2017/11/1 更新 キーエンス

【キーエンス】国内でも海外でも通用する、自分だけの付加価値を磨く

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「自分らしく働く」ということ
エクセレントカンパニーで活躍する、20代・30代のビジネス・プロフェッショナルたちの就活エピソードと入社後のキャリアをインタビュー。就職活動時、何を目指し、就職先となる1社を選択したのか? また、実際に入社後どんな仕事に携わって成長を遂げてきたのか? そして彼らが見いだした「自分らしく働く」ことの本当の意味に迫る。

株式会社キーエンス
センサ事業部 販売促進グループ アシスタントマネージャ
濱田 健一朗さん

 いまや、ものづくりに不可欠な工場自動化(FA)。その精度を左右する計測機器メーカーとして「世界で最も革新的な企業TOP100」(フォーブス誌)に7年連続選ばれるキーエンスで、海外向け販売促進を手掛ける濱田健一朗さんは、入社経緯をこう振り返る。

「就職活動で気にしていたのは、素の自分でいられる環境かどうか。説明会や面接でも、選考する側・される側という空気がなく、マッチングを大事にしているキーエンスの雰囲気が魅力的でした」

 グローバルに働ける点で商社にも興味を持っていた濱田さんが同社に入社を決めたのは、仕事における裁量権の大きさだったという。

「仕事の進め方を考え工夫できる。キャリアを自ら選び取れる環境に、成長の可能性を感じました」

 入社後、濱田さんはセンサを扱う営業として、浜松でキャリアをスタート。そこで大手自動車部品メーカーのグループ企業を担当する。担当したメーカーはちょうどベトナムに新工場建設を予定しており、センサ設備の検討にあたって3社が競合していた。

地道な努力の積み重ねで活路を見いだす

 濱田さんの取った戦略は、徹底した現場研究。どの工場に何の装置があり、どんなセンサをどう使うのか。本当に必要な製品を提案するために注力したのだった。

「人づてに聞くのでは現場を本当に理解することはできないと考えました。自ら足を運び、目と耳で情報を集める。気付けば数十人の社員とお会いしており、担当者からも『私よりも知ってるね』とお墨付きを頂くことができました」

 ニーズを的確に捉えた濱田さんの提案は現場担当者から評価され、キーエンス製品の採用が決定。競合より、時にはクライアントよりもクライアントを理解する。そんな濱田さんの姿勢がさらに進化したのは入社5年目のことだった。
 愛知県刈谷に異動後しばらくして担当になったのは日本を代表する大手自動車部品メーカーだった。

「ある製品のフルモデルチェンジが決まり、生産ラインを一から構築することになったのです。海外展開も積極的な企業で、極めて大きな金額が動く案件でした」

 設備の決定には3部署が関わっていた。競合各社がそのうちの1部署の担当者にアタックし熾烈(しれつ)な価格競争を行う中、濱田さんはあえて他の2部署にアプローチした。

「生産ラインを丸ごと入れ替えるからには従来のラインに何らかの課題があったはず。何としてもそれを突き止めようと思いました」

 両部署の社員100人以上に話を聞く中で濱田さんが注目したのは「センサが油で壊れてしまうことがあった」という話。同じトラブルを経験した人が他にいないか再度聞き込みをした結果、実は何人もそれを経験していたことが判明した。初めて認知された現場の課題をもとに、濱田さんは油に強いセンサを軸としたソリューションをトータル的に提案。2部署の担当者が、競合がアタックしていた部署の担当者を説得し見事キーエンス製品の採用が決定したのだ。

「9カ月に及ぶ長期プロジェクトでした。提案の返事を聞いた時、さまざまな苦労が思い出され、思わず涙が出たのを覚えています」

 その後チーム責任者を任された濱田さんは、徐々に営業の仕組みづくりに関心を持つようになった。そして15年、新しい成長を求め販売促進グループへ異動。現在はヨーロッパ14カ国の販売戦略の立案や社員育成に奔走する。文化や商習慣は違えど、関係者に直接働き掛け本質的課題解決を行うスタンスは同じだ。現在入社9年目。濱田さんはさらなる先を見据える。

「目指すは経営者。視野を広げ判断力を養うため、いずれは海外での長期駐在も経験したいですね」

PROFILE
はまだ・けんいちろう/ 2009年に早稲田大学教育学部を卒業後、キーエンスに入社。営業として静岡県浜松市で2年半、愛知県刈谷市で3年半活躍した後、2015年4月に販売促進グループへ異動。海外向けの販促担当としてイギリス、フランス、ドイツをはじめ、ヨーロッパ14カ国の販売戦略企画や現地スタッフ育成に尽力する