力を備えています。金融機関が自己資金による売買で利益を追求するディーリングやトレーディングにおいて、レスポンススピードのわずかな差が億単位の収益差につながるため、桁違いな技術を習得しているのです。また、勝ち目があると判断した先端技術には、毎年15億円程度の研究開発費を投資。貪欲に技術を取り込み、厳しい環境に自ら身を置くことで力を付けてきました。金融に限らず、あらゆる産業でデジタル化が進む今だからこそ、この技術力を他分野にも広げ、私たちにしかできないデジタル化を進めていくべきなのだと考えています。
従来のビジネスモデルが揺らぐ変化の時代
企業の新しい武器となる新事業の創出が不可欠に
デジタル化が進んでビジネス環境が変化し、既存事業の根本が揺らぐクライアントは少なくありません。今後、コンサルティングファームには、クライアントの事業を見つめ直し、既存の資産を新しいデジタル資産へと変換させる提案が求められるでしょう。変化するビジネス環境を勝ち抜くための新しい武器の提供。そんな前例のない課題に、先端技術をもって切り込める点にシンプレクスHDの優位性があります。
私たちはこれまでも、クライアントの強みを理解した上で最先端かつ最適な新事業を提案してきました。例えば、政府が正式に認めたデジタル証券を、ブロックチェーンとAIを活用して安全に投資・資金調達ができるようにするSTO(Security Token Offering)、CDや本を、偽造できないデジタルデータにしてブロックチェーン上で管理する著作権ビジネス、さらには、企業内でDX人材を教育するプログラム構築など、企業が自走するための体制整備まで支援。いずれも、過去の事例を使い回すだけでは太刀打ちできないものばかりです。
さらに重要なのは、このような支援がクライアントとの直接取引かつ自社内完結型であること。せっかくクライアントと膝を突き合わせて描いた事業計画を、アウトソースしてしまうと、熱量が伝わり切らずに勢いが失速してしまい、別のアウトプットになってしまう恐れがあります。だからこそ私たちは、最後までクライアントと共にやり切って、最終的な結果を見届けることにこだわっているのです。
このDX支援をさらに強固なものにするため、21年4月にはシンプレクスHDを再構成。先端技術を持ったエンジニア集団であるシンプレクスと、技術をフックにクライアントを開拓するXspear Consulting(以下、クロスピア)をグループ会社に持つ体制へ整えました。クライアント深耕を担うシンプレクスのエンジニアと、クライアント拡大を担うクロスピアのコンサルタントが、それぞれの専門能力を存分に発揮できる体制は、今後のシンプレクスHDを担う若い人材にとっても、DX支援を行う当事者として数多くの経験を積めるフィールドとなるでしょう。
最後に、今後求められるコンサルタント像はたった一つ。事業構想から技術によるソリューション提供まで自社で行い、始めから終わりまでクライアントと伴走できる真のパートナーです。先端技術の知見と高い技術力、そして一気通貫にこだわり続ける私たちにしか導き出せない結果を残し続けるため、今後も変化を楽しみながら歩んでいきたいです。
次世代コンサルタントに求められる要素
全産業でDXが進み、ITリテラシーは必須
開発素養を持ったビジネスパーソンに
企業のビジネスパートナーとして、これからは金融・非金融を問わず、ITリテラシーは必須のビジネスツールになります。プログラミングの仕組みや考え方など、開発素養を身に付ける必要があります
熱量やスピード感をキープし続けるため
クライアントとの直接取引にこだわる
クライアントと対話を重ねて描いた事業計画には、私たちの絶対に成功させるという熱い思いが込められています。開発まで自分たちが完結させるという強い意志が、クライアントの成功を支えます
年齢や経験年数は無関係
データを使ってビジネス課題に切り込む姿勢
DX支援は経営課題と向き合うため、交渉相手は常に課長クラス以上のキーパーソン。年齢や経験年数で引けをとらず、データを使って堂々と課題に切り込む姿勢が求められます