人間、相手の立場になって物事を考えることは、とても重要なことです。就職活動においては、相手の立場を考えられないと評価も下がってしまいます。何故なら、社会では相手のことを考えた行動が非常に求められるからです。もっと簡単に言うと、「自分がされて嫌なことはしない」のが大原則です。インターンや就活では、この言葉を意識することが失敗しない考え方の一つになります。今回は、例え話を通してご紹介いたします。
例えば、あなたが望んでもいないのに、パーティーの主催者に抜擢されたとします。気乗りはしませんが、受け入れて、主催者としてパーティーの企画を一生懸命考えました。仮装大会をメインテーマにしました。もちろん、盛り上がりそうなゲームも考えます。さて、次はパーティーに呼ぶ人を決めます。あなたのことを知らない人ばかりだと当日不安なので、あなたのことを知っている人もできる限り呼ぶように努力しました。すると、予想以上の参加人数が見込まれたので、大きな会場を押さえました。そして、当日を迎えます。あたりを見渡すと、あなたのことを知らない参加者ばかりです。しかも、大きな会場を抑えたのに、ドタキャンばかりで参加率も悪そうです。入り口で挨拶しても、参加者に無視されます。開始時間を伝えているはずなのに、遅刻者も多いとの連絡がありました。仮装大会というルールなのに、仮装してこない人もいます。なんなら、椅子に座ってずっと寝ている人もいます。
さて、あなたはこのような参加者を見て、次回のパーティーがあった時に、また、同じ人を呼ぼうと思うでしょうか?パーティーのマイナス要素になる人だと認識したら、その場でその人をチェックして次回は呼びたくないと思うでしょう。ただ、あなたの知らない人であっても、相手から声をかけてくれたり、パーティーの内容を評価してくれる人は、次回も呼んでいいかなと思うでしょう。なぜなら、次回呼んでもマイナス要素にはならないからです。
それでは、インターンや就活における会社説明会において、あなたの態度はどうでしょうか?マイナスに働く行動を取っていないでしょうか?企業の採用担当は採用時期に全く休めない人も多いです。2、3ヶ月の中で、休みが3日しかないなんてこともあります。インターンや就活の説明会準備や面接対応などは、企業にとっては、本当に手が掛かる大切なイベントです。実は、採用担当者になりたくてなった人は意外と少ないのが実態です。そんな中、苦労して皆さんと会う機会を作ったにも関わらず、横柄な態度を取る学生を発見した場合、どのように思うでしょうか?「私の努力もわからない嫌な学生だな」と思うのです。
実際の面接官は、採用担当者以外で面接することが多いです。現場の担当者や管理職が面接して、最終面接まで行ったとします。基本的に最終面接まで絞られた学生は、採用担当者がチェックします。誰が面接官でどのような評価であるかを、最終面接官に伝える必要があるからです。その時、採用担当者が気付きます。「この学生は忘れもしない、説明会で寝てた学生だ!」「態度が悪かった学生だ!」「遅刻してきた学生だ!」などなど。
そして、最終面接官に一言。「社長、実は次の面接の学生なのですが、当社の説明会で寝ておりました。私は内定を出すのが心配です。」
このたった一言で、あとちょっとで掴んだはずの内定が遠ざかります。そして、あなたは、落ちた理由もわからずに落ち込むのです。作り話のようですが、よくある話です。就活では、自分が意識していないところで、結構、評価されているものです。実際、説明会で面接態度を評価している企業も少なくありません。
もし、採用担当者が苦労している気持ちがわかっていれば、志望している企業では寝ないと思います。ただの説明会、されど説明会。自分がされたくないことは、誰かにすべきではありません。相手に失礼な態度を取ると、自分にしっぺ返しがくると肝に銘じましょう。一度、採用担当者になったつもりで、物事を考えて見ると良いでしょう。
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文:丸山 智士(就活系Twitter:就活生に知られたくないっ!※フォロワー9万以上)
著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム