あなたがどんなに優秀であっても、自慢のエピソードを持っていたとしても、面接官の印象が悪ければ、不合格になってしまいます。まず、面接で合格するためには、目の前の面接官に気に入られるということが重要です。単純な話、気に入られないような態度を取ると不合格の可能性が高まってしまいます。面接は基本的に加減方式です。あなたの優秀さや自慢のエピソードが100点満点だったとして、その他の印象や態度、コミュニケーション能力などで加減されていくのです。その中で、就活生が犯しやすい過ちは、一方的に話を続けてしまうことです。面接官からの質問に対して回答する時の注意点が二つあります。一つ目は、早口にならないこと、二つ目は、話のあいだに「間」をあけることになります。
一つ目の早口にならないほうが良い理由は、面接官の理解力が話の早さに追いつかないからです。面接官はあなたと初対面なので、あなたが普段、何をおこなっているのか当然知りません。面接官と就活生では、お互いの環境の違いが大きくあるのです。あなたが思うほど、面接官の理解力は高くありません。年齢の差が大きければ大きいだけ理解しにくくなります。そのため、面接官はあなたの話を聞きながら、あなたの人物像を何とか想像力で補完しなければなりません。その際に、あなたが早口でまくし立てても、イメージが追いつかず、結果として話を理解できなくなるのです。質問への回答は、面接官が話を理解することが第一前提となりますので、面接官が理解できる早さを意識して話すことが必要です。
二つ目の話のあいだに「間」をあけたほうが良い理由については、会話らしくするためです。もちろん、初めてあった人と話すのですから、会話に「間」ができることが気まずいと感じる人も多いと思います。ただ、面接で「間」をあけることは、様々なメリットを生みます。そもそも、「間」を作らずに一方的に話続けることは、普段、あなたが行っていない会話ではないでしょうか。全速力で走り続けているようなものです。当然、長い面接では体力がもちません。後半はろれつが回らなくなり、支離滅裂になる就活生も散見されます。そのため、「間」を作ることで、自分自身が休むタイミングを作れるようになります。さらに、面接官も「間」があることで、脳内で話を整理する時間もできます。何よりも面接官がその「間」を活用して質問しやすくなります。面接官は、あなたの話を聞きながら、あなたに興味を持ち、あなたに質問したくなります。ただ、あなたが「間」を作らなかったら、面接官はあなたに質問するタイミングを逃してしまうのです。仮に面接官が質問できていたら、その会社にマッチするあなたの強みを見つけてくれたかもしれないのです。
よく面接官から「就活生が何を言っているかわからなかった・・・」というボヤキを聞くことがあります。それはその通りで、就活生が早口で話続けるために内容を理解できなかったり、質問ができずに表面的な話しか聞けずに評価ができない状態になっているからです。面接官は上司に報告するために納得できる面接評価をしたいのです。そのために、面接官はあなたの情報をできるだけ集めて、理解したいと思っているのです。面接では面接官が理解しやすく、質問しやすい会話をあなた自身が意識することがカンジンです。
【20卒、19卒向け】就職活動やインターンイベント、セミナーに簡単登録
文:丸山 智士(就活系Twitter:就活生に知られたくないっ!※フォロワー9万以上)
著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム