2021/8/25 更新 面接対策

面接の質問と回答例「当社の印象はどうですか?」

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就活の面接では、「企業の印象」についても質問されます。この質問は、「良い印象を持ちすぎていないか」がポイントとなります。例えば、以下のように答えたとしたら面接官はどのように感じるでしょうか。

■当社の印象はどうですか? (通常例)
食品を扱っているだけあって、お客様に幸せを届けられる企業だと感じております。おいしい食事は、どんなに落ち込んでいる時も、皆を笑顔にしてくれるからです。私は、御社の新商品開発に携わり、人を幸せにしたいと思っております。

いかがでしょうか。確かに質問の回答としては企業の事業に共感を示し、さらに新商品開発にも携わりたいとアピールしています。ただし、この質問は、「当社の印象」を単純に聞きたいだけではなく、「当社の良すぎる一面だけを見ていないか?」を確認するためのものです。最もやってはいけないのが、その会社の良すぎる一面だけを語り、面接官に「夢見がちな学生」という印象を与えてしまうこと。「その会社の夢のある商品(サービス)イメージ」だけを見ている夢見がちな学生は、企業理解も弱く、すぐに辞めてしまうタイプだと見なされます。何故、すぐに辞めてしまうと思われるかというと、その企業で働く大変さをイメージできていないからです。すぐに辞めてしまう人は、入社後、自分の思い描いていた仕事と現実の仕事のギャップに耐え切れないという傾向があります。その主な原因は企業理解不足にあるため、面接官も面接の中で必ず企業理解度をチェックしているのです。

■当社の印象はどうですか?(改善例)
食品を扱っているだけあって、お客様に幸せを届けられる企業だと感じております。おいしい食事は、どんなに落ち込んでいる時も、皆を笑顔にしてくれるからです。ただ、その背景には御社の社員の方の大変な苦労があることを、選考が進む中で初めて知りました。新商品一つ作るだけでも、様々な工程があり、その工程ごとに困難を乗り越えているからこそ、素晴らしい商品を提供されているのだと納得しました。是非私も、御社の一員として困難を乗り越えながら、新商品開発にも携わっていけたらと思っております。

このように説明会や選考中に確認できた「その会社についてのリアルな話」をベースに、現実的な話をしてください。改善例では、社員の大変な苦労と新商品を作る困難さについて触れています。良いところばかりを伝える褒め殺しは意味がありません。あなたが感じるその企業の良い印象とともに、そこに隠された社員の苦労や努力について理解していることを伝えると良いでしょう。

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文:丸山 智士(就活系Twitter:就活生に知られたくないっ!※フォロワー8万以上)
著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム