就活の面接では、機転を求められる質問があります。その代表的な質問は「あなたをものに例えると、なんだと思いますか?」です。例えば、以下のように答えたとしたら面接官はどのように感じるでしょうか。
■あなたをものに例えると、なんだと思いますか?(通常回答例) 椅子だと思います。私と一緒にいると、人は安らげるからです。人は、落ち着きたいときや疲れた時に、椅子に座りたくなります。また、自分用に高さや背もたらを調整したいと思う人もいるでしょう。私は、相手が話したいことや悩んでいることを感じ取り、自分のテンションを調整して話を聞いてあげることができます。
いかがでしょうか。面接官がこの手の質問でまず見ているのは、「慌てず、騒がず、機転を利かせた受け答えができるかどうか」という点なので、その意味では上記の回答内容も悪くはありません。ですが、ライバル達に差をつけるためには「仕事ができそうな人だ」と感じてもらえるような話に持っていく必要があります。
■あなたをものに例えると、なんだと思いますか?(改善例) アンテナだと思います。有益な情報を自らキャッチし、整理して相手に届けることができるからです。例えば、悩みがある人に対しても、常に相手が何を求めているかをしっかりと聞きながら、客観的に優先順位をつけてあげることができます。私が志望している営業職も、相手のニーズを整理するのが肝心だと思います。私のアンテナを使ってニーズをキャッチし、有益な情報をお客様に提供できればと思っております。
改善版ではいかにも仕事に役立ちそうな「情報を整理する能力」に繋げています。さらに、あなたが志望している職種に絡めて話すことができれば、面接官に「あなたが働く姿をイメージさせる」ことができるでしょう。最初の回答例の「椅子の例え」では不特定多数の人の話を聞くことができるという広い意味合いになります。面接官は「当社じゃなくてもどこでも通じる例えだね」と思うでしょう。改善例では営業職に繋げることで職種という具体性を高めています。さらに志望先の会社の実際の仕事内容を踏まえて話すともっと良くなります。面接官も「当社のこと良くわかっているな!」と感心させることもできるでしょう。面接の質問への回答は、自分のことだけを話すのではなく、志望先の会社情報を絡めて話すことを意識してください。必ず他のライバルよりも面接官に好印象を与えることができます。
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文:丸山 智士(就活系Twitter:就活生に知られたくないっ!※フォロワー9万以上)
著書:不安を自信に変える!就活面接【正しい】答えかた/秀和システム