物事には、プラスとマイナスが存在します。自分が良くても誰かが傷付くこともあるでしょう。その状況の中で、人はプラスとマイナスの内容を天秤にかけて、決断していくと思います。物事には一長一短があると言い換えても良いかもしれません。
それでは、プラスのことしか言わない営業マンがいたとします。あなたが色々な質問をしても、マイナスの情報は全くなく、プラスの情報しか出てきません。さて、あなたは、この営業マンの情報を信じられるでしょうか。もしかしたら、騙されているのではないかと不安になる人もいるでしょう。人は良い面だけを見せられると、逆に悪い点も知りたくなります。さらに悪い点をまったく教えてくれない相手に対しては、嘘つきや無知という評価をすることもあるでしょう。ただ、残念なことに就活の面接では、良いことしか言わない学生がたくさんいます。悪いところを少しでも見せたら評価も悪くなると思い込んで、ひた隠しにしようとします。すると、会話に無理が生じて、嘘をついていると面接官に評価されたり、コミュニケーションがうまくできない人と評価されてしまうのです。
さて、あなたが物事を決断する時のことを思い出してください。きっと、メリットの情報とデメリットの情報を天秤にかけて、メリットの情報が多い方を選択するのではないでしょうか。ここでのポイントは、デメリットの情報も決断するための重要な情報ということです。それを与えてくれない営業マンは、本質的には三流かもしれません。できる営業マンとは、商品の良し悪しをしっかりと伝えてくれる人だと思います。つまり、信頼できる営業マンということです。
それでは、面接ではどのようにプラスとマイナスを表現したら良いのでしょうか?答えは、あなたの内面の話ではありません。あなたの行動によって、マイナスからプラスの状況に変えたエピソードを話すことが肝心です。例えば、あなたがある部活の副部長だったとします。ただ、在籍メンバーは部活への参加率が悪いマイナスの状態でした。そのマイナスの状況を解決するために、あなたはある企画をして、参加率をあげることに成功し、プラスの状態に変えました。このようなマイナスの状態からプラスの状態にする話は、面接官もイメージしやすく、あなたの工夫もアピールしやすいネタとなります。是非、就活の面接では、プラスのことだけを言うのではなく、適宜、マイナスのことも触れて、話のリアリティを創出しましょう。結果として、あなたの話の信頼度が高まり、あなたの評価もプラスになることでしょう。
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文:丸山 智士(就活系Twitter:就活生に知られたくないっ!※フォロワー9万以上)
著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム