就活の面接をしていると、とても成果が大きいと語る就活生に多く出会います。例えば、NPOでリーダーとなり200人規模の企画を成功させた人、弱小サッカー部の練習メニューを変えて優勝に導いた人、文化祭でイベントを企画し動員数を1.5倍に増やした人など。仮に本当であったら、企業としてもすぐに欲しい人材かもしれません。ただ、これらのような内容を面接で伝えても不合格になってしまう人が多いのが事実です。その理由は大きく二つあります。
一つ目は、あなたの嘘が面接官にすっかりばれている場合。二つ目は、あなたの話が真実であっても、面接官が信じていない場合。なぜ、そうなってしまうかと言うと、チームの功績にも関わらず、自分一人でやったと自慢してしまうからです。つまり、嘘くさい話になっているのです。社会では高い成果ほど、自分一人で生み出すことが難しくなります。成果を産み出すためには、まわりの状況をしっかりと確認して、問題点を発見し、活用できるものを探して解決する必要があります。その際、一人で対応できることは限られてしまいます。つまり、高い成果を出すためには、まわりの人を巻き込む必要がでてくるはずです。ただ、就活生から聞こえてくる行動の影響範囲は、自分が一人でやったと極めて行動が狭いものが多いのです。そして、高い成果であるがゆえに、「一人で本当に達成できたの?」と面接官はあなたの話を疑い、不合格にされてしまうのです。
仮にあなたの話が真実であるならば、当事者の視点で質問に答えられるはずだと思います。
例えば、「成果に導くためにあなたは何をしたのか?」「なぜ、それをしたのか?」「成果達成をするために、効果的だったアプローチは何か?」「誰を巻き込むことが効果的だったか?」「彼らとは、どのような意見をかわしたのか?」などの質問に明確に答えられるでしょうか。これらの質問に対して、あなたの口数が少なくなるようだとしたら、話が嘘だと面接官は判断してしまうかもしれません。もし、真実であるならば、具体的な状況を行動や数字で伝えると良いでしょう。仮に練習メニューやブログラム、マニュアルなどを作ったのならば、どのように内容を工夫して、何ページくらい作ったのか。事前に誰に確認したのか。何人ぐらいに見せたのか。誰かから指摘は受けたか。その指摘を受けて、改善した点は何か。結果としてどうなったのか。このように面接では具体的な行動と数字を伝え、そこに登場人物を加えるとリアリティがさらに増します。面接では、話す内容を具体的にすることで、まずは、面接官にあなたの話を信じてもらいましょう。
さて、あなたは自分の大きな嘘に、あなた自身の本当の強みが潰されていないでしょうか?
今一度、自分の話す内容を振り返って、その具体性やリアリティを確認してください。
文:丸山 智士(就活系Twitter:就活生に知られたくないっ!※フォロワー9万以上)
著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム