2020/5/10 更新 面接対策

面接の質問と回答例「これまでに一番嬉しかったことはなんですか?」

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就活の面接では、あなたの価値観を確認する質問があります。その代表的な質問は「これまでに一番嬉しかったことはなんですか?」です。例えば、以下のように答えたとしたら面接官はどのように感じるでしょうか。

■これまでに一番嬉しかったことはなんですか?(通常回答例)
昨年、はじめて海外旅行に行ったことです。グアムに行ったのですが、本当に海がきれいで驚きました。また、レストランで夕食を食べながら現地の舞踊を見ていたのですが、急にスタッフの方から壇上に呼ばれて、一緒に踊るという貴重な体験もできました。これからも様々な国に旅行をして、たくさんの刺激を味わいたいと思います。

いかがでしょうか。確かに質問にしっかりと答えています。ただし、この面接官の質問の意図には答えていません。面接官はあなたが「仕事でも喜びを感じられる人材」であることを期待しているのです。例えば、あなたが携わる会社の仕事で嬉しさや喜びを感じられるようであれば、その会社を早期に退職する可能性も低くなると面接官は判断できます。つまり、あなたの価値観が会社と合うかを、面接官はこの質問で確認しているのです。

■これまでに一番嬉しかったことはなんですか?(改善例)
ボランティアでの、老人の方との交流です。私は社会福祉のゼミで、介護施設に月に一回ボランティアに行っています。初めのうちは、年齢が何十歳も離れた方々とのコミュニケーションの取り方がわからずに苦労したのですが、ミニコンサートや手品などの企画を考え、交流が深まる中でとても喜んでもらえるようになりました。その中でも、いつもは無表情だったおじいさんが「久しぶりに心から笑ったよ。ありがとう!」と言って手を握ってくれた時は、今までで一番嬉しかったです。

改善版では介護施設のボランティアという実体験を通して、老人の方との交流が嬉しかったと答えています。サービス業など人と関わる仕事であれば、面接官も価値観が同じと納得することができます。また、年齢が離れた老人とのコミュニケーション手段の工夫として「ミニコンサートなどの企画を考えた」と伝えています。この一言で自分の主体性と話の広がりを演出することができます。質問は「一番嬉しかったこと」になりますが、仮に社内で企画をする仕事が多い会社だったとしたらどうでしょう。面接官はその企画の内容に興味が湧き、追加で具体的に聞いてもらえるチャンスが生まれます。このように、あなたの志望先の仕事を考えて、アピールするようにしてください。

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文:丸山 智士(就活系Twitter:就活生に知られたくないっ!※フォロワー9万以上)

著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム