2020/1/19 更新 面接対策

面接の質問と回答例「一番感動したことは?」

  • コラム
  • 就職活動
  • 面接

就活の面接では、あなたの内面性を確認する質問があります。その代表的な質問は「これまでに一番感動したことはなんですか?」です。例えば、以下のように答えたとしたら面接官はどのように感じるでしょうか。

■これまでに一番感動したことはなんですか?(通常回答例) 映画なのですが、冤罪によって投獄された主人公が希望を捨てずに懸命に生き抜く姿を描いた作品を見て感動しました。刑務所生活の中でも自分を見失わず、ついには脱獄に成功したクライマックスシーンはとても感動し、どんな時も希望を捨ててはいけないということを学びました。

いかがでしょうか。面接官がこの映画を見ていれば、あなたの内面性を多少は理解してくれるかもしれません。見ていなかったとしたら「ふ〜ん、そうなんだ。」で話は終わってしまいます。つまり、あなたの話に興味を持てないのです。面接官は、あなたが「仕事でも感動を味わえる人間性」であることを期待しています。だから、映画のようにあなた自身が携わっていない内容に感動した話をしても、良い評価にはなりません。他の学生が同じ映画の話をしていたら、より一層、個性がないと判断されるでしょう。このような内面性を確認する質問には、自分が過去に行動したことを軸に考えると良いです。その行動が面接官へのアピールポイントになるからです。

■これまでに一番感動したことはなんですか?(改善例) 最近、一番感動したことは、家庭教師をしていた中学生の高校受験が上手くいったことです。決して成績は良い方とは言えなかった子だったのですが、勉強方法を工夫したことが成功に繋がったのだと思います。例えば、すぐに勉強に飽きてしまう子だったので、短時間での暗記やテストを取り入れて集中力を付けさせました。また、家庭教師以外の時間もSNSを利用し、交流を図っていたので、信頼関係も生まれたのだと思います。合格発表日には、「先生のおかげで受かったよ!」と泣きながら電話をかけてきてくれたので、私のほうが感動して泣いてしまいました。家庭教師をしていて本当に良かったと思います。

改善版では家庭教師という実体験を通して、自分の教育姿勢や信頼関係構築力をアピールする工夫を取りいれています。さらに、教え子からの実際のコメントを加えることで、話にリアリティを創出しています。このような複数の情報を面接官に伝えることが重要です。何故なら面接官があなたの人間性を想像しやすくなるからです。例えば、あなたに後輩ができた時に{後輩と良い関係を築けるか?」「どのような教育をするのか?」「教育することに喜びを感じるか?」などを面接官が思い浮かべられるようになります。映画などで感動した話では、面接官はあなたの人間性を想像できないでしょう。面接官にあなたの人間性を想像させることが、良い面接評価につなげるコツです。

【22卒、21卒向け】就職活動やインターンイベント、セミナーに簡単登録
新規会員登録・エントリーはこちらから

文:丸山 智士(就活系Twitter:就活生に知られたくないっ!※フォロワー9万以上)
著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム