就活の面接では、あなたのマイナス面も質問されます。代表的なものは「あなたの失敗体験をなにか聞かせてください」です。この質問は、失敗体験をしっかりと自覚しているかがポイントとなります。例えば、以下のように答えたとしたら面接官はどのように感じるでしょうか。
■あなたの失敗体験をなにか聞かせてください(通常回答例)
ゼミの論文で失敗しました。私が所属しているゼミでは毎年、テーマにそった論文を提出せねばならないのですが、直近のテーマは「ボランティア活動の意義」でした。私にはボランティア活動の経験が無かったため、図書館やネットで調べていたら予想以上に時間が掛かってしまい、論文を再提出することになってしまいました。
いかがでしょうか。回答の中で、ゼミの論文を再提出するという失敗体験をしっかりと認識しています。ただ、失敗した話だけで終わっていることが面接官のマイナス評価につながってしまいます。この質問は、失敗体験について話すだけでは、意味がありません。面接官が聞きたいのは、「失敗から何を学び、何を得たのか?」という点なのです。
■あなたの失敗体験をなにか聞かせてください(改善例)
ゼミの論文で失敗しました。私が所属しているゼミでは毎年、テーマにそった論文を提出せねばならないのですが、直近のテーマは「ボランティア活動の意義」でした。ただ、私にはボランティア活動の経験がありません。だから、図書館やネットで調べて書こうとしたのですが、やはり構成に無理が生じ、論文を再提出することになってしまいました。そこで今度は、友人に相談してボランティア経験者と会わせてもらう機会を作り、リアルな体験談をもとにした論文に書き直したのです、その結果、ゼミの中でも評価が高く、優秀賞に選ばれました。
失敗体験を質問された際は、失敗体験の話で終わらせずに、その後、どのように失敗を受け止めて、行動を変えたかをアピールしましょう。会社の仕事で失敗することは珍しいことではありません。失敗した時に、どのように対応していくかが重要になります。例えば、改善例では、論文を再提出するという失敗から適切な人に相談するアクションを取り、結果として成功体験につなげています。また、相談相手も友人ではなく「友人の知人」になるので、積極性や社交性もアピールできています。面接官には「失敗体験から成功体験に繋げられる人材」であるということを意図的にアピールしましょう。
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文:丸山 智士(就活系Twitter:就活生に知られたくないっ!※フォロワー9万以上)
著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム