就活の面接では、「入社後にどのようなことをしたいのか?」についても質問されます。この質問は、「自分の意志と柔軟的な言い回し」がポイントとなります。例えば、以下のように答えたとしたら面接官はどのように感じるでしょうか。
■当社に入社したら、どのようなことをしたいですか? (通常例)
御社に入社したら、広報部に入ってデザイン制作案件に携わりたいと思っております。私は、高校時代から美術部に所属しており、現在でも趣味で絵を描いており、デザインには自信があります。
いかがでしょうか。自らの経験から「広報部に入りたい」と回答していますが、限定的な回答になりすぎています。この質問は、「入社後の配属先を検討する」ためのものです。新入社員の配属先は、部署の人員不足や本人の適性などを判断されて決定していきます。その質問に対し、広報部などのような限定的な部署に入りたいと言ってはダメです。あなたの希望通りの配属には、まずならないでしょう。なのに、あまりにも限定的な希望を言ってしまっては、場合によっては「あなたのやりたいことができる会社に行けば?」と思われかねません。例えば、あなたのしたいことを伝えた後に、「どのような部署でもやる気がある姿勢」を付け加えておく、というやり方も1つの手です。
■当社に入社したら、どのようなことをしたいですか? (改善例)
御社に入社しましたら、将来的には広報部に入ってデザイン制作案件に携わりたいと思っております。私は、高校時代から美術部に所属しており、現在でも趣味で絵を描いており、デザインには自信があります。ただし、まずは色んな経験を積み、少しでも早く一人前になることが最優先です。営業であろうとアシスタントであろうと、どのような部署に配属されても、持ち前の粘り強さで一生懸命がんばりたいと思います。
このように入社後にしたいことを聞かれた際には、自分の意志と柔軟的に取り組める姿勢を伝えると良いでしょう。もともと営業職などの職種限定の採用で、その職種を志望することは問題ありません。ただし、例えば総合職という幅広い業務につく可能性がある中で、限定的な回答をすると、自分の可能性を狭くしてしまうだけです。面接官や採用担当者が心配することは、良い学生か見極めるという点と、入社後にすぐ辞めないかという点です。後者については、あなたの希望が入社後に叶わなかった時に辞めてしまうのではないかと想起させます。面接で少しでも心配と思った学生を面接官が不合格にするのは当然のことです。限定的に回答すると逆効果の質問があることを意識してください。
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文:丸山 智士(就活系Twitter:就活生に知られたくないっ!※フォロワー8万以上)
著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム